方針


方針

当社グループは創業以来、社会の健全な発展に貢献することを経営理念として、1970年代の公害問題をはじめ、さまざまな環境課題の解決に積極的に取り組んできました。そして、地球規模に広がる環境問題に対する基本的な考え方を共有するために、1991年に「環境管理基本方針(松下環境憲章)」を制定し、1993年には「環境宣言」を制定しました。これにより、社会の公器としての基本姿勢を社内外に示し、その取り組みを世界で加速してきました。

現在は、環境宣言、環境行動指針(2013年に具体的な取り組みを明文化。次頁参照)と、中長期の環境行動計画をあわせて「環境基本方針」として社内外に発信しています。当社グループの従業員一人ひとりがこの方針に則して環境課題に取り組むとともに、技術を強みにして環境を維持向上する価値を創出することで、当社グループ自身もまた生成発展する姿を目指します。
そのためには、パートナー様をはじめ、社会の皆様のご理解・ご賛同が不可欠です。皆様から共感と協力をいただきながら、環境経営に真摯に取り組んでいきます。

環境管理基本方針
(通称:松下環境憲章)
〖1991年〗

  • 全世界の事業場に適用
  • 原文は英語(日本語は訳文)
  • 罰則規定あり

環境宣言
〖1993年〗

私たち人間には宇宙万物と共存し、

調和ある繁栄を実現する崇高な使命が与えられている。

我が社はこの人間に与えられた使命を自覚し、

企業としての社会的責任を遂行するとともに、

この地球がバランスのとれた健康体であり続けるために

環境の維持向上に万全の配慮と不断の努力を行う。

創業者 松下幸之助の考え方や人間観に基づき、松下環境憲章に込めた理念を明文化

環境経営を継続的に改善するためには、基本方針に基づく“ビジョン”を共有し、その実現に向けた重要課題・KPI※1と目標を定めた“行動計画”を策定して、目標達成に向けてPDCAサイクル※2を丁寧に回すことが有効です。

ビジョンでは、2001年に初の「松下電器グループ環境ビジョン」を発表し、2017年にはクリーンなエネルギーでより良く快適にくらせる社会の実現に貢献することを目指した「パナソニック環境ビジョン2050」を発信しました。そして2022年からは、長期環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT(PGI)」を掲げています。
また、資源の枯渇や廃棄物の汚染という課題が、お客様・社会や事業活動に与える影響に向き合う重要性が高まる中、資源循環型の経済社会の形成にむけて、資源が生み出す価値を維持・向上することを事業運営の基盤とするために「サーキュラーエコノミー(CE)グループ方針」(次頁参照)を2023年に発信しました。各事業の特性に応じたCEの課題の特定と戦略/行動計画の策定、そして実行につなげています。

行動計画では、2001年に策定した初の長期環境行動計画グリーンプラン2010と、その後2010年に策定したグリーンプラン2018で、CO2削減と資源循環を中心とした重要課題への目標を定めて取り組んできました。グリーンプラン2018は、経営方針の更新に応じて2013年に改定し、さらに2016年に「COP21※3」で採択された「パリ協定」を背景に、CO2削減の重要度の高まりや車載・B2B事業拡大などのポートフォリオ変化を反映して再改定しました。
2019年にはCO2削減・資源循環の課題を重点として中期事業計画と同期したグリーンプラン2021を策定しました。そして、2022年のPGI発信にあわせて、中長期事業戦略と連動した環境行動計画GREEN IMPACT PLAN 2024を策定して推進しています。

※1 KPI(Key Performance Indicator):組織が目標達成のために、プロセスや行動を定量的に評価するための指標
※2 業務改善や品質向上などを目的とするフレームワークで、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4つのステップを繰り返し行うことで、継続的な改善を図る手法
※3 国連気候変動枠組条約第21回締約国会議

環境基本方針

環境宣言〖1993年〗

環境行動指針〖2013年〗

私たちは、持続可能な社会の実現を目指し、環境価値の創出を通じた事業発展に取り組みます。

そのために、事業活動を通じて環境課題の改善を進めるとともに、社会の人々から共感を得て、環境取り組みを拡大します。

環境課題への取り組み

  • 生産活動と商品・サービスを通じて、CO2削減に取り組みます。
  • 循環型モノづくりの追求を通じて、資源の有効活用に取り組みます。
  • 効率的な水の利用と汚染防止により、水資源の保全に努めます。
  • 化学物質による人や環境への影響を減らします。
  • 生物多様性への配慮とその保全に努めます。

社会との共感を通じた取り組み

  • 技術を強みに、お客様の環境価値を創出する商品・サービスを提供します。
  • パートナー様とともに環境貢献活動を拡大します。
  • 地域社会とのコミュニケーションを深め、協力して環境課題へ取り組みます。

環境行動計画

長期環境ビジョンPanasonic GREEN IMPACTの実現に向けた環境行動計画GREEN IMPACT PLAN 2024

サーキュラーエコノミー(CE)グループ方針〖2023年〗

Panasonic GREEN IMPACTは、地球環境問題に正面から向き合い、様々な事業活動のインパクトを拡げることで、

その解決に貢献していくという決意を込めた、パナソニックグループの長期ビジョンです。

私たちは、資源効率が脱炭素化に寄与するとともに、地球上の限られた天然資源の消費を削減することが必要であることを認識し、

持続可能な社会の実現に貢献するため、パナソニックグループのサーキュラーエコノミー方針を定めます。

サーキュラーエコノミーは、製品ライフサイクル全体で、材料資源の最も効率的な利用を目指す経済システムです。

パナソニックグループ各社は、以下の循環の原則に基づき、それぞれの事業特性に合わせたアプローチや、目標、個別の行動計画を定めます。

  1. 製品をお使いいただける期間を出来るだけ延ばし、ライフサイクルを通じて資源の生み出す価値を維持し高めていきます。
    そのために、製品設計やデザイン、ビジネスモデルをサーキュラー型に変革、サービスを拡充すると同時に、リサイクル活動にもさらに力を注ぎます。
  1. 材料の使用を最小化するとともに、リサイクル材料や再生可能材料の使用割合を拡大します。
  2. 顧客やパートナーと協力して、循環志向の経営、情報共有、製品使用の新しいあり方を共につくります。

パナソニック内外におけるグリーントランスフォーメーション(GX)の一環として、このサーキュラーエコノミー方針を策定することにより、私たちはリニア型からサーキュラー型ビジネスへの転換を推進していきます。