1.贈収賄・腐敗行為の防止

私たちは、常に公明正大に事業を行い、どこよりも良い製品やサービスを提供し、それにより事業機会を得ていかなければなりません。私たちは、そのような活動の中において、公務員やお取引先様との間での贈収賄や腐敗行為により得られた事業機会や利益を決して認めません。

パナソニックの約束

  • パナソニックは、公務員やお取引先様との間での贈収賄や腐敗行為およびそのように見える行為を決して認めません。
  • パナソニックは、販売仲介業者や行政サービス業者を含む第三者を介した贈収賄・腐敗行為を防止するために、それらのお取引先様のリスクを管理し低減するための社内ルールや仕組み(デューディリジェンスを含みます)を構築し、推進します。リスク低減の方法には、贈収賄・腐敗行為防止に関する契約条項が含まれます。もしお取引先様が贈収賄・腐敗行為に関係していると考えられる場合において、そのリスクが十分に解消できない場合には、こうした契約条項に基づき、取引関係の停止や解消などの対応を行う場合があります。
  • パナソニックは、公務員・お取引先様等との間での贈答・接待等に関する社内ルールを構築し、徹底します。
  • パナソニックは、法令等に基づき公式に定められた支払いを除き、政府や規制当局の手続や決定を促進したり早めたりするために、公務員に対していかなる利益や支援を提供することも禁止しています。これらは、「ファシリテーションペイメント」と呼ばれ、例えば、税関の通関手続や許可証の発行手続を迅速にし、または完了させるためなどと称して、担当官から要求される少額の金銭などがこれにあたります。

一人ひとりの約束

  • 私は、贈収賄・腐敗行為防止に関する社内ルールを順守します。
  • 私は、ビジネス上の便宜を獲得・維持するなど不当な影響を及ぼす目的で、公務員またはお取引先様など(またはその親族や親しい関係者)の第三者に対し、いかなる利益の提供も申し出も行いません。現地では慣習としてそのような利益の提供が行われている場合でも行いません。「利益」には様々な形態があり、例えば、現金、ギフトカード、交通カード(タクシー、電車、バスなど)、商品引換券、クーポン、貸付金、マイレージなどの現金同等物、贈り物、食事、旅行その他の接待、サービスの対価、政治献金、寄付、スポンサーシップ、雇用・ビジネスの機会・インターンシップ(有給・無給)などが含まれます。
  • 私は、ビジネス上の便宜を与えることと引き換えに、公務員、購入先様やお取引先様などの第三者から、自分自身、または自分の親族や親しい関係者に対する利益を受け取ったり、要求したり、働きかけたりしません。
  • 私は、社内ルール(販売仲介業者や行政サービス業者などの業務委託先の贈収賄・腐敗行為リスクのスクリーニングなど)に従って取引を行います。
  • 私は、政治献金、寄付、スポンサーシップ、ロビイング、雇用・採用、合併・買収・ジョイントベンチャーを検討する際には、社内ルールに従い、所定の手続を実施します。

社外へ公開している方針

2.製品・サービスに関する約束の実行と
安全性・品質の確保

私たちは常に公明正大に事業を行い、どこよりも良い製品やサービスを社会に提供し続けていかなければなりません。その前提として、製品やサービスに関するお客様や社会との約束を守り、製品・サービスの安全性と品質の確保に向けた活動を行うことは不可欠です。

パナソニックの約束

  • パナソニックは、設計、開発、製造、マーケティング、販売のすべての活動において、製品とサービスの安全性と品質を最優先します。その前提として、法令等や規格・基準、およびお客様との契約や合意事項など、該当するすべての要求事項を順守するために必要な仕組みや社内体制を確立します。
  • パナソニックは、事業に必要な許認可、免許、資格の適切な取得を含め、事業に適用される規制を順守します。また、個々の社員についても、必要な資格の適切な取得など、事業に適用される規制への順守を徹底します。
  • パナソニックは、製品やサービスの安全性に影響を及ぼす可能性のある事項や、要求事項違反の疑いをもった場合、速やかに調査を行い、原因を究明します。安全上の問題がある可能性があると判断した場合は、公的機関に全面的かつ透明性をもって協力するとともに、安全性の確保と再発防止のため必要に応じて迅速な措置を講じます。
  • パナソニックは、多様な方への安全確保・向上を推進すると共に、より多くのお客様が、くらしや社会の中で不便さを感じることなく、快適に利用できるように、品質、性能、デザイン・使いやすさ、価格、環境への配慮などにおいて、より良い製品・サービスを開発します。
  • パナソニックは、安全・安心な情報技術を利用した製品・サービスをお客様に提供するための施策を講じます。
  • パナソニックは、事故を未然に防止し、安全に製品やサービスを使用いただくため、正しい使用方法などについて、分かりやすい表示や説明などの情報を適切にお客様に提供します。また、製品の設置から保守・修理まで、関連するすべての活動において安全を徹底します。

一人ひとりの約束

  • 私は、製品やサービスの安全性と品質を意識して業務を遂行します。
  • 私は、法令等や規格・基準、およびお客様との契約や合意事項など、該当する要求事項を満たすために、虚偽、または不正確な性能データや試験結果を用いることはしません。
  • 私は、自分が担当する製品やサービスに適用される法令等や規格・基準、およびお客様との契約や合意事項について、会社から提供される情報や研修される内容を十分に理解し、順守します。もし、それらについて不明な点があれば、上司や関連部門に質問します。
  • 私は、会社から業務に必要なものとして指定された資格、検定、免許等の許認可を適切に取得します。私は、必要な許認可を取得するまで、そのような職務を行いません。
  • 私は、製品やサービスの安全性に影響を及ぼす可能性のある事項や、要求されている事項への違反の疑いに関する情報を知った場合、速やかに報告・通報します。(「問題の報告」を参照)
  • 私は、自分が従うべき手続が非現実的または不可能である、または自分が受けた研修や自分の技能に基づいて判断したところ意味をなさないと考える場合、上司に疑問を提起し、またはホットラインEARSなどを通じて報告・通報します。
  • 【責任者】私は、自分が担当する製品・サービス、製造プロセスに適用される法令等(製造、販売または最終使用される国の法令等を含みます)につき積極的に知識を習得し、部下と共有します。私は、こうした要求事項を踏まえ、適切な技能、専門性や資格を備えた社員を各業務に起用します。

社外へ公開している方針

3.公平・公正な調達活動

私たちにとって、購入先様は当社との相互の信頼関係に基づき研鑽や協力を重ねながら、お客様が求める価値を創造するための不可欠なパートナーです。どこよりも良い製品やサービスをお客様に提供するため、購入先様と公平・公正な調達活動を行い、あわせて、お客様に安全・安心に製品やサービスを使用いただくため、企業の社会的責任や各国の法令等・規格などの順守を前提とした持続可能なサプライチェーンの構築を購入先様と取り組んでいかなければなりません。

パナソニックの約束

  • パナソニックは、「クリーン調達宣言」を徹底し、「企業は社会の公器である」という考えのもと、グローバルな購入先様と公平・公正な取引を行います。
  • パナソニックは、人権・労働、安全衛生、地球環境保全、輸出管理、情報セキュリティなど、様々な社会的要請およびこれらに関する国際規範や各国法令等を順守し、責任ある調達活動を購入先様とともに推進します。
  • パナソニックは、サプライチェーン全体でこのような社会的責任を果たすため、「サプライチェーンCSR推進ガイドライン」を定め、その順守を購入先様にも要請します。

一人ひとりの約束

  • 私は、調達のプロセスに「私」を入れないという認識を持ち、定められた方針や手順に従って、購入先様と公平・公正な取引を行います。 (「利益相反(公私のけじめ)」参照)
  • 私は、購入先様との関係においては、公平な競争原理が働く健全な関係を構築するために、「より厳しい節度・倫理観」が求められていることを理解しており、社内ルールを満たさない限り、購入先様を含むお取引先様等から、食事、もてなし、旅費負担を含む贈答・接待等を受けません。(「贈収賄・腐敗行為の防止」参照)
  • 私は、購入先様との公平・公正な取引に反する行為を見つけた際には、速やかに報告・通報し、行為を是正するための最適な対応をとります。(「問題の報告」参照)
  • 私は、責任ある調達活動の実践のため、物品・サービスの調達に際して、社内ルールに則り、法令等・社会規範の順守、当社の経営基本方針や本行動基準への賛同に加えて、環境への配慮、重要情報の機密保持、人権や労働安全衛生などの配慮等を購入先様に要請し、その実践状況を確認するなど、社内ルールで定められた所定の手続を実施します。(「健康と安全の保護」「会社資産の保護・活用」「人権の尊重」「環境の保護」参照)

4.政府機関との関わり

政府機関との取引は、民間企業や個人との取引と同じではありません。政府機関や国有企業と取引を行う企業は、多くの場合、より高い基準の公正性・透明性を求められます。入札プロセス・調達におけるコンプライアンスや情報共有に関して求められる一定の要求事項に従わなければなりません。私たちは、政府機関や国有企業と取引する際に適用される特定のルールを理解し、順守しなければなりません。

パナソニックの約束

  • パナソニックは、政府機関との取引に誠実かつ公正に対応し、虚偽情報や誤解を招く情報を提供しないよう徹底します。
  • パナソニックは、政府機関との取引(最終のお客様が政府の場合を含みます)について、適用されるすべてのルールや規則を順守します。
  • パナソニックは、政府機関との取引に関する入札や受注にあたって、贈賄、腐敗行為、競争を阻害する行為その他の不適切な行為が行われないよう徹底します。(「贈収賄・腐敗行為の防止」「信頼と公正な競争に基づいた事業の推進」参照)
  • パナソニックは、政府機関との取引に関して開示を求められる場合、要求されたすべての情報を開示します。
  • パナソニックは、政府機関による入札条件や契約ルールの形成に関与し、または、入札者の製品・サービスを評価する立場にある等、取引参加者としての中立性に影響するような事情がある場合には、政府機関との取引に関する入札や契約手続に参加しません。

一人ひとりの約束

  • 私は、政府機関との取引(最終のお客様が政府機関の場合を含みます)を担当する際には、上記「パナソニックの約束」を理解し、社内ルールやその他徹底された事項を順守します。
  • 私は、政府機関の入札に参加する前に、関連する政府機関の調達規則を熟知するよう努めます。私は、提出する入札がそれらの規則を順守していることを確認します。
  • 私は、政府機関との取引に関し、受注業者の選別や競合他社の応札内容等に関わる政府内部の情報を不適切に入手しようとしたり、受領したりしません。
  • 私は、政府機関からの情報提供の要請や、政府関係者から当社への業務提供の提案があった場合には、これに対して返答する前に、適宜上司に相談しその指示に従います(上司は必要に応じて法務・コンプライアンス部門への相談を指示します)。
  • 私は、政府機関との契約に関し、懸念事項や不正行為に気づいたら必ず報告します。
  • 私は、政府機関の職員に対してビジネス上の儀礼(慣習として行われるものを含みます)を提供するに際しての社内ルールを順守し、必要な手続を行います。

5.信頼と公正な競争に基づいた事業の推進

私たちは、公正かつ自由な競争を尊重し、厳しい競争の中で誰にも負けない立派な仕事をして、お客様に喜んで使っていただけるような製品やサービスを提供していかなければなりません。

パナソニックの約束

  • パナソニックは、公正かつ自由な競争を尊重します。
  • パナソニックは、独占禁止法・競争法などの関連する法令等(※1)を順守します。
  • パナソニックは、カルテル・入札談合など禁止されている競争制限行為や、お取引先様の独立した自由な判断を違法に制限する行為を行いません。
  • パナソニックは、どこよりも良い製品やサービスと、そうした製品やサービスに関する正しい情報をお客様に提供することにより、お客様の信頼の向上に努めてまいります。

一人ひとりの約束

  • 私は、競合他社との活動に関する社内ルールを順守します。
  • 私は、競合他社との間で、当社の製品やサービスの価格、将来の価格決定についての意向や数量、品質、性能や仕様、保証内容、お客様・市場・製品分野の棲分けその他製品やサービスの販売に関する条件など競争に影響を与える機微情報を議論、交換、共有しません。
  • 私は、競合他社と接触する際には、議題に機微情報の交換が含まれていないことを確認するとともに、社内ルールに従って事前に承認を得ます。
  • 私は、競合他社から機微情報の交換を求められてもすべて拒絶し、その場から退席します。その後、直ちに法務・コンプライアンス部門に報告します。
  • 私は、お取引先様に対する再販売価格の拘束や、優越的地位の濫用(※2)やその他の不公正な取引方法を通じた競争制限行為を行いません。
  • 私は、当社や他社の製品・サービスに関して、根拠のない表示や不正確な表現、誤解を招く広告を行いません。

(※1)

例えば、日本の下請法等を含みます。

(※2)

例えば、日本の下請法で禁止される行為等を含みます。

6.グローバルな取引規制への対応

私たちは、世界各国・各地域により高い文化社会が築かれることを目指してグローバルに事業を行っています。そのような国や地域では、貿易規制や経済制裁に関する法規制が定められ、日々刻々と変化しています。私たちは、こうした規制を十分に理解・順守し、グローバルな事業活動を展開していかなければなりません。

パナソニックの約束

  • パナソニックは、製品・サービス・ソフトウェア・技術・技術情報の取引において、輸出管理、関税規制、制裁法など適用されるすべての法令等(自国外で行われた行為に対しても適用のあるものを含みます)を順守します。
  • パナソニックは、製品の出荷や技術情報の共有に必要な、すべての許認可を取得します。
  • パナソニックは、取引に際して、規制または制裁を受けている個人、法人・団体、国・地域に関して適用されるすべての規制を順守するよう、取引先やその関係先、投資先や出資元などについて必要な検証や審査を行います。
  • パナソニックは、反社会的勢力、テロ組織その他の組織的犯罪集団との関係を遮断し、いかなる要求に対しても毅然とした態度で対応します。

一人ひとりの約束

  • 私は、輸出管理、制裁、通関に関するすべての社内ルールを順守します。
  • 私は、取り扱う製品、仕向地や最終用途が、輸出入に関する法令等で取引が禁止・規制されていないものであることを確認します。
  • 私は、取引を行う前に、直接および間接の相手先につき所定のスクリーニングを実施し、もし相手先が規制または制裁を受けている場合には法務・コンプライアンス部門に相談します。
  • 私は、反社会的勢力その他の組織的犯罪集団との関係遮断に関するすべての社内ルールを順守します。
  • 私は、当社および通関業者や輸送業者をはじめとした業務委託先による、輸出管理、制裁や関税法に関する違反の可能性を検知した場合には、速やかにそれを報告します。(「問題の報告」参照)