環境:グリーンロジスティクス

輸送におけるCO2排出量の削減

当社物流部門においても地球温暖化防止への貢献とともに、輸送効率向上、輸送コスト削減を目的に、輸送におけるCO2排出量削減に取り組みとして、モーダルシフトや低公害車の導入、バイオ燃料の導入、輸送距離の削減、積載率の向上に重点的に取り組んできました。2022年度の輸送におけるCO2排出量は、グローバルで88.7万トン、そのうち国際間の輸送が24.6万トン、日本国内の輸送が12.3万トンでした。

グリーンロジスティクスの重点取り組み

輸送におけるCO2排出量

2022年度の輸送におけるCO2排出量は、グローバルで88.7万トン、そのうち国際間の輸送が27.7%、日本以外の地域内輸送が58.4%、日本国内の輸送が13.9%。

輸送手段別輸送量(日本)

2022年度の輸送手段別輸送量(日本)は8.5億トンキロ、手段別では航空が0.04%、トラックが93.3%、船舶が6.65%、鉄道が0.66%。

営業部門と連携した積み合わせ輸送(同送/同載)の取り組み

当社は輸送効率向上の取り組みとして、同一倉庫出荷の利点を活かし、営業部門と連携して異なる部門間の積み合わせ輸送(同送/同載)の取り組みを進めています。2017年からスタートした2日前確定注文制度により、当日配車から前日配車が可能となり給湯とエアコンとの積み合わせ輸送が実現可能となりました。これにより、車両手配数が削減でき、CO2削減に加え輸送危機対応も同時に実現できました。2022年度の積み合わせ輸送実績は、4,699車(前年比116%)で同載割合は44%となり、CO2削減効果は年間145トン相当で、対象輸送においては6.8%のCO2削減になりました。

販売地域に近い港での陸揚げ

当社では、製品輸送の効率化を目指し、海外で生産した製品を輸入する場合、販売地域に近い港で陸揚げする取り組みを拡大しています。従来は兵庫県尼崎市にある西日本グローバル物流センター(GLC)に近い港で集中して陸揚げし、西日本GLCで一旦保管した後、需要に応じて各地域に輸送していましたが、販売地域に近い港で陸揚げする比率を高め、日本国内の陸送距離を減らすことにより、CO2排出削減につながることはもちろん、拠点間配送による入庫・出庫・配送料の削減にも貢献できます。2022年度は販売量が多く従来から取り組んできた洗濯機やテレビ以外の商品での取り組みを強化し、空質空調商品/理美容商品/掃除機/暖房商品/DVDレコーダー等においても販売地域に近い港での陸揚げ取り組みを横展開し、国内輸送を更に減少。今後も対象商品の拡大を図るとともに各地域での需要予測の精度を高め、在庫の偏りを減らすことにより販売地域に近い港での陸揚げを拡大していきます。

CO2排出量削減に向け、モーダルシフトを推進

完成品輸送については、モーダルシフト率約40%以上を目標に、500㎞以上の輸送となる、札幌、仙台、東京、鳥栖の前線倉庫へ向けた輸送を中心に鉄道貨物輸送比率の向上を推進中です。他にも、輸送効率向上による抜本的なCO2排出削減にも取組んでいます。

守口工場(材料納品)

東北地方からの長距離輸送。
写真は積載重量5tタイプの鉄道コンテナ。

写真:積載重量5tタイプの鉄道コンテナ

大阪摂津倉庫(製品出荷)

関東地への長距離輸送。
写真は積載重量10tタイプの鉄道コンテナ。

写真:積載重量10tタイプの鉄道コンテナ

隙間が多いように見えますが積載限度の10tを積んだ状態。

写真:積載限度の10tを積んだ状態

‘05年からエコレールマーク認定取得。訴求活動を継続

子供向け工場見学冊子

‘07年に冊子を刊行してから、延べ20万人を超える小学生に工場見学して頂き、当社の環境取組みを訴求しています。

商品カタログ

‘12年に商品認定を取得しエコレールマーク掲載中。
取組み実績を付加価値としてお客様へ訴求しています

※令和5年度 国交省HP
エコレールマーク認定商品一覧内に掲載
・アルカリ乾電池:「エボルタ」
・ニッケル水素電池:「充電式エボルタ」
・パナソニック製:「マイクロ電池」
・パナソニック製:「LEDライト」
・ニッケル水素電池:「eneloop」

輸送に使用したストレッチフィルムの再生利用

物流における廃棄物削減の取り組みとして、2014年度より使用済みのストレッチフィルムを再生利用する取り組みを、野添産業(株)様と開始し、2022年度も継続しています。従来、輸送に使用したストレッチフィルムは廃棄していましたが、野添産業様がポリエチレン製ゴミ袋などの原材料として活用し、製造されたゴミ袋を当社が購入しています。2017年度からは中国が廃プラスチックの輸入を2017年末に禁止したことを受け、これまで野添産業様と取り引きがなかった当社拠点も取り組みを開始しました。また、野添産業様の埼玉県のリサイクル工場の本稼働も受け、関東地区での取り組みが拡大したことなどで、合計329トンのストレッチフィルムを再利用することができました。
今後も使用済みストレッチフィルムの有効活用と、物流における廃棄物削減の取り組みを進めていきます。

野添産業(株)様とのストレッチフィルムの再利用スキーム

野添産業(株)様とのストレッチフィルムの再利用スキーム。当社が野添産業(株)様から購入、輸送に使用した後のストレッチフィルムはゴミ袋などに再生され、当社が再度購入。

バイオディーゼル燃料の使用

当社は、社内の事業場等から回収した使用済みてんぷら油(廃食油)をバイオディーゼル燃料に転換し、生産・調達・販売で使用する車両へ活用する取り組みを進めています。2009年度からは、(株)朝日新聞社様と実施する東海・甲信越・首都圏地域での共同輸送に、100%バイオディーゼル燃料を使用し、バイオディーゼル燃料のさらなる使用拡大に取り組んできています。2022年度のバイオ燃料使用量は9892リットルでした。今後、フォークリフトなどの公道を走らない車両についても、活用機会を拡大していきます。