山本淳
パナソニック株式会社
システムエンジニア
大丸惠史
パナソニック株式会社
プロジェクトマネージャー
中水陽子
パナソニック株式会社
オリンピック・パラリンピック課
Marco Balich
Rio2016
エグゼグティブ・プロデューサー
James Lee
Ceremonias Cariocas 2016 (開閉会式プロダクション会社)
セレモニー技術統括責任者
Patrice Bouqueniaux
Ceremonias Cariocas 2016 (開閉会式プロダクション会社)
テクニカル・コンサルタント
「象徴的で記憶に残る素晴らしい大会」。国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は、初の南米開催となったリオ・オリンピックをそう振り返った。中でもいちばんのハイライトは、やはり開会式と言えるだろう。オリンピック最初にして最大の見せ場でもある開会式は、開催国の歴史や文化を色濃く反映した演出が見所だ。そして、それらを支えているのが、その時代の最先端テクノロジーである。パナソニックは、初の「公式開閉会式パートナー」として臨んだ今大会で、持てる技術の全てを発揮した。アスリート達による世界最高峰のスポーツの祭典。そのオープニングにふさわしいセレモニーとしてリオ・オリンピックの開会式は、人々の心に強く焼きついたことだろう。
周到な準備で万全の態勢を整える
2016年1月6日、パナソニックはリオ・オリンピックの大会組織委員会と「公式開閉会式パートナー」の契約を結んだことを発表した。これまでにも、開会式に機器を提供してきたパナソニック。だが、今大会ではシステムから請け負い、プレーヤーの立場でセレモニー全体を支えることとなった。ただ、そこへ行き着くまでの道のりは困難の連続だったという。責任者を務めたパナソニックの山本淳と大丸惠史は語る。
「初めての挑戦でノウハウもなく、試行錯誤の日々でした。工場で投射テストをしたり、とにかく準備には余念がありませんでしたね」。リハーサルも一ヶ月前からおこない、時間の許す限り微調整を繰り返した。
そして迎えた2016年8月5日。“サッカーの聖地”とも呼ばれるブラジルのマラカナンスタジアムで、リオ・オリンピックは華やかに幕を開けた。
感動を呼んだ壮大なプロジェクション
会場の至る所で施された壮大なスケールのプロジェクションマッピングは、今大会の開会式を象徴する演出の一つだ。それを支えたのは、パナソニックが誇る20,000ルーメンの高輝度プロジェクター(PT-DZ21K2)だ。入念な準備の甲斐もあり、大きなトラブルもなく開会式はフィナーレの時を迎えた。しかし、その先には嬉しいサプライズが待っていた。セレモニーが終わった後も、スタジアムでは人々が歌い続けていたのだ。組織委員会のシドニーレヴィーは振り返る。「その光景を目の当たりにして、我々は無事にミッションを達成できたのだと実感しました。オリンピックという巨大なイベントを成功させるには技術と情報、そして過去の大会に関する経験や知識を持つパートナーが必要です。我々にはパナソニックというパートナーがいました。それはとても幸運なことです」