Panasonic NPO/NGO サポートファンド for SDGs【海外助成】 成果報告会


3団体の事例から、第三者による伴走支援や組織基盤強化の重要性を考える

2026年2月17日、官民共創HUB(東京都港区虎ノ門)で「Panasonic NPO/NGOサポートファンド for SDGs【海外助成】」の成果報告会を開催しました。会場には、昨年度、組織基盤強化に取り組まれた3団体の皆様をはじめ、選考委員の皆様、事務局関係者、そして参加のお申し込みをいただいた皆様など、29名の方々にお集まりいただきました。
この日は、第1部で3団体の皆様から、組織診断・組織基盤強化の取り組みの内容と成果をご報告いただいたあと、選考委員の皆様から講評をいただき、最後に会場の皆様と感想を共有しました。
第2部のトークセッションでは、サポートファンドの特徴でもある外部の第三者による伴走支援に焦点を当て、伴走する側とされる側の視点から、NGOの現場で起きた事例を共有し、伴走支援がうまく機能するためのヒントを探りました。会の終了後には交流会の場を設け、参加者同士で意見を交換し、今後の取り組みを深め合いました。3団体の新しい取り組みや成果、見えてきた課題から、組織の在り方を見つめ直し、組織基盤強化の意義について考える貴重な気づきの時間を共有しました。

●開会挨拶

世界で、ますます高まりつつある国際支援の重要性



パナソニック ホールディングス株式会社 企業市民活動担当室 室長 堂本 晃代

イスラエル・パレスチナの紛争やウクライナ情勢、自然災害など、世界では国際支援の重要性がますます高まってきています。パナソニックグループでは企業市民活動として、昨年3月に地震が発生したミャンマーに、社員の福利厚生のポイントを寄付しました。またウクライナでは、現地の従業員が学校を訪問し、パナソニック製のホームベーカリーでパンを焼き、子どもたちの心のケアを行いました。国内では、能登半島地震の被災地への支援も継続しています。
そして、無電化地域にソーラーランタンを届ける「LIGHT UP THE FUTURE」では36カ国に13万台を寄贈し、サポートファンドで助成を行ったホープ・インターナショナル開発機構様とも、エチオピアへの寄贈を進めています。さらに、本やCDをリサイクルしてお金に換え、ソーラーランタンを寄贈する「みんなで"AKARI"アクション」では今年度から、学校の子どもたちのメッセージを一緒に届け、寄贈先の子どもたちからお手紙をいただく取り組みを始めました。パナソニックグループでは今後も、NPO/NGOをはじめとするステークホルダーの皆様とパートナーシップを築きながら、企業市民活動を進めてまいりますので、ご指導ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

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堂本 晃代

●第1部 組織診断・組織基盤強化 成果報告

<組織診断>

組織課題を言語化し、タンザニアのメンバーと共有



特定非営利活動法人 AfriMedico
副理事長 藤井 大暉さん
資金調達・企業連携/広報チーム リーダー 前田 麻貴さん

私たちはタンザニアの農村部で、富山県発祥の置き薬を現代版に置き換え、医療教育事業と合わせて展開しています。日本のメンバーは、理事を含む全員が本業をもつプロボノです。昨年10周年を迎えましたが、流動性が高いプロボノ組織では資金調達に向けた取り組みが十分でなく、サポートファンドに応募。「組織診断からはじめるコース」に1年間取り組みました。
NPOコンサルタントの第三者視点による組織診断では、プロボノの3分の2以上から回答を得て、組織のミッションは浸透しているものの、ゴールが見えづらくなっていることがわかりました。一方で、理念共感や自己有用感は団体の強みであることが再認識されました。続くワークショップでは、組織課題の優先度とアクションをディスカッションし、理事のタンザニア渡航を行って、重点課題を共有。どんな組織体制であれば克服できるか、日本のメンバーがチームごとに必要なアクションを考えました。その結果、メンバーの感じていた課題を言語化でき、メンバー間の信頼を築くことができました。見えてきた課題をもとに、一人ひとりが活躍できる環境の構築や、今後10年の事業計画の話し合いを進めています。

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前田 麻貴さん、藤井 大暉さん


<AfriMedico 講評>
具体的なアクションに落とし込み、今後10年の成長が楽しみ



認定特定非営利活動法人 メドゥサン・デュ・モンド・ジャポン 事務局長 米良 彰子さん

同じ医療に関わる団体で働いている者として、まさに「Medicine for the last mile」が一番大変なところではないかと思いながら、プロボノばかりでどう回しているのか興味をもちました。10年の節目に組織診断を行い、自分たちの立ち位置を確認できたことは、組織にとって貴重な体験だったのではないでしょうか。今、国際協力の中では、支援の現地化ということが言われていますが、いかにタンザニアの同僚たちが主体となって、現地に必要なものを生み出していけるかが次のステップではないかと期待しています。
多くの方が中長期計画を立て、ビジョンを語るところまではされますが、今回のように、理想の組織のために、現場で嚙み砕いて、1年から3年のタイムラインに具体的なアクションを落とし込み、少しずつ進めていくことが実はとても大事です。それを実行されたことで今後10年、皆さんがどう成長し、変わっていくのか楽しみにしながら、医療の分野で一緒に進んでいけたらいいなと思っています。

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選考委員 米良 彰子さん


講評を受けてのコメント



特定非営利活動法人 AfriMedico 副理事長 藤井 大暉さん

これまでは、実働しているメンバーには、次の1カ月とか1年をどうするかに焦点を当てて活動してもらったほうが、全体のドライブにつながるのだと思っていました。しかし今回、組織を見直し、自分たちがどういう立ち位置で、何が強くて、何が課題なのか、フラットに話せる機会をつくったことで、メンバーの関わり方が変化したのを感じています。今後の10年を考えるワークショップでは、一人ひとりが自分の立ち位置や役割を明確に理解したことで、いろいろな思いが出てくるようになりました。プロボノという、思いでつながるメンバーがエンゲージしていくうえで重要なプロセスを学び、それが次につながった実感があるので、ここからさらにジャンプアップしていきたいと思います。


<基盤強化>

理念の再言語化や日本旅講演キャラバンで関係性をデザイン



特定非営利活動法人 earth tree 副理事長 野中 秀憲さん

私たちはカンボジアで竹素材を使った複合施設を建築し、教育と就労と関係づくりの循環型支援を行っています。もともと代表の力が強く、メンバーがうまく支えきれず、スポンサーとのつながりづくりもできていない状況で、サポートファンドに申請しました。組織診断から始まった取り組みは昨年、2年目を迎え、組織基盤強化に取り組みました。クリエイティブディレクターの私が理事や関係者にヒアリングし、ビジョン・ミッション・フィロソフィーを見直して再言語化。描いている未来をビジュアルで伝えるビジョンマップをつくりました。さらに『つながりミライ』という映画を制作し、キネコ国際映画祭にノミネートされました。この映画の上映と講演会をセットにした日本旅講演キャラバンで21カ所を回り、前年比2倍以上の売上や参加者数を記録。カンボジア政府からも表彰を受けました。
現在カンボジアは、タイとの国境付近で紛争が起きていて、緊急援助を進めています。また、代表がデング熱で命の危機に直面し、組織化についても考える機会になりました。助成3年目の今年は、内部コミュニケーションやマネジメント、ガバナンス、クラウドファンディングなどの課題に取り組み、まいた種が花開くようなモデルをつくっていきたいと思います。

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野中 秀憲さん


<earth tree 講評>
人への関心を媒体にファンをつくり、外に開いて結果を共有



スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー・ジャパン 副編集長
AVPN マネージャー
一般社団法人 トラスト・ベースド・フィランソロピー・ジャパン 事務局長
井川 定一さん

最近の人々の関心は日本国内に向いていて、なかなか国境を越えません。そんな中で、社会課題を前面に押し出すのではなく、人への関心を媒体にしてファンをつくっていくことに力を入れているのは素晴らしいと思いました。組織内部で関係性を見直そうとして、ミッションやビジョン、組織、カルチャー、制度などをちゃんとアラインさせていったことも、とてもよかったと思います。「イキイキとワクワクのあふれる笑顔がつながり続ける未来へ」というビジョンについても、ワクワク感を軸に人が集まることによって生まれる大きな力があると思うので、ポジティブで好感がもてました。
内部と外部の接続がうまくできているのは、野中さんのクリエイティブ能力の高さがあるからだと思います。ホームページもかっこよく、組織基盤強化の報告会についてもアップされていて、外に開いて結果を共有する姿勢が感じられました。

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選考委員 井川 定一さん


講評を受けてのコメント



特定非営利活動法人 earth tree 副理事長 野中 秀憲さん

ただ今、お褒めいただきましたが、内部のコミュニケーションやガバナンスには、まだ改善点が多々あります。現地が活動の中心で、日本から現地をサポートする形になっていますが、この距離がなかなか埋まりません。3年目は、中核で関わっているメンバーの責任と役割の所在を明らかにし、それに付随するコミュニケーションをより意識していきたいと思います。私たちメンバーはデザインのスキルはあるかもしれませんが、組織運営はまだまだで、代表にマネジメントすべてをお願いするのではなく、理事側も成長し、いろいろな方向から支える組織マネジメントができるようにならないといけないと感じています。


<基盤強化>

DAOを中期計画の中に位置づけ、団体の存在意義を議論



認定特定非営利活動法人 PLAS 代表理事 門田 瑠衣子さん

私たちはケニアとウガンダで、取り残された子どもたちが前向きに生きられる社会をつくる活動に取り組んでいます。設立から20年ほど経ちましたが、活動拡大のために、お金と人を集める必要がありました。そこでサポートファンドに応募し、組織基盤強化コースに取り組みました。1年目は「PLAS DAO」を立ち上げ、4000人から500円ずつの寄付をいただきました。DAOは寄付者が団体運営に関われるオンライン自治会のようなものです。
2年目は、DAOを通して継続的なファンドレイジングをしていこうと、外部の伴走者のコンサルティングを受ける中で、DAOを組織戦略に位置づける必要性を感じ、理事や職員と中期計画を策定し、DAOの位置づけを決めました。さらに認定NPO法人を取得し、エイズ孤児支援から活動を広げていくために、団体名をよりシンプルなものに変更しました。こうした動きをDAOの中でも発信し、2300件のコメントをいただきましたが、1年目の6万件に比べるとエンゲージメントは低下。コミュニティマネージャーをどう配置するかが課題です。社会課題解決に向けた方向性について時間をかけて考え、団体が何のために存在するのか、みんなで議論できたことがとてもよかったと思います。

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門田 瑠衣子さん


<PLAS 講評>
DAOをどうドライブさせるかが団体としての大きな転換点



くらしにツナガルHātWork 共同代表
武蔵野大学 非常勤講師
坂口 和隆さん

私がPLASを推薦した当初、DAOはWeb3の中でも目立っていましたが、それから2年半が経ち、Web3の世界でもAIを含め日進月歩の進化を遂げています。それでも、DAOという考え方はまだまだ新しく、NPO/NGOが取り組むべき一つのツールになると私は思っています。
現に今も5300人もの方が「PLAS DAO」に魅力を感じていて、これをどう活かし、DAOをどうドライブさせていくかが、団体としての大きな転換点になると思います。DAOを市民参画の装置にしていくのか、それとも、ファンを増やしてファンドレイジングの装置にしていくのか。ここが大きな分かれ目になりそうですが、私の希望としては、前者をのような展開にしていただけると、ほかの団体のいい事例になると思います。DAOの中では、いろいろなイベントを企画して、熱量を継続させていくことが重要で、そのために専門家を置くのか、DAOの中からボランティアを見つけるのかが、ここ1年で大きな決断になるでしょうね。

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選考委員 坂口 和隆さん


講評を受けてのコメント



認定特定非営利活動法人 PLAS 代表理事 門田 瑠衣子さん

DAOに関しては、NPOに向けた勉強会を開くなど、いろいろなところで発信をしてきました。一つ、ドライブになるのではないかと思っているのが、DAOを立ち上げたNPO同士のコンソーシアムです。ある団体さんがDAOを立ち上げた時に、その団体さんのポイントを、たとえば私たちのDAOのメンバーに1ポイントずつ配ります。そうすると興味をもって、少しだけ寄付して、活動にも参加してみようかとなるかもしれません。そうやって協力し合うことで、支援者を広げていけるのではないかと思っています。
また中期計画の中で、次の3年は、団体の20年間のノウハウを皆さんにも活用していただくために、オープンソース化していくことを検討しています。

●全体での感想共有


会場の参加者の皆様は、3団体の発表を聞いて感じたことや印象に残ったことをグループで共有し、そこで出た感想を会場全体で共有しました。会場からは、「国内助成と海外助成で出てくる課題の違いを感じた」「DAOの話をきっかけに、熱量をどう維持していくのかが重要な視点になることに気づいた」といった感想のほか、「プロボノで運営しているAfriMedicoさんは、プロボノの皆さんの当事者意識をどのように持続しているのでしょうか? 内部コミュニケーションがうまくいくためのポイントを教えてください」という質問が出されました。
これに対し、AfriMedicoの藤井さんが答えました。
「ひと言で言うと、誰も取り残さないことです。たとえば5人で議論する時に、1人か2人だけが話している状態はよくないというのは、皆さん思われるはずですが、では4人話していればいいのかというと、僕はそうではないと考えていて、5人いたら必ず5人がちゃんと発言できるようにしています。一つの意思決定に紐づいて、5人それぞれの発言が反映されていることを、みんなで共通認識にしていくことがポイントだと思います」

●選考委員長による全体講評

困難や失敗から気づきを得て、変わる組織もある



多摩大学 経営情報学部 教授
NPOサポートセンター 代表理事
松本 祐一さん

組織基盤強化について考える時には、事業と組織をまず分けることで組織体制や内部コミュニケーションの大切さが見えてきます。ただし、組織や人のことばかり考えていると、何のためにやっているのかが見えなくなるので、また組織と事業をつなぐ瞬間が来るわけですが、そのタイミングとバランスが難しいところです。
皆さんが企画を提案する時には、課題があって、それに対する打ち手があるはずです。ただし、打ち手の成功が組織基盤強化につながるかというと、必ずしもそうでもなく、困難や失敗から気づきを得て、組織が変わることもあります。失敗をどう許容するかが、ファンドとしての重要なテーマでもあります。そこからさらに中期的な計画と長期的な方向性を考えないと、今を変えることはできません。
そしてもう一つ、組織基盤強化で大事なのが外の視点です。伴走支援者の存在があるからこそ自分たちの姿が見えてくるわけですが、なかなか人材がいなくて、私たちも困っています。伴走支援者の在り方についても第2部で、ぜひ考えていただきたいと思います。

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選考委員長 松本 祐一さん

●修了書の贈呈

ここで、「Panasonic NPO/NGO サポートファンド for SDGs【海外助成】」の組織基盤強化の取り組みを助成最終年度まで無事に修了されたPLASの皆様に、パナソニックの堂本室長より、修了書を授与しました。

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修了書授与の様子

●第2部 トークセッション

伴走支援で組織はどう変わる?~NGOの現場で起きたリアルな協働の話~



ファンドレイジング・コンサルタント
島 彰宏さん(左)

特定非営利活動法人 earth tree 副理事長
株式会社 SAKIRA 代表
野中 秀憲さん(右)

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ソーシャルセクターとの関わり

島さん 私がNPOと関わりをもったのは、テラ・ルネッサンスという団体が初めてで、ここで6~7年、ファンドレイジングの経験を積んでから、シリアで教育支援を行っているPiece of Syriaで、ファンドレイジングと組織基盤強化に取り組みました。そして現在はファンドレイジング・コンサルタントとして、ピースボート災害支援センターでファンドレイジングの仕事をしながら、ネパールで医療支援をしているASHAというNPOで、伴走する内部のスタッフとして、広報とファンドレイジングを行っています。

野中さん 私が副理事長を務めているearth treeは、代表が新婚旅行で世界一周をしている最中に、カンボジアに学校を建てるような行動力のある方で、私は11年ほど前に幼稚園建設の長期プロジェクトメンバーとして関わり、3年ほど前のNPOになるタイミングで理事になりました。仕事としては制作会社で10年ほど、クリエイティブデザインをしてきました。そこで、デザインやクリエイティブの力をソーシャルセクターに役立てられないかと思い、昨年4月に株式会社SAKIRAを設立。ブランディングデザインとソーシャルセクターを支える伴走支援をしています。

伴走支援者に求めること

島さん 伴走支援をする時は、まず大前提として信頼関係がないとうまくいかないので、日頃から今日のような集まりに参加して、関係性づくりをしておいて、関係性のあるところをたどって、信頼のおける方に伴走支援者を紹介してもらうことが大事だと思います。伴走される側から、この課題を解決してほしいと要望された時に、本質が別のところにあった場合、そこをちゃんと一緒に深掘りできるコミュニケーションが取れないと、表面的な伴走支援で終わってしまうので、その組織の課題の本質や求めているものを探ることが、伴走支援がうまくいくコツなのだと思います。

伴走支援者の存在価値

野中さん サポートファンドでearth treeの組織診断をしてくれたコンサルタントの河合将生さんは「親戚のおじさん」みたいなスタンスを大事にされています。代表や理事だけでなく、カンボジアで働く村人や関係者にもヒアリングをして、課題を抽出。まず、いいところを褒めて、そこをさらに伸ばせばこうなるという仮説を立てたうえで、課題をいくつかピックアップするというポジティブなコミュニケーションを取ってくれるので、スッと受け入れることができました。ミーティングに参加して、自分たちでは気づけないコミュニケーションのすれ違いを外部からのまなざしで浮き彫りにしてくれて、代表や理事、メンバーが言いづらいことも代弁してくれました。

伴走支援を受ける側のマインドセット

島さん 伴走支援を受けられることになっても、担当者や伴走支援者に任せて「あとはよろしく」というケースも、これまで実際にありました。そのプロジェクトがうまくいくかどうかは、経営層やスタッフみんなが、私たちの組織は今、こういうことを目指して、この事業に取り組もうとしているんだという共通認識をもてるかどうかにかかっています。組織全体で熱量を維持するには、まずは伴走支援者が代表の方に寄り添って、代表からみんなに「本気で取り組もう」と言ってもらえたら、組織の空気は変わっていくのではないかと思います。

サポートファンドに思うこと

野中さん サポートファンドの助成を受けて、うまくいった部分と課題が見えた部分がありましたが、どうしても、いいところは出したくなりますし、失敗は出しづらい。だけど、いいところもよくなかったところもちゃんと出しつつ、それがこういう形で組織基盤強化につながったという観点で見ることが必要で、「それでいいんだよ」と応援してくださっているのがサポートファンドなのだと感じました。組織を変えるための波紋を起こす一滴を発生させる装置として伴走支援者がいて、その影響をどうポジティブに団体に活かしていくかは、受け手側のポテンシャルにかかっているのだと思いました。

島さん 伴走支援を受けたいと思った時に、最大のネックになるのはお金だと思います。そんな中で、サポートファンドの助成金は何よりも背中を押してくれる存在です。私自身、この助成に3~4回関わらせていただいて、申請書を書くのはたしかに大変なことでしたが、それだけ書く価値があるものだと思っています。それぞれの団体に、皆さんにしかない知見があると思うので、皆さんがお互いにサポートし合えるような関係になっていけたら、NPO業界をさらに面白くしていけるのではないかと感じています。

●閉会挨拶


伴走者がいれば、孤独は感じても孤立はしない



特定非営利活動法人 国際協力NGOセンター(JANIC) 事務局長 水澤 恵さん

サポートファンドの支援を受けて、皆さんが素晴らしい成長を遂げられたことを改めて感じました。助成期間中にそれぞれ、本気になる瞬間というものがあったのではと推測しながら、ご報告を伺いました。代表や事務局長は、意思決定をする中で厳しい経営判断を迫られ、葛藤を抱えながら組織を運営し、孤独な思いをされていると思います。しかし、伴走者の皆さんが支えてくだされば、孤立はしません。JANICはNPO/NGO業界の中で、このような伴走者を育てていきたいと考えて、伴走者の育成にも日々取り組んでいます。先ほど、オープンソースという言葉が出てきたように、失敗談も隠すことなく共有できる機会を、またつくっていきたいと思います。

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水澤 恵さん

●交流会


終了後には、全員で集合写真を撮影しました。その後、参加者同士で意見や感想を交換し、今後の取り組みについて深め合う交流会の時間を設けました。