パナソニックグループ コンプライアンス行動基準 第5章 私たちの社会的責任

1.人権の尊重

私たちは、全世界で事業を展開しているグローバル企業として、国際的に認められた人権を尊重し、国連や国際労働機関が定めた人権に関する国際規範、事業活動や取引に適用される法令等を順守します。パナソニックグループで働く社員の人権はもちろんのこと、私たちの事業活動や製品・サービス、それらの取引などを通じて人権への悪影響が想定される場合においても、その予防、軽減に努めていかなければなりません。

パナソニックの約束

  • パナソニックは、強制労働の禁止、児童労働の禁止、若年労働者の保護、雇用機会・待遇の均等、差別の撤廃、結社の自由、労使の対話、団体交渉権の効果的な承認など、人権の尊重に関する社内ルールを制定し、順守を徹底します。
  • パナソニックは、最低賃金、時間外労働および法的に義務付けられている福利厚生に関連する法律を含め、適用される賃金に関するすべての現地法令等を順守します。
  • パナソニックは、労働時間および休憩時間、時間外労働、休日・休暇などに関する現地法令等を順守するとともに、従業員が心身の健康を維持し、健全な生活を送ることができるよう、総実労働時間の適正化に努めます。
  • パナソニックは、製品やサービスの開発や提供・取引にあたり、人権への負の影響の防止に努めます。
  • パナソニックは、購入先様やお取引先様などに対しても、人権・労働コンプライアンスに関する当社の方針、施策への理解を求め、相互に協力しながら、サプライチェーンのリスクの監視、発現の防止や軽減、是正のための適切な措置に努めます。

一人ひとりの約束

  • 私は、人権の尊重に関する社内ルールを順守します。
  • 私は、年齢、性別、人種、肌の色、信条、宗教、社会的身分、国籍、民族、配偶者の有無、性的指向、性同一性と性表現、妊娠、病歴、ウイルス等への感染の有無、遺伝情報、障がいの有無、所属政党や政治的指向、所属労働組合、兵役経験などによる差別や差別につながる行為を行いません。私は、個人の多様な価値観を認め、互いに中傷や誇張した言動、また、あらゆる形態のハラスメント・暴力等の人格を無視する行為を行いません。(「互いの尊重」参照)
  • 私は、パナソニック、または会社の購入先様や業務委託先様、またはサプライチェーンにおいて、人権侵害、不当労働、差別、またはハラスメントが行われている可能性に気づいた場合、報告・通報します。(「問題の報告」参照)

2.環境の保護

過去数世紀にわたり、産業活動は環境汚染やその他の公害の原因となってきました。世界各国・各地域の政府や国際機関も、この問題に対処するための規制を策定し、目標を設定しています。私たちは、物と心の両面で豊かさに満ちた「理想の社会」の実現に向けて邁進しなければなりません。私たちは、これまでも地球の環境問題に向き合ってきましたが、21世紀においては、これを最優先課題として、問題解決をリードする会社となり、積極的な取組みを進めていきます。

パナソニックの約束

  • パナソニックは、製造および事業プロセスにおいて、排出物、汚染物質および有害廃棄物に関する規制を含む、環境保護に関する法令等を順守することを確保します。
  • パナソニックは、事業活動が環境に与える影響を監視するプロセスを確立し、お客様、購入先様などのパートナー、地域社会と連携して継続的改善を推進します。
  • パナソニックは、技術力とノウハウを活かし、お客様の環境価値を創出する製品・サービスを提供します。
  • パナソニックは、CO2排出量の削減、循環型モノづくりの向上、水資源の節約、事業活動や製品に使用される化学物質の環境・健康影響の低減に向けて、高い目標を設定し、実現に向けた活動に取り組みます。

一人ひとりの約束

  • 私は、参加する事業活動において、環境への負の影響を最小限にするために徹底された事項や社内ルールを順守します。
  • 私は、有害な化学物質の環境への放出が起こらないよう定められた管理を徹底します。
  • 私は、オフィスにおいても工場においても、省エネルギー活動を実践し、水をはじめとする資源を無駄にせず、可能な限りリサイクルを行うよう努めます。私たち社員一人ひとりの小さな心掛けが、パナソニックグループ全体では大きな違いをもたらします。
  • 私は、パナソニックの製造プロセスや製品・サービスの環境負荷が想定よりも大きい場合、あるいは、想定している環境負荷が偽りである疑いをもった場合には、理由のいかんを問わず速やかに報告・通報します。(「問題の報告」参照)

社外へ公開している方針

3.プライバシーの尊重

個人情報の内容は多岐にわたり、個別に、あるいは他の情報と合わせることで、プライベートな立場であれビジネスの立場であれ、個人を特定することができます。社会や企業におけるデータの使用、流通、保管が急速に進んでいます。こうした変化に伴い、企業にとって、個人情報の価値がこれまでになく高まり、人々は、個人情報がどのように利用されるか、または悪用される可能性がないか、より強く意識するようになりました。また、個人のプライバシーを保護するために、世界各国で法令等が制定・強化されており、個人情報の慎重な取扱いが必要です。

パナソニックの約束

  • パナソニックは、責任感と透明性をもって個人情報を収集し、取り扱い、共有するよう努めます。お客様、お取引先様、社員の個人情報を処理する際には、関連するすべての国や地域のデータ保護規則および規制を順守します。
  • パナソニックは、法令等で義務付けられている場合には、個人情報の取扱いに関して同意を求めます。
  • パナソニックは、個人情報の取扱いに関する本人からのお問合せに対し、法令に従い速やかに対応できるプロセスを備えます。
  • パナソニックは、適切な組織的対策、技術、セキュリティ保護措置を取り入れ、お客様やお取引先様、社員からお預かりした個人情報の紛失、悪用、不正な共有などを防ぎます。(「会社資産の保護・活用」参照)
  • パナソニックは、個人情報の取扱いに関する問題やインシデントの疑いがある場合には、速やかに対処します。また、必要に応じて規制当局への報告や影響のあった個人への通知を行います。
  • パナソニックは、個人情報の取扱いに関する現地の法令等に変更があれば、迅速に対応しプロセスや保護対策の修正を行います。

一人ひとりの約束

  • 私は、個人情報の取扱いにつき社内ルールを順守します。
  • 私は、通知した目的の達成に必要かつ妥当な範囲を超えて個人情報を利用・収集しません。
  • 私は、本人から許可されまたは法令上許容されていることを確認した場合を除き、いかなる個人情報も、社内外を問わず他者と共有しません。
  • 私は、個人情報の取扱いに関して、本人から質問、お問合せ、苦情を受けた際には、社内の手順に沿って、速やかに報告します。
  • 私は、個人情報の紛失や悪用、または不正アクセスに気付いた際には、直ちに自分が所属する事業場・地域のインシデント報告ルートを通じて報告します。

4.インサイダー取引の防止

私たちは、業務に携わる中で株式その他の有価証券の価格に影響を与える可能性のある未公表の内部情報を知ることがあります。しかし、言うまでもなく、私たちは、公平・公正に行動しなければならず、未公表の情報や重要な内部情報へのアクセスを、利己的または個人的な利益のために利用したり、他者に不当な利益を与えるために情報を共有したりしてはなりません。もし私たちがインサイダー取引を行ったり、他者がインサイダー取引をできるように未公表の情報を共有したりした場合、投資家やお取引先様をはじめとするステークホルダーの皆さまや社会からの信頼を喪失することになります。

パナソニックの約束

  • パナソニックは、重要な内部情報を有する社員が、パナソニック ホールディングス株式会社やパナソニックグループの上場子会社またはお取引先様の株式その他の有価証券の取引を行うことを禁止します。

一人ひとりの約束

  • 私は、インサイダー取引の防止に関する社内ルールを順守します。
  • 私は、未公表の重要な内部情報を知りながら、パナソニック ホールディングスやパナソニックグループの上場子会社またはお取引先様の有価証券の売買を行いません。
  • 私は、パナソニックで業務上必要な場合を除き、友人や家族を含む第三者に重要な内部情報を共有しません。また、第三者が未公表の重要な内部情報に基づき、パナソニック ホールディングスや当社グループの上場子会社またはお取引先様の有価証券の取引で利益を得ることに加担しません。
  • 私は、自分が重要な内部情報を保有しているか分からない場合、パナソニック ホールディングスやパナソニックグループの上場子会社またはお取引先様の有価証券を取引する前に法務・コンプライアンス部門に相談します。また、社内ルールで求められている場合には、パナソニック ホールディングスの株式売買にあたり必要な事前届出を行います。