環境:人材育成
すべての従業員が環境活動の実践者に
当社は、環境経営活動の推進において、その基盤となる人材の育成が重要であると考え、従業員の専門性や階層に応じた教育カリキュラムを設定しています。環境知識や当社の環境方針・活動について学ぶ全従業員向けの一般教育と、より専門的な環境スキル向上のための専門教育を実施しています。
一般教育は毎年、各事業場において共通の知識として、エネルギー問題、グローバルな社会動向や当社の環境取り組みなどについて幅広く習得できるよう実施しています。加えて、それぞれの事業の特性に応じ、業務に直結する独自の内容を組み込んだ研修を行っています。また、新入社員や技術系社員別の経験やスキルにあわせた環境教育も実施し、自らの業務で実践できるよう専用テキストを作成するなど、工夫した取り組みを継続しています。
特に新入社員に対しては、グローバルな社会動向や、当社のグループ長期環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」を学ぶための全体研修をグループ横断で実施しており、2024年度は1745名が研修を受講しました。研修を通じて「製品の品質の良さを変えることなく、環境に配慮した製品をお客様にお届けしたい」といった決意も多数出てきており、これからの時代を担っていく世代に対して環境問題の自分ごと化を啓発しています。専門教育は、2024年度はISO14001内部環境監査員養成コース、製品環境法規基礎ほか、計5講座を開催しています。これらの対象者は環境職能に限定せず関連部門にも範囲を広げ、環境活動の実践者の拡大を図っています。
また、企業のグローバルな環境取組が重視される中、海外製造拠点への赴任者については、環境リスク対応など、マネジメントをすすめる上で重要なポイントを中心とした集合研修を継続して行っています。
グローバルに競技大会や現地研修を実施し、環境意識・スキルを醸成
高いスキルを持ち当社のモノづくりを支えるトップランナーを育成するため、グローバル全従業員を対象に毎年開催している、パナソニックグループ モノづくり競技大会の環境競技として、省エネ診断競技を実施しています。社員の環境意識向上と継続的な取り組みを事業の中に根付かせ、広範囲な環境課題や事業リスクへの対応と改善に向けた、積極的な提案へとつなげたいと考えています。
省エネ診断競技は、実技を含めた競技で、空調、炉・熱などテーマ別に実施しています。
この競技は設備稼働状況やエネルギー利用状況の分析を通じ、省エネ課題の抽出とその対策案を時間内に記述することが求められます。高い環境技術の専門知識や経験に基づいた課題解決力が必要となる競技です。競技大会では成績優秀者を表彰し、より実践的に活躍できる人材の育成を進め、全社のレベルアップに取り組んでいます。