福井

昭和55年、北陸道のトンネル換気問題に風穴を。

「道路そのものは産業にも役立つし、その他交通の上にも役立つ。そうしてそのこと自体がいろんな観光資源を自然に生むわけです」――創業者松下幸之助は、古く高度経済成長期の頃から、繁栄のため道路の拡充と整備の必要性を説く一方、恩恵をさまざまな機会に訴えました。

そんな声を受けるかのように、昭和40年代以降、名神高速道路、東名高速道路、中央自動車道など、高速道路網の整備が加速。少し遅れて昭和63年『北陸自動車道(北陸道)』も全線開通しました。国内で3番目に長い高速道路で延長約476.5キロメートル。その内、福井県武生IC・滋賀県木之本IC間は北陸自動車道随一の山岳道路で、トンネルが連続する区間です。

ここに私たちは換気技術等で参画。昭和55年開通の敦賀トンネル下り線に当時先進の電気集塵設備を納入したほか、葉原や杉津、小河、柳个瀬、越坂、今庄の各トンネルへジェットファン等を次々納入しました。当時トンネルには排気ガスの煤塵に路面から巻き上がる粉塵が加わり、運転手の視界が遮られていました。そこでジェットファンで縦方向に換気し、電気集塵機で煤塵を除去した空気をトンネル内に戻すことにより、トンネルの環境悪化を防いでいました。この技術は各地の長大トンネルで採用。安全で快適な道路交通の道標になりました。

大正7年の創業以来、私たちがここまで歩んでこられたことは福井のみなさまをはじめとする、たくさんの方々のご愛顧とご信頼の賜物と心より感謝申し上げます。これからも変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

おかげさまで、パナソニックは創業100周年を迎えました。