1.利益相反の防止(公私のけじめ)

私たちは、「社会の公器」として、社会からお預かりした人材、資金、土地、物資などの経営資源を最大限に活かし、その活動から生み出す価値を最大化し、社会に貢献しなければなりません。そのような中で、自らの利益を追求するために会社の資産や情報を悪用したり、不当に他者の便宜を図ったりすることなどあってはなりません。

パナソニックの約束

  • パナソニックは、利益相反の防止、特定、管理および是正に関する社内ルールを定め、その周知と順守を徹底します。

一人ひとりの約束

  • 私は、「利益相反」とは、自分自身や、自分の家族、親しい友人等の個人的利益や社外活動が、会社の事業における判断や行動、忠実な業務遂行に影響し、直接的・間接的にパナソニックグループの利益と相反している状況、またはそのように見える状況であることと理解し、利益相反の防止についての社内ルールを順守します。
  • 私は、上司に開示することなく、自分自身や家族が経済的な利害関係(社内ルール上開示対象とされている利害関係)を有する相手といかなる取引も行いません。
  • 私は、適用される社内ルールで認められている場合を除き、購入先様、お客様、お取引先様および競合他社から、贈答品、謝礼、支払い、サービス、その他の便益を受け取りません。
  • 私は、業務時間中、パナソニックのために職務に専念し、他の事業には従事しません。
  • 私は、業務で取り扱う非公開の情報を、業務の遂行のために必要な目的以外で使用したり、第三者に開示したりしません。
  • 私は、現に利益相反がある、またはその可能性がある場合、関連するすべての情報を速やかに社内ルールに従って開示します。
  • 【責任者】私は、責任者として、開示された利益相反を承認または否認する前に、関連するすべての事実を確認し、利益相反から生じるパナソニックへのリスクを最小限に抑えるための適切な措置を考えます。

2.社外とのコミュニケーション

正確かつ誠実な社外への情報発信およびコミュニケーションは、お客様、お取引先様や社会からの信頼の大前提であり、ブランド価値を守り向上させていくために必要不可欠です。

パナソニックの約束

  • パナソニックは、広報・宣伝などのコーポレートコミュニケーション活動を通じて、製品・サービスや技術などに関する公正かつ正確な情報を広く社会の人々にお知らせすることにより、ブランド価値の向上に努めます。また、当社の経営基本方針についても広く伝えていきます。
  • パナソニックは、常に社会やお客様の声に耳を傾け、それらを謙虚に受け止め、適切に事業活動に反映していきます。
  • パナソニックは多様性を尊重し、常に事実に基づく表現を基本として、コーポレートコミュニケーション活動を行います。社会的差別につながるもの、他を中傷したり個人の尊厳を損なうものは表現の対象としません。本行動基準に則って明確に発信し、誠実かつ透明性のある文化を守っていきます。

一人ひとりの約束

  • 私は、会社とステークホルダーとの関係性を最適化するため、ブランドやコミュニケーションに関する全社方針を順守します。
  • 私は、会社からメディア対応を任されている場合に限り、会社を代表して、メディアにコンタクトし、またはメディアからの問い合わせに対応します。
  • 私は、公の場で話すときには、会社、お取引先様やお客様に関して、社外秘ではなく公開情報のみを話し、また、私が会社を代表して話すときには、権限を有し、かつ指示された範囲内でのみ話します。
  • 私は、自分の発言が会社を代表していると受け取られる可能性について意識し、発言が誠実かつ適切で、私たちのブランド価値に相応しいものであるように心がけます。
  • 私は、個人のソーシャルメディアでの発信を含め、自分が発信する情報や意見がパナソニックのものとみなされ、会社やブランドに影響を及ぼす可能性があることを理解しています。私は、会社からその役割に指名された場合にのみ、パナソニックを代表してソーシャルメディアに投稿します。
  • 私は、自分のコメントがいかなる第三者の知的財産権も侵害しないよう最善を尽くし、また、私たちの情報セキュリティに関する社内ルールにも違反しないようにします。
  • 私は、社外とコミュニケーションをとるときやコメントするときは、相手や他者の意見、アイデンティティ、プライバシーを尊重します。

3.会社資産の保護・活用

私たちは、経営資源を最大限に活かしきり、その活動から生み出す価値を最大化し、社会に貢献しなければなりません。資金や不動産、各種機器・備品から情報、知的財産、ブランドに至るまで、私たちの有形・無形の資産を守り適切に活用することはパナソニックが社会の公器として活動をするために必須の条件であり、社員の一人ひとりがこの責任を果たしていくことが不可欠です。

パナソニックの約束

1.資産の保護・活用

  • パナソニックは、事業の成長と企業価値の最大化を図るため、法令等に従って有形・無形の資産(情報、知的財産やブランドを含む)を獲得・保護し、効果的に活用するためのルールを定めます。
  • パナソニックは、協力会社、お取引先様、その他の第三者の資産(情報、知的財産やブランドを含む)を尊重します。

2.情報セキュリティ

  • パナソニックは、情報セキュリティのニーズが急速に変化していることを認識し、定期的に社内ルールを見直します。
  • パナソニックは、保有する他者・当社の情報について、サイバー攻撃の脅威に対する防衛を図ります。

3.ブランド

  • パナソニックは、我々の価値観を示し社会との絆そのものであるブランドの独自性や一貫性を守るための社内ルールを整備します。
  • パナソニックは、特別な理由がない限り、第三者に当社ブランドの使用を認めることはしません。

一人ひとりの約束

1.資産の保護・活用

  • 私は、社内ルールに従って、当社の有形・無形の資産(情報、知的財産やブランドを含む)を適正な業務遂行のためにのみ使用し、窃盗・不正利用等の資産価値を損なう行為は一切行いません。また、会社の資産を紛失しないように最善の注意を払います。
  • 私は、他者の資産についても、適正な業務遂行のために認められた範囲内でのみ使用します。
  • 私は、社内ルールに従って、会社の知的財産(各種データを含む)を獲得・保護し、その戦略的活用に努めます。
  • 私は、他者の知的財産を尊重し、侵害しないよう最善を尽くします。

2.情報セキュリティ

  • 私は、経営戦略情報、技術情報および個人情報など業務で取り扱う情報(以下、「会社管理情報」という)は、会社の重要な資産であると認識しています。私は、これらの情報を、不正アクセス・改ざん・漏えいから守るため、社内ルールに従って慎重に取り扱い、廃棄します。
  • 私は、他者から情報を受け取る必要があるかを十分吟味します。そして、私は、他者から情報を受け取る場合、受け取った情報の機密を保持し、情報漏えいを防止するために、会社の情報を保護するための措置と少なくとも同等の措置を講じます。
  • 私は、許可なく他者に会社管理情報を開示・共有することはしません。
  • 私は、退職時は、職務上受け取った会社や他者の会社管理情報を返却し、退職後に開示・利用は行いません。

3.ブランド

  • 私は、ブランドの使用にあたり、社内ルールを順守します。
  • 私は、会社のコミュニケーション活動において、品位・品格を確保した適切なブランド表示に努めます。

4.企業情報の適切な作成・記録と開示

パナソニックグループの会社は、日本をはじめ複数の国で上場しており、投資家や規制当局から、事業活動に関する情報を適時に、かつ、正確に開示することを求められています。また、お取引先様は、私たちが開示した財務情報その他の情報を信頼して私たちとの取引関係を構築されます。私たちの事業戦略上の意思決定は、内部の報告やデータに基づいて行われます。社会からお預かりした経営資源を適切に活用し信頼を維持しながら事業を行っていくためには、正しく企業情報を管理し開示していくことが重要です。

パナソニックの約束

  • パナソニックの会計処理は、法令等および一般に公正妥当と認められた会計上の諸原則に従い、常に公明正大に行われます。また、当社の経営成績や財政状態を正しく反映した正確な財務記録を作成し、社会の公器たる会社の業績・財政状態をお客様・株主様・投資家・社員等のステークホルダーに正しく伝えます。
  • パナソニックは、グループ全体の財務報告の信頼性を担保し、また、財務情報を含む企業情報の開示が適時適切かつ適法に行われるよう、内部統制の仕組み・体制を構築し維持します。
  • パナソニックは、法令等により開示が要請される情報やESG(環境・社会・ガバナンス)情報など開示すべきと判断する情報について、適切な内部統制手続に基づき、公正、正確かつ十分な内容を開示するよう努めます。
  • パナソニックは、文書や情報の記録・保管・処分が適切に行われるよう、社内ルールを構築し維持します。
  • パナソニックは、社会からの当社に対する評価やご要望を謙虚に受け止め、これを事業活動に役立てるよう努め、透明性の高い企業であり続けます。
  • パナソニックは、各国・各地域で、実態に即して正しく納税を行います。

一人ひとりの約束

  • 私は、業績偽装や会計不正、政府当局等へ提出する文書・データおよびその他の外部用・内部用の報告資料の偽装・改ざん・不正などの不適切な行為を決して行いません。私は、承認された社内手続に従って、すべての取引を含む業務を遂行します。
  • 私は、売上・利益等の経営目標達成のために社内ルールに反する処理を行いません。
  • 私は、出張や贈答・接待等を含むすべての経費請求について、社内ルールに従って適切に処理します。