未来を創る変革型リーダーの開発・登用

「変革型リーダーの開発・登用」は、「組織カルチャー変革」、「人材ポートフォリオ変革」、「人事機能変革(AI利活用)」、「DEI(Diversity, Equity & Inclusion)推進」と並ぶ、パナソニックグループにおける人的資本経営の重点取り組みの一つです。多様な意見を積み重ねて質の高い意思決定を行い、変革を推進できるリーダーの継続的な育成に取り組んでいます。

変革型リーダーの力で、より良い意思決定を

持続的な事業成長を通じて「物と心が共に豊かな理想の社会」を実現するには、質の高い意思決定が欠かせません。そのためには多様な変革型リーダーの育成と登用が不可欠です。パナソニックグループでは、経営者に求められる人材要件として、経営基本方針の実践を支える「Panasonic Leadership Principles」(11項目)のリーダーシップ行動に加え、以下の要素を重視しています。

  • 経験:事業経営、海外拠点の経営、ビジネス創出など
  • 知見とスキル:意思決定・判断力、戦略立案・実行力など

さらに、変革を推進する上で重要となる行動特性を多面的に評価・育成するため、「パナソニック・トライアングル・ポテンシャルモデル」を活用しています。

※パナソニック・トライアングル・ポテンシャルモデル:パフォーマンスの発揮に加えて、「人を活かす」変革型リーダーシップ行動のポテンシャルの高い人物を見出すためのパナソニックグループ独自のモデル

「未来を創る変革型リーダーの開発・登用」においては、経営における質の高い意思決定を実現していくために、各社の経営チームにおける多様性(女性・日本以外の国籍・キャリア入社者)比率を重要指標と設定しました。また、性別による能力の差はないにもかかわらず、日本地域では当社グループの管理職に占める女性の割合が低い現状があります。この現状を、違いを強みとして活かし新たな価値を生み出していくDEI推進の課題の代表事例と位置付け、日本地域における女性管理職比率も重要指標としています。
また、若手リーダーの登用にも注力しており、40歳代で登用される事業責任者の比率を指標として設定(米国地域を除く)。次世代の経営人材の育成・登用を進めています。

変革型リーダー育成のためのKPIを示した図表。「経営チームにおける多様性比率」の目標は2028年時点、2031年時点ともに半数以上であるのに対し、2026年時点の現状は55%(20人/11人)。日本地域における「女性管理職比率」の目標は2028年時点12%、2031年時点16%であるのに対し、2026年時点の現状8.3%。

※1 上記は、パナソニック ホールディングスにて設定・モニタリングしているKPIです。今後は、各事業会社でもモニタリング予定です。(米国地域を除く)

※2 2025年度は継続して、多様な変革型リーダーによる強い経営チームづくりを進めてきました。2026年4月にはパナソニック コネクトグループCEOのKen Sainを事業CEOとしてパナソニック ホールディングス(株)の執行役員に迎えました。こうした取り組みによりパナソニック ホールディングス(株)の経営チーム(執行役員体制)は合計20人のうち、キャリア入社9人、女性4人、日本以外の国籍2人で多様性比率は55%(重複除く)となりました。今後も多様性比率50%以上を確保し、強い経営チームづくりを推進していきます。

質の高い意思決定を行うために

パナソニックの未来を創る後継者育成


不確実性が高まる事業環境においては、理想の未来を大胆に描き、多様な視点を活かして質の高い意思決定を実行し、変革を推進できるリーダーの存在がこれまで以上に重要となります。
こうしたリーダーを継続的に育成するため、「グループの全重要ポストの人材要件とサクセッションプランの策定」、「中長期かつ意図的な後継者の見出し・育成・モニタリング」を推進しています。

後継者育成計画の策定と推進フローを示した図。左から順に、「グループの全重要ポストの人材要件の設定・可視化」、「サクセッションプランの策定(多様性推進のアクション加速)」、「中長期かつ意図的な後継者の見出し・育成・モニタリング(女性/日本地域以外人材の登用加速)の3段階になっている。

重要ポストに求められる人材要件を明確化し、次世代リーダーの計画的な育成と配置するための仕組みとして「タレントマネジメントコミッティ」を設置。短期・中期・長期の視点で「後継者の見出し(みいだし)・育成・モニタリング」を実施しています。

後継者の見出し・育成においては、候補者を「パフォーマンス」と「バリュー(PLPに基づくリーダーシップ行動)」の二軸で評価し、9ブロックで可視化することで、人材ポートフォリオの全体像を把握しています。

なお、パナソニックグループにおける経営ポストは以下の2体系があり、これらに対して後継者育成のプラットフォームを整備し取り組みを進めています。

  • トップ経営層:事業会社社長、分社社長、パナソニック ホールディングスの執行役員
  • 事業経営層:事業会社執行役員、分社経営会議メンバー

上記のうち、トップ経営層の後継者育成については、候補者を「即時任命可能な人材」「5年以内に任命可能な人材」「10年以内に任命可能な人材」として可視化し、合計20の重要ポストに対する育成計画を策定しています。また、以下のような取り組みを通じて、次世代リーダーの育成を加速させています。

  • 経営視点を養うための挑戦的な役割(タフアサインメント)を計画的に付与
  • 経営者との対話機会の創出や、オンボーディング支援などを通じて実践的な学習機会を提供
  • 若年層の幹部候補者の早期見出しを目的とした、選抜研修などの包括的な後継者育成プログラムを展開
  • 各地域と連携して、グローバル幹部の開発研修を実施

女性リーダーの採用および計画的育成(日本地域)


パナソニックグループでは、報酬体系上、性別・性自認を含む個々の属性による格差はありませんが、経営チームや管理職への女性登用は男性に比較して遅れているのが実態です。未来に向かって、より多様なメンバーの知恵を引き出し、イノベーティブな商品・サービスを生み出すために、採用の強化、働き方の選択肢の拡大やキャリア開発の支援などを通じて、女性リーダーの獲得と計画的な育成に取り組んでいます。(当社グループのDEIの取り組みについてはこちら

取り組み事例


PLPアセスメントによる後継者育成のモニタリング
パナソニックの未来を創る後継者育成計画

パナソニックグループでは、現任の事業会社社長、パナソニック ホールディングスや一部の事業会社の役員等を対象に「PLPアセスメント」(360度アセスメント)を実施しています。経営基本方針の実践を支える行動指針「Panasonic Leadership Principles(PLP)」を基準としたリーダーシップ行動の発揮状況を上位者/同等者/下位者がアセスメント。日常の行動を周囲からどう捉えられているかを認識することで、自らの行動を振り返り、自らが変えていくべき行動を考える機会を提供します。さらに、次世代のトップ経営層の育成を目的として、「即時任命可能な人材」「5年以内に任命可能な人材」「10年以内に任命可能な人材」は本アセスメントの対象となっています。

2024年度に実施したPLPアセスメントでは、現経営者と次世代トップ層の強みは「誠意をもって行動する」「自主責任感を持つ」である一方、「世界一の生産性を追求する」「違いを強みとして活かす」は今後伸びしろがあることが明らかになりました。この結果を踏まえ、経営者育成プロセスでは、これらの強化に取り組んでいます。

重点取り組みの推進状況や、人材と働き方に関する基本情報については、データで見るパナソニックグループの人的資本経営をご確認ください。