ブランド保護の取り組み

〜模倣品のない健全な世界を〜

パナソニックの正規品に似せた、あるいは名をかたった、違法な「模倣品(ニセモノ)」が、オンラインや店頭に出回っています。安全基準を無視して製造された模倣品は、お客様を危険に晒すだけでなく、犯罪組織の資金源となって社会全体の安全を脅かします。

こうした模倣品や模倣行為からお客様を守り、健全な社会をつくるため、パナソニックグループは「模倣品を作らせない・売らせない・買わせない」活動に取り組んでいます。

その製品、本当に正規品ですか?

実在するブランドの製品を真似たり、その名をかたった製品の製造・販売は、ほとんどの国で違法です。模倣品は、ブランドの信頼性に「ただ乗り」し、正規品とは異なるものや、正規品自体が存在しないものを正規製品だと誤認させようとします。

パナソニックブランドをかたった「模倣品」

写真:パナソニックブランドを騙った模倣品の例。上段:左から、ヘアドライヤー、アルカリ電池、電気ケトル。中段:左から、配線器具、自動ドアの部品。下段:左から、エアーフライヤー、タイムスイッチ。

これらは全て、パナソニックブランドをかたった「模倣品」。パナソニックグループは各国・地域の当局と協力して、これらの模倣品の摘発活動を続けています。

模倣品(ニセモノ)にもさまざまなパターンがあります

画像:模倣品のパターン「見た目やロゴがまぎらわしい」。正規品に見せかけて購入する手口。

見た目やロゴを似せ、正規品であると誤認させる手口(商標権の侵害)

画像:模倣品のパターン「そもそも正規品が存在しない」。例:パナソニックがそのような製品を製造している事実はないのに、パナソニック製として販売されているネッククーラー。

パナソニックグループが製造していない製品を、あたかも正規品のように販売(商標の無断使用)

画像:模倣品のパターン「ブランドの名をかたり誤認を狙う虚偽広告」。そのような事実はないのに、パナソニックと共同開発したとうたう虚偽広告。

「パナソニックと共同開発」などと偽り、信頼を得ようとする虚偽の広告

画像:模倣品のパターン「ブランド名やロゴを悪用した詐欺」。あたかも公式販売店に見せかけた、詐欺目的の偽サイト。

パナソニックの名を騙るメールやサイトで、詐欺や個人情報の詐取を行う

“ニセモノ”を見分ける5つのポイント

画像:模倣品を見分けるチェックリスト。上から、ロゴやデザインの微妙な相違、極端な安値、パッケージや取扱説明書の質が低い、「共同開発」と謳われている、公式のチャネル以外で販売されている。右下に、リストを読んでいる男性のイラスト。

■ ロゴやデザインの微妙な相違

ブランド名そのものや、ロゴの書体や配置が正規品と異なる。

■ 極端な安値

半額以下など、相場と比較して不自然に安い価格で売られている。

■ パッケージや取扱説明書の質が低い

印刷の質が低い、説明文の内容や表記が不自然・不正確など。

■ 「共同開発」と謳われている

製品にブランド名表示がなく、その事実もないのに、正規メーカーの関与を訴求している。

■ 公式のチャネル以外で販売されている

信頼性の低いオンラインマーケットや個人出品者から販売されている。

模倣品に潜む生命へのリスク

あらゆる模倣品は本来の法規制・安全基準を無視して製造されています。特に電気に関わる家電の模倣品の使用は、感電・発火・爆発といった生命の危険に直結する重大事故につながりかねません。


パナソニックのアイロンの模倣品が発火する瞬間(画像をクリックすると動画が開きます)。
模倣品の購入・使用には、正規品にはないリスクが伴う

“ニセモノ”の購入・使用に伴うさまざまなリスク

画像:模倣品の購入・使用に伴う生命のリスク。発火するアイロンのイラスト。「いつ発火してもおかしくない!」
画像:模倣品の購入・使用に伴う衛生面のリスク。ヘアドライヤーにウイルスが付着しているイラスト。「体に悪影響があるかも!?」
画像:模倣品の購入・使用に伴う保証が受けられないリスク。故障したノートパソコンのイラスト。「修理・交換してもらえない!」
画像:模倣品の購入・使用に伴う長期的なコスト増リスク。翼が生えて飛んでいくお札のイラスト。「安物買いの銭失いに!?」
画像:模倣品の購入・使用に伴う個人情報が収集・悪用されるリスク。クレジットカードのイラスト。「クレカ情報が盗まれる!?」

■ 生命へのリスク

電気を使用しているため、感電・発火・爆発といった生命の危険に直結する重大事故につながる可能性がある。

■ 衛生面のリスク

非常に不衛生な環境で製造されているケースもあり、製品を使用することで健康被害が生じる可能性がある。

■ 保証が受けられないリスク

万一の際の問い合わせ先が不明で、事故時の補償はもちろん、故障しても修理や交換などの保証が受けられない可能性が高い。

■ 長期的なコスト増リスク

期待していた性能や機能が発揮されずに結局買いなおす、壊れやすいので買い替え頻度が増えるなど、長期的視点で、正規品より多くのコストがかかる可能性がある。

■ 個人情報が収集・悪用されるリスク

偽の購入サイトをクリックすることで、個人情報が収集・悪⽤されるおそれがある。

模倣品に潜む社会全体へのリスク

OECD(経済協力開発機構)によると、世界における模倣品被害は2019年には5,090億ドルにも達しています。これは全世界の貿易額の2.5%に当たり、2013年時点の4,610億ドルから増加傾向にあります。本来の知財所有者が正当に得られたはずの利益が違法に奪われ、犯罪組織の資金源となるなどの結果、経済・環境・治安・安全といった社会のあらゆる側面に悪影響を及ぼします。

写真:ヘアドライヤーをはじめとする当社グループ製品の模倣品をショベルカーで廃棄する様子(左)、模倣品を袋から地面に出す様子(右上)、ヘアドライヤーの模倣品(右下)。

パナソニックグループは各国・地域当局による模倣品の摘発に協力している。写真はベトナム・ランソン省の検問所にて、ヘアドライヤーをはじめとする当社グループ製品の模倣品を廃棄する様子(2017年)

“ニセモノ”が社会全体に与える悪影響

画像:あなたの行動が、社会全体に深刻なダメージをもたらします。あなたが模倣品を購入すると、模倣品製造・販売業者を介して、犯罪組織に資金が流入します。
画像:模倣品によって起きる経済的損失。メーカーの研究開発費用が減少、政府の税収減少、安全保障コスト増。政府の税収減をイメージしたイラスト。
画像:模倣品によって起きる安全問題。粗悪で危険な模倣品がまん延、犯罪組織への資金流入。模倣品、お札、犯罪組織のイラスト。
画像:模倣品によって起きる環境問題。模倣品の廃棄によるごみ問題、模倣品の製造工程で起きる問題。ごみとごみ箱のイラスト。
画像:模倣品によって起きる人権問題。劣悪な環境下での労働、児童労働の助長。大人が子どもを働かせているイラスト。

■ 経済的損失

  • メーカーの研究開発費⽤が減少し、開発意欲が減退することで、イノベーションが生み出されなくなる問題
  • メーカーの利益減により、政府の税収が減少
  • 犯罪組織の活動活発化により、政府の安全保障コストが増大

■ 安全問題

  • 犯罪組織に資金が渡り、社会の安全への脅威が増大
  • 粗悪で危険な模倣品が社会にまん延

■ 環境問題

  • 模倣品の廃棄によるごみ問題や、焼却による二酸化炭素排出の問題
  • 模倣品の製造工程での衛生管理や原材料調達上の問題

■ 人権問題

  • 安全基準を無視した劣悪な環境下での労働を助長
  • 安価な労働力としての児童労働の拡大

パナソニックブランドの模倣対策

パナソニックグループは模倣対策を企業の社会的責任と考え、「お客様の保護」「ブランドを含む知的財産の保護」「社会課題の解決」のために、「模倣品を作らせない・売らせない・買わせない」活動に取り組んでいます。

模倣品を「作らせない」

イラスト:製造拠点

製造拠点対策

パナソニックグループは、適切な権利行使によって、模倣品の製造をはじめとするあらゆる模倣行為を防ぐため、191の国・地域で「Panasonic」の商標を登録しています(2025年2月時点)。さらに、各国・地域の取り締まり当局に対し、事前調査などを通じて模倣品製造工場の摘発・品物の押収に協力しています。

画像:「Panasonic」の商標権の登録地域:191か国・地域 ※2025年2月時点
写真:製造元摘発の様子(左)、押収されたブレーカー(右)

中国・浙江省の模倣品製造元摘発の様子。コンセント15,200個、ブレーカー23,750個を押収(2024年)

写真:模倣品製造元の倉庫の様子

中国・安徽省で摘発された自動ドア部品の模倣品製造元(2024年)

模倣品を「売らせない」

イラスト:ノートパソコンとスマートフォン

EC市場対策

近年はAmazon等のECモールで模倣品が販売されるケースが増加しています。パナソニックグループは、約100か国のECサイト、約1,000のECモールを定期的に巡視(2025年2月時点)。当社グループ製品の模倣品を発見次第、掲載しているECプラットフォーマー等に対して通報・削除申請を行っています。
さらに、パナソニックグループの製品を無許可で販売する偽サイトや、ブランド名やロゴを悪用してクレジットカード情報等を盗むことが目的の詐欺サイトも横行しており、それらも発見次第通報を行っています。

パナソニックグループのオンライン巡視対象:約100か国のECサイト、約1,000のECモール ※2025年2月時点
画像:中国のECサイト「Taobao」で見つかった、商標を無断使用した製品写真入り画像。製品に「Panasonic」のロゴ表記がある(左)。プラットフォーマーに通報後、同画像から「Panasonic」のロゴ表記が削除された(右)

中国のECサイト「Taobao」で販売されていた、商標を無断使⽤した⼩型洗濯機。商標リンク68件を通報し、店舗名称および全ての展⽰写真に記載されていた「Panasonic」の表記を削除させた(2024年)

画像:欧州地域向けにリチウム電池を販売する偽サイト。「Panasonic」のロゴが無断使用されている。

欧州地域向けにリチウム電池を販売する偽サイト。「Panasonic」の表記に加えて、創業者の写真等を用いて混同を生じさせる(2021年)

画像:パナソニックブランドを悪用した日本語の詐欺サイト。「Panasonic」のロゴが無断使用されている。

パナソニックブランドを悪用した日本語の詐欺サイト。注文しても製品は届かず、クレジットカード情報等の個人情報が盗まれる(2021年)

イラスト:当局職員

販売店舗対策

パナソニックグループは各国・地域において、模倣品を扱う販売店や倉庫・卸売業者の摘発に向けた関係機関の調査に協力しています。特に中国では、「松下電器」の商号や「Panasonic」に類似した商標で消費者に誤認混同を引き起こして模倣品を販売する行為が横行しており、パナソニックグループはこれらを発見次第、民事訴訟により侵害行為を中止させています。

写真:販売店舗摘発の様子(左)、押収されたタイムスイッチ(右)

ベトナムでの販売店舗摘発例。タイムスイッチの模倣品5点を押収(2024年)

写真:物流倉庫で押収されたジューサーの模造品

中国・浙江省の物流倉庫でジューサーの模倣品2,800個を押収(2024年)

写真:偽販売店の店頭。店名は「Panasamio」。

「Panasonic」と類似した商標で模倣品を販売する中国の偽販売店。当社グループは民事訴訟により、これらの侵害行為を中止させた(2024年)

イラスト:飛行機と貨物船

税関対策

パナソニックグループは国境を越えて出回る模倣品の流通を水際で食い止めるため、41の国・地域において、商標をはじめとする知的財産権の税関登録を行っています(2025年2月時点)。また、当社グループの権利の侵害が発生した国・地域を中心に、現地当局と連携し、税関職員向けの研修を実施しています。

画像:パナソニックグループの税関登録・保護地域:41か国・地域 ※2025年2月時点
写真:税関職員向け研修の様子

現地当局と連携し、他社と合同で税関職員向けの研修を実施。写真はタイでの研修の様子(2024年)

写真:税関職員向け研修で、職員が正規品と模倣品を見比べる様子

ベトナムでの研修の様子。正規品と模倣品を展示し、税関職員に直接、違いを確認・判定してもらう(2024年)

模倣品を「買わせない」

イラスト:動画再生画面

消費者への情報発信

模倣品のリスクを社会に広く周知するため、お客様や取引先様向けのサイトやメール、広報・広告を通じた注意喚起を行っています。また、SNSで啓発動画を発信しています。

特許庁によるコピー商品撲滅キャンペーンのイメージキャラクター「カワンゾちゃん」と連携発信し、家電の模倣品のリスクを啓発する動画を制作・公開(2025年)


中国市場での活用を目的として、偽エアコンの啓発動画を当社グループの日本と中国の知的財産部門が合同で制作し、SNSで展開。当該動画はTikTokの啓発動画コンテストで最上位の「動画ベスト制作賞」を受賞(2024年)

画像:偽エアコンの啓発動画の一場面

動画の一場面

写真:「動画ベスト制作賞」トロフィー(左)、動画制作を担当した中国の知的財産部門社員(右)

「動画ベスト制作賞」トロフィー、動画制作を担当した中国の知的財産部門社員

イラスト:啓発授業

啓発教育

学生に向けた知的財産に関する啓発教育や、当局主催の研修への講師派遣を継続的に実施しています。
2020年度から、当社グループ社員が講師となり、日本国内の中学校を対象にパナソニックグループの模倣対策についての訪問型・オンライン型の出前授業を継続的に⾏っています。また、特許庁による海外途上国職員の人材育成研修や、米国特許商標庁(USPTO)主催のASEAN職員向け研修等、各国・地域の知的財産関連当局主催の研修に継続的に当社グループ社員を講師として派遣しています。

写真:出前授業の様子

出前授業の一例。当社グループ社員が講師として広島市立安西中学校を訪問し、パナソニックグループの模倣対策や知的財産業務について説明(2022年)

写真:USPTO主催のASEAN職員向けの研修の様子

各国・地域の知的財産関連当局主催の研修の⼀例。タイ・バンコクで開催されたUSPTO主催のASEAN職員向けの研修に当社グループ社員が講師として登壇(2019年)

ロビー活動

パナソニックグループは、模倣品・海賊版などの海外における知的財産権侵害問題の解決を目指す業界団体である国際知的財産保護フォーラム(IIPPF)の幹事を務めており、同団体や日本政府を通じて、外国当局に対して法制度や法運用の改善を求める働き掛けを継続的に行っています。

IIPPFの活動の⼀例として、世界税関機構(WCO)との共催により、Z世代を対象とした知財啓発イベント「世界のニセモノ対策 最前線」を2023年から継続して開催しています。

写真:ジェトロと経済産業省が共催したセミナー参加者の集合写真

IIPPFの事務局を務める、⽇本貿易振興機構(ジェトロ)と、経済産業省が共催したミャンマーでの知的財産権に関するセミナー。同国の知的財産関連当局との意⾒交換を活発に⾏った(2019年)

写真:啓発イベント「世界のニセモノ対策 最前線」でのプレゼンテーションの様子
写真:啓発イベント「世界のニセモノ対策 最前線」の会場の様子。ブランドバッグや衣服の正規品と模倣品が並べて展示されている

国際ファッション専門職大学の名古屋キャンパスでZ世代の学生らを対象に開催した、本物と模倣品の見分け方などについて学ぶ啓発イベント「世界のニセモノ対策 最前線」の様子(2024年11月11日)