オンライン授業レポート 豊中支援学校

今月の「パワーアップ情報ファイル」では、2021年10月21日に実施した大阪府立豊中支援学校の出前授業の様子をご紹介いたします。

出前授業中の講師と生徒の様子
大阪府立豊中支援学校は、豊中市周辺を通学区域とする特別支援学校で、小学部・中学部・高等部に在籍する約420名の児童生徒が、社会的自立実現をめざし、一貫性のある全校的キャリア教育に取り組まれています。今回、「私の行き方発見プログラム」を受講されたのは、高等部2年生の10名。当日は、パナソニックの社員講師が学校を訪問し、出前授業を実施しました。

【出前授業の実施概要】

  • 日時:2021年10月21日(木)10:30~11:20(50分間)
  • 場所:大阪府立豊中支援学校
  • 受講生:高等部2年 10名

【授業の内容】

授業の内容 はじめに パナソニックってどんな会社 テーマ1 会社にはどんな仕事があるの? 仕事で大切なことは何だろう?テーマ2 今勉強していることが将来どのように役立つの? Q&Aタイム ワークタイム

【テーマ1】会社にはどんな仕事があるの?

授業のテーマ1では、新型冷蔵庫を例に取り上げ、新製品が消費者に届くまでに、どのような人たちがどのような形で関わっているのかを学習しました。講師は、「企画」⇒「開発」⇒「製造」⇒「物流」⇒「販売」⇒「アフターサービス」の工程に従い、それぞれの仕事と役割について説明しました。そして、それ以外にも会社全体をサポートする仕事があり、会社は様々な仕事をする多くの人々の連携で成り立っており、どの仕事も重要な役割を担っているとの話がありました。
また、講師の仕事紹介では、「人事」部門に所属していること、「人事」の中にも「採用」や「人材育成」など様々な仕事があること、自分はその中でも「給与に関する仕事」に従事していることなどが話されました。

新型冷蔵庫が届くまで 「企画」「開発」「製造」「物流」「販売」「アフターサービス」会社全体をサポートする仕事 例 人事、経理など
私の仕事 所属 人事部門 担当業務 給与に関する仕事 人事部門にもいろいろな仕事があります ゴール 事業の成長 社員の幸せ

【テーマ2】今勉強していることが将来どのように役に立つの?

テーマ2では、パナソニック社員を対象に行ったアンケートに基づき、「国語」や「部活動」など、学校での勉強や活動が仕事に役立った事例を紹介しました。また、講師自身の事例として、学校での勉強や活動が「自分の思いや考えを言葉にして周囲の人に伝える力」を育むことに役立ったと説明がありました。

パナソニック社員アンケート 学校での勉強・活動が仕事に役に立った事例 国語 きかく書 取りあつかい説明書 プレゼンテーション
私の場合 学校での勉強・活動が仕事に役立った事例 「思っていること・考えていること」を

【ワークタイム】15年後のなりたい自分

授業後半のワークタイムで、生徒たちは「15年後のなりたい自分」について考える「個人ワーク」に取り組み、続く「発表・共有」の時間には、隣の人とペアになり、自分のやりたい仕事や将来の夢について発表し合いました。

■豊中支援学校の前川隆博先生にお話しを伺いました

…「私の行き方発見プログラム」出前授業に応募した理由

生徒全員が知っているような大きな企業の社員が講師となり、仕事をする上で何を大切にしているか、そして学生時代に何を大切にして過ごしてきたかを聞くことで、将来就職を考えている生徒たちが日々の生活をどのように過ごしていけばよいかを考えるきっかけになればと考え応募しました。

…授業中の生徒の様子はいかがでしたか?

どの生徒も、講師の方のお話に真剣に耳を傾けており、ワークタイムでは普段発言がない生徒が、友人に自分の夢を語っている姿を見て、応募して本当に良かったと思いました。

…授業の感想をお聞かせください

経理や、研究開発、広報、事務関係の仕事など、様々な部署が関連しあい、協力しあいながら『Panasonic』という会社が動いていることを、生徒も学ぶことができたと思います。またそれは生徒がこれからどのような場所で就職しても同じで、仕事には大小などなく、どの役割も『社会』という大きな船を進めるために、関連しあいながら動く必要なパーツであり、どれが欠けても船は進まないこと、どの人も、勿論自分達も社会に必要不可欠で大切な存在なのだということを理解し、自信を持ってくれたらと思います。

■講師の感想

積極的に授業に参加いただいたおかげで、大変濃い時間を一緒に過ごすことができました。真剣に私の授業を聞いてくださっていた生徒の皆さんの表情が、今も目に焼き付いています。特に「15年後のなりたい自分」の共有においては、生徒の皆さんのお話を聞き、私自身の大きな刺激となりました。また、今回出前授業の講師を経験したことで、仕事や日常について振り返る機会をいただき、周囲への感謝を改めて強く感じました。貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました。

「私の行き方発見プログラム」は原則中学生を対象としていますが、今回は、卒業後の社会的自立を目指し、日頃から勉強や活動に取り組んでいる豊中支援学校高等部2年生を対象に、将来、自分がいきいきと働くイメージづくりにつながることを心がけて出前授業を実施しました。講師から「社会には様々な仕事があり、どの仕事も重要で必要とされていること」や「仕事で最も大切なのは、感謝の気持ちと一生懸命がんばること」などの話があり、生徒のみなさんには、働くことや自分が就きたい職業ついて、改めて真剣に考えていただく機会になりました。
「私の行き方発見プログラム」では、就労観に対して前向きに捉え、自らもキャリアを考える育成に取り組んでおり、将来、社会的自立を目指す特別支援学校のみなさまにもお役立ていただけます。

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