PDCAを軸とするグループ環境経営の推進
当社グループは、「より良いくらし」と「持続可能な地球環境」の両立を目指し、事業活動を通じて社会的責任を果たすとともに、製品やサービスの普及を通じて社会全体の脱炭素化や資源循環などの重要課題の解決に取り組みます。各活動は、グループCTO(2025年6月現在:執行役員 小川立夫)のもと、以下のPDCAサイクルに基づいて実施されています。
環境基本方針に基づき、各事業会社は自主責任経営のもとで、グループ共通部分と事業特性に応じた環境の責務の遂行と競争力の強化をめざし、毎年度の事業計画と連動した環境に関する重点KPIや目標を設定しています。この共通部分が、当社グループの中長期環境行動計画である「GREEN IMPACT PLAN(GIP)」です。【Plan】
グループ共通の目標の達成に向けた取り組みは、環境パフォーマンスデータとして月次、四半期、年度単位で実績を収集し、グループ全体と各部門で共有し、様々な状況変化に随時対応して取り組みます。【Do】
年間の実績データは、現場往査を含む第三者の審査を経て独立保証を受けた後、社内へのフィードバックおよび社外への開示を行います。ステークホルダーからの意見を次の施策に反映させることで、継続的な改善を図っています。【Check】
GIPで設定されたKPIの進捗や課題、社会動向などは、2021年から「サステナビリティ経営委員会」で議論され、重大案件についてはグループCEOおよび事業会社社長による「グループ経営会議」などでの迅速な意思決定を図ります。【Action】
このプロセスを経て、長期環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」が2022年に策定され、以降、グループ共通のPDCAサイクルが運用されています。さらに、2024年からは「サステナビリティ強化プロジェクト」が発足し、情報開示活動などとの連動も強化されています。
グループ共通の中長期的課題である地球環境問題は、その対応の重要性や緊急性が年々高まっています。意思決定や行動のスピードを高めるためには、事業横断での高効率な情報共有と連携が不可欠です。当社では、化学物質管理や工場におけるCO2削減などの専門委員会活動に加え、サステナビリティ課題の解決を目指すグループ横断の有志コミュニティ「サステナブル経営推進コンソーシアム」を2020年に立ち上げました(2025年6月現在、参加者数は約1,100名)。
コンソーシアムの参加者は、本業への活用を前提に、大小さまざまなグループ共通課題の定義やインキュベーション、それらの重要課題へのギアチェンジ、そして衆知を集めた課題解決の加速、に取り組んでいます。コンソーシアムをプラットフォームとした活動を通じて、組織の壁を越えて機能やリソースが連携し、各自の専門性を活かして取り組みの加速と生産性の向上につなげています。