輸送におけるCO2排出量の削減

当社物流部門においても地球温暖化防止への貢献とともに、輸送効率向上、輸送コスト削減を目的に、輸送におけるCO2排出量削減の取り組みとして、モーダルシフトや低公害車の導入、バイオ燃料の導入、輸送距離の削減、積載率の向上に重点的に取り組んできました。2025年度の輸送におけるCO2排出量は、グローバルで77.8万トン、そのうち国際間の輸送が47.0万トン、日本国内の輸送が13.0万トンでした。

グリーンロジスティクスの重点取り組み

輸送におけるCO2排出量

2025年度の輸送におけるCO2排出量は、グローバルで77.8万トン、そのうち国際間の輸送が60.4%、日本以外の地域内輸送が22.9%、日本国内の輸送が16.7%。

輸送手段別輸送量(日本)

2025年度の輸送手段別輸送量(日本)は6.8億トンキロ、手段別では航空が0.04%、トラックが91.0%、内航が7.5%、鉄道が1.5%。

販売地域に近い港での陸揚げ

当社では、海外生産品の輸入において、販売地域に近い港で陸揚げする取り組みを拡大しています。
従来は、関東・関西の港で陸揚げした後、千葉県および兵庫県にあるグローバル物流センター(以下、GLC)に保管し、需要に応じて各地区の物流センターへ供給する仕組みでした。しかし現在は、販売地域に近い港での陸揚げ比率を高めることで、日本国内での輸送距離を削減し、CO2排出量の削減につなげる取り組みを推進しています。一方で、中小物については、単一の商品カテゴリーでは各地区の需要量がコンテナ1本に満たないケースが多く、一旦GLCに入荷させたうえで各地区へ転送せざるを得ない状況がありました。2026年度は、原産国において複数の商品カテゴリーを混載する取り組みを自社主導で推進し、需要がコンテナ単位に満たない場合でも、各地区の港で陸揚げが可能となる体制を構築します。加えて、各地域における需要予測を高度化し、在庫の偏在が発生した場合における国内拠点間の転送を抑制していきます。

<中小物の混載輸入>・・・販売地域に近い港での陸揚げに向けた施策

陸揚げの現状と拡大目標(イメージ)

【中小物の現状】
サイズが小さいため、商品毎に各地区向けの貨物を準備しても、コンテナ1本に満たない。

【対応策】
原産国で混載を実施。各地区向けの貨物を集め、コンテナ1本の物量に仕立てる。


第1回エコレールマーク表彰 受賞

パナソニック エナジー(株)は、2025年度に開催された「第1回エコレールマーク表彰」において、「エコレールマーク優秀事業者賞」を受賞しました。本表彰は、鉄道輸送を積極的に活用し、CO2排出量の削減や持続可能な物流の実現に貢献した事業者を表彰する制度であり、公益社団法人鉄道貨物協会が主催しています。

当社は、物流における環境負荷低減を重要な経営課題の一つと位置づけ、モーダルシフト(トラック輸送から鉄道輸送への転換)を継続的に推進してきました。需要変動に応じた輸送計画の見直しや、鉄道の特性を活かした安定輸送体制の構築に取り組んできた結果、国内陸上輸送における鉄道利用比率を高い水準で維持している点が評価され、今回の受賞に至りました。これらの取り組みは、物流におけるCO2排出量の削減に寄与するだけでなく、いわゆる「物流2024年問題」をはじめとする将来の物流課題への対応力強化にもつながっています。今後も当社は、鉄道輸送のさらなる活用に加え、多様な輸送手段を最適に組み合わせた環境配慮型物流を推進し、脱炭素社会の実現に貢献していきます。

「第1回エコレールマーク表彰」表彰式
期日:2025(令和7)年10月14日(火曜日)パナソニック エナジー株式会社

バイオガストラックの導入拡大

パナソニック エナジー(株)では、物流におけるCO2排出量の削減に向けて、再生可能エネルギー由来のバイオガス燃料を使用するトラックの導入と拡大に取り組んでいます。2024年度には、(株)エコトラック様と協働し、バイオガス燃料を使用した大型トラックによる実証運行を開始し、安定的な輸送の実現可能性、燃費性能、運行ルートへの適用性を検証しました。その結果、従来のディーゼルトラックと同等の積載能力および輸送品質を維持しつつ、走行時のCO2排出量を実質ゼロとできる可能性を確認しています。

本実証で得られた知見を踏まえ、2025年以降はバイオガストラックの利用区間および運行便数を段階的に拡大し、定期輸送への本格展開を進めています。既存の物流ネットワークや協力会社との連携を通じて、コストへの影響に配慮しながら、環境負荷低減と輸送品質の両立を図る運用を実施しています。バイオガスは、有機性廃棄物を原料とする再生可能エネルギーであり、廃棄物の有効活用や地域連携の観点からも環境負荷低減に寄与する燃料です。今後も、鉄道輸送の活用や次世代環境対応車両の導入と組み合わせることで、脱炭素社会の実現に貢献する環境配慮型物流の高度化を推進していきます。

バイオガストラック

モーダルシフトによる持続可能な物流の推進

パナソニック アーキスケルトンデザイン(株)では、温室効果ガス削減に加え、「物流2024年問題」が顕在化する中で、従来のトラック輸送に依存した物流体系の維持に課題意識を抱いていました。そのため、以前から持続可能な物流への対応策について検討を進めてきました。一方、日本貨物鉄道(株)様においても、九州発・本州向け輸送では物量が少なく、コンテナの有効活用が課題となっており、利用促進に取り組んでいました。
こうした背景から、当社と日本貨物鉄道(株)様の利害が一致し、双方の課題解決に向けてモーダルシフトに共同で取り組むこととなりました。輸送対象である「テクノビーム」は、長さ4m台の製品が多く、最大で約6mに及ぶことから、生産工場に過度な負荷をかけることなく対応できる輸送方法を検討しました。その結果、トラック輸送と同等の作業性を確保することを重視し、10tトラックと同様の荷造り・積み込みが可能な三方開きの31ftコンテナを採用しました。
さらに、テクノビームの積み込み手順をマニュアル化することで、どのドライバーでも安定して集荷できる体制を構築しました。加えて、養生資材(角当て)を導入したことにより高所作業を廃止し、安全性の向上と荷役作業の効率化を実現しました。また、鉄道輸送のリードタイムを踏まえて生産計画を見直し、遅延などにも対応可能な体制を整備しました。これらの取り組みにより、CO2排出量を約86%削減し、トラックドライバーの労働時間を約90%削減するとともに、空回送となっていた31ftコンテナを年間約260コンテナ分活用できました。
本取り組みは、経済産業省、国土交通省、日本物流団体連合会、日本ロジスティクスシステム協会が主催する令和7年度「物流パートナーシップ優良事業者表彰」において特別賞を受賞しました。


パナソニック(株)草津地区でのバイオ燃料化を通じた廃食油の資源循環推進

循環型社会の実現に向けて、パナソニック(株)草津地区では、2010年から廃食油の回収活動に取り組んでいます。
回収した廃食油はバイオディーゼル燃料として再資源化し、当地区の工場から排出される廃棄物の回収業務を担う近畿環境保全(株)様の車両燃料として活用しています。
2025年度の回収量は2,380リットルとなりました。本取り組みは事業所内にとどまらず、従業員の家庭にも広がっています。日常生活の中で参加できる活動として、資源循環への理解と環境意識の向上に寄与しています。
今後も、地域社会および協力企業と連携しながら、資源の有効活用と環境負荷の低減を両立する取り組みを推進していきます。

食堂・家庭からの廃食油回収量

バイオディーゼル燃料の使用

当社は、社内の事業場等から回収した使用済みてんぷら油(廃食油)をバイオディーゼル燃料に転換し、生産・調達・販売・廃棄で使用する車両へ活用する取り組みを進めています。2023年度からは、バイオディーゼル燃料の製造・販売の事業者である油藤商事(株)様の支援を受け、当社の草津拠点の廃棄物収集運搬を担う近畿環境保全(株)様の車両に、バイオディーゼル5%混合燃料を供給し、バイオ燃料のさらなる使用拡大に取り組んでいます。2025年度におけるバイオ燃料の使用量は124リットルでした。


輸送に使用したストレッチフィルムの再生利用

物流における廃棄物削減の取り組みとして、当社は2014年度より、使用済みストレッチフィルムの再生利用を野添産業(株)様と共同で開始し、2025年度においても継続展開しています。従来、輸送に使用したストレッチフィルムは廃棄処理していましたが、現在は野添産業(株)様がポリエチレン製廃棄物等を原材料としてゴミ袋を製造し、当社がこれを購入する循環スキームを構築することで、再資源化を推進しています。また、2017年度に中国政府が廃プラスチックの輸入を禁止したことを契機に、それまで野添産業(株)様との取引実績がなかった当社拠点においても本取り組みを開始しました。さらに、同社の埼玉県におけるリサイクル工場が本格稼働したことを受け、関東地区を中心に取り組みを拡大しています。その結果、累計331トンのストレッチフィルムを再資源化することができました。今後も、使用済みストレッチフィルムの有効活用を一層推進するとともに、物流分野における廃棄物削減に継続的に取り組んでまいります。

野添産業(株)様とのストレッチフィルムの再利用スキーム

野添産業(株)様とのストレッチフィルムの再利用スキーム。当社が野添産業(株)様から購入、輸送に使用した後のストレッチフィルムはゴミ袋などに再生され、当社が再度購入。