事業活動におけるエネルギー・CO2削減

当社グループは、Panasonic GREEN IMPACT実現に向け2030年までに全事業会社で自社拠点におけるCO2排出の実質ゼロ化を社内外に発信※1しCO2実質ゼロの拠点づくり※2を推進しています。

この中期は環境行動計画GREEN IMPACT PLAN 2024+1として、OWN IMPACTのスコープ1,2について、CO2実質ゼロ拠点の数を60拠点へ拡大し、96万トンのCO2排出削減を達成しました。2026年度から始まる中期では環境行動計画GREEN IMPACT PLAN2028として、OWN IMPACTのスコープ1,2について、CO2実質ゼロ拠点の数を86拠点へ拡大するとともに、省エネ及び再エネの導入による拠点のCO2実質削減量140万トンを目指しています。

2021年9月に立ち上げた「CO2実質ゼロ工場推進タスクフォース」ではグループ全体で共通となる施策等の検討や提供によりCO2実質ゼロの拠点づくりをさらに加速推進することを目指しており、省エネの取り組みを検討推進する省エネWG、自社拠点における再生可能エネルギーの利活用拡大を検討する再エネ利活用WG、再生可能エネルギーの調達を推進する再エネ調達WG、で構成されています。モノづくり、調達、環境等の関連職能が連携し、関連部門の参画を得ながら全事業会社の取り組みを支援します。今年度はグループ内向けに社内の優秀事例や省エネ、再エネの最新情報を提供するためのCO2実質ゼロ化探求分科会を開催しました。また海外でも地域別に勉強会を開催しています。

その他、当社グループは電機電子業界を挙げての温暖化防止の自主行動計画である経団連カーボンニュートラル行動計画に参画しています。業界が掲げる目標「2030年に向けて、工場と大規模オフィスのエネルギー原単位改善率 年平均1%」の達成を目指し、工場などにおける省エネを着実に進めています。

※1 パナソニックの方向性:「環境」と「事業でのお役立ち」でトップランナーに
※2 当社グループが取り組むCO2実質ゼロの拠点づくりとは、従来から継続する省エネ活動(例えば照明のLED化)や、FEMS(Factory Energy Management System)などの先進的省エネ技術、生産性向上、革新的モノづくりなどを推進するとともに、太陽光発電システムや蓄エネルギー機器、水素燃料電池などにより再生可能エネルギーの利活用の推進、100%再生可能エネルギー由来の電力や環境価値(電力証書およびCO2クレジット)の調達、などの取り組みを組み合わせることにより、事業活動におけるCO2排出を実質ゼロとする拠点等をグローバルすべてで実現することです。当社グループは2030年までに全事業会社で自社拠点におけるCO2排出の実質ゼロ化を社内外に発信し本取り組みを進めています。

CO2実質ゼロ拠点の拡大

当社グループでは2018年度にグループ初となるCO2実質ゼロ拠点を実現して以降、2021年度までに5地域※39工場でCO2実質ゼロ拠点を実現しました。以降は拡大フェーズに入り、2022年度は31拠点、2023年度は44拠点、2024年度は45拠点、2025年度は日本:21(前年+2)、中国・北東アジア:15(前年+1)、東南アジア・大洋州・インド・南アジア・中東阿:13(前年+8)、北米・中南米:6(前年+0)、欧州・CIS:5(前年+4)の計60拠点※4でCO2実質ゼロを達成、GIP2024+1の目標である「CO2実質ゼロ拠点数 49拠点」を上回りました。

(各年度の達成拠点数からは2024年12月に連結対象外となったパナソニック オートモーティブシステムズ(株)で2023年度に達成した12拠点および2025年度期中に事業譲渡となったパナソニック ソーラー アモルトン(株)を除く)

CO2実質ゼロ拠点グローバルマップ

CO2実質ゼロ拠点グローバルマップ

※3 日本、中国・北東アジア、東南アジア・大洋州・インド・南アジア・中東阿、北米・中南米、欧州・CISの5地域
※4 以下、CO2実質ゼロ拠点を示す。下線を引く中国の拠点では、2025年11月に施行された『再生可能エネルギーグリーン電力証明書管理実施細則(試行)』に基づく中国におけるグリーン電力証書の適用ルール変更前の基準で評価している。
~2021年度:①パナソニック エコテクノロジーセンター(株)、②パナソニック エナジー無錫(有)、③パナソニック エナジー蘇州(有)、④パナソニック マニュファクチャリング北京(有)、⑤パナソニック エナジータイ(株)、⑥⑦⑧パナソニック ブラジル(有)(サンジョセ、マナウス、エストレマの3工場)、⑨パナソニック セントロアメリカーナ(株)
2022年度:⑩パナソニック エナジー(株)洲本工場、⑪パナソニック エナジー東浦(株)、⑫パナソニック エナジー南淡(株)、⑬パナソニック エレクトロニックデバイス江門(有)、⑭パナソニック デバイス天津(有)、⑮パナソニック デバイスマテリアル広州(有)、⑯パナソニック デバイスSUNX蘇州(有)、⑰パナソニック エナジー インド(株)、⑱パナソニック エナジー メキシコ(株)
2023年度:⑲パナソニック インダストリー(株)本宮、⑳パナソニック エナジー(株)住之江工場、㉑パナソニック エナジー(株)徳島工場、㉒パナソニック エナジー(株)二色の浜工場、㉓パナソニック モータ珠海(有)、㉔パナソニック モータ杭州(有)、㉕パナソニック デバイス タイコー深圳(有)、㉖パナソニック デバイス青島(有)、㉗パナソニック マニュファクチャリング厦門(有)、㉘パナソニック デバイスマテリアル蘇州(有)、㉙パナソニック デバイスマテリアル上海(有)、㉚パナソニック デバイス シンガポール(株)、㉛パナソニック カーボン インド(株)
2024年度:㉜パナソニック エレクトリックワークス(株)新潟工場、㉝パナソニック エレクトリックワークス(株)津工場、㉞パナソニック エレクトリックワークス電材三重(株)本社工場、㉟パナソニック エレクトリックワークス電材三重(株)あのつ台工場、㊱パナソニック ライティングデバイス久美浜(株)、㊲パナソニック スイッチギアシステムズ(株)、㊳パナソニック エナジー(株)和歌山工場、㊴パナソニック エナジー(株)守口工場、㊵パナソニック エナジー貝塚(株)、㊶Panasonic XC KADOMA、㊷パナソニック マニュファクチャリングタイ(株)、㊸パナソニック デバイス メキシコ(株)、㊹パナソニック マニュファクチャリングイギリス(株)
2025年度:㊺パナソニック デバイス ベトナム(有)、㊻パナソニック デバイス スロバキア(有)、㊼パナソニック デバイス ヨーロッパ(有)、㊽パナソニック インダストリー ヨーロッパ(有)、㊾パナソニックSPT(株)石岡工場、㊿パナソニックAP ベトナム(有)(RF ハノイ)、51パナソニックAP ベトナム(有)(LV フンイエン)、52パナソニック マニュファクチャリング タイ(株)、53パナソニックAP インド(株)、54パナソニック・マニュファクチャリング・フィリピン(株)、55パナソニック エコシステムズ広東(有)、56パナソニックAP エアコンマレーシア(株)、57パナソニックHVAC チェコ(有)、58パナソニック インダストリー(株)虎ノ門(東京総務)、59パナソニック・ゴーベル エナジー インドネシア(株)、60パナソニック エナジー(株)西門真地区

再生可能エネルギー利用拡大

当社グループは再生可能エネルギーの利用拡大に向け、再生可能エネルギーの自社拠点導入・活用と外部調達の推進に取り組んでいます。

2025年度の自社拠点における再生可能エネルギー導入量※5は0.14TWhとなりました。

再生可能エネルギーの自社拠点導入に関しては、地域ごとの特性に応じてグローバルで推進しており、特に太陽光発電については太陽光発電システムを導入可能な拠点へ積極導入を進めています。

パナソニック HVAC&CC(株)は、マレーシアにあるパナソニックAPエアコンマレーシア(株)(以下、PAPAMY)の工場において、2024年度にはヒートポンプ式温水給湯暖房機(A2W)の生産工場の建屋に対して発電容量5.2MW規模の太陽光発電システムを導入しました。2025年度には空調用コンプレッサーの生産工場の工場建屋に対して新たに約4.0MW規模の太陽光発電システムを追加導入し、PAPAMY拠点全体として合計9.2MW規模の太陽光発電システムの稼働を開始しました。この規模はパナソニックグループの自社拠点太陽光発電システムとして最大級であり、年間発電量は合計で約10,338MWh(予測)、CO2削減量は年間で計約6,703t(予測)に達し、拠点全体の全使用電力の約18%を太陽光発電で賄う見込みです。※6

パナソニックAPエアコンマレーシア(株)太陽光発電システム

パナソニックAPエアコンマレーシア(株)
太陽光発電システム

再生可能エネルギーの外部調達に関しては、グローバルで取り組みを推進しています。日本において、自社拠点は電力の使用者であると同時に小売電気事業者(登録番号A0136)として、2005年より自社拠点工場やオフィスへの電力供給を行ってきました。再生可能エネルギーに関しても、これまで培ってきた電力調達・電力取引のノウハウや経験を活かし、風力等に由来する100%再生可能エネルギー電力、および非化石証書等や化石燃料由来CO2排出をオフセットするクレジット等の環境価値の調達を行っています。この取り組みは、日本のみならず中国や東南アジア地域のCO2実質ゼロ拠点実現にも貢献しました。加えて、2021年度に開発を決定した自社拠点専用太陽光発電所(約18,000kW)について、2023年2月、パナソニック エナジー(株)向けに稼働を開始しております。2023年度は、パナソニック オートモーティブシステムズ(株)、パナソニック インダストリー(株)向けに、約11,500kW規模の発電所が稼働を開始しました。続く2024年度には、さらに約18,000kW規模の発電所が稼働し、パナソニック(株)くらしアプライアンス社への電力供給も新たにスタートしています。また同年度には、パナソニック エナジー(株)およびパナソニック インダストリー(株)向けに、陸上風力発電所からの電力調達も本格的に始まりました。このように当社グループは新たな再生可能エネルギー電源の普及拡大にも貢献していきます。

パナソニックグループ向け 陸上風力発電所

パナソニックグループ向け 陸上風力発電所

当社グループは2019年8月、事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーにすることを目指す国際的なイニシアチブ「RE100」に加盟しました※7。2050年までにグローバルで使用する電力のすべてを100%再生可能エネルギーへ切り替えることを目指しており、2025年度の進捗率は37.2%です。

※5 主に太陽光が対象。ヒートポンプ含まず
※6 プレスリリース(2026年2月12日)https://news.panasonic.com/jp/topics/206608
※7 プレスリリース(2019年8月30日)
パナソニックが「RE100」に加盟 100%再生可能エネルギーによる事業運営を目指す
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2019/08/jn190830-1/jn190830-1.html

エネルギー・CO2削減に向けた取り組み

エネルギー・CO2削減を確実に実行するためには、拠点の各施設のエネルギー使用状況や対策による削減効果の見える化が重要です。これまでグローバル全製造拠点において4万点以上の計測装置やファクトリーエネルギーマネジメントシステム(FEMS)を導入し、エネルギー使用状況の見える化や分析を行うメタゲジ※8を推進しています。下記のWebサイトには、工場省エネ支援サービスの具体事例を掲載しています。

加えて2025年度は、非製造拠点での省エネ活動拡大にも取り組みました。非製造拠点は製造拠点と比較して後回しにされがちですが、非製造拠点においても、照明、空調、IT機器、搬送設備など多様なエネルギー消費源を有しており、省エネの取り組みを進めるうえで重要かつ難解な領域です。

非製造部門は製造部門と比べて稼働時間や使用負荷が不定期であるため、運用改善や設備更新による省エネ余地が大きい領域でもあります。こうした課題認識のもと、当社グループの非製造拠点のうち、共通性と波及効果を鑑み、代表事例として、開発部門、物流倉庫、ビル施設管理部門の3事例を抽出し、外部の専門家による省エネ診断を実施しました。

診断で得られた知見は、非製造拠点で活用しやすい形で社内に展開するとともに、社内の専門家による解説等も含めて分かりやすい形式に再整理してマニュアルや効果試算ツールとしても社内に公開し、各拠点が省エネを検討する際に改善テーマの抽出や効果の見極めを行いやすい環境を整えました。現在、これらの知見やツールを活用しながら、非製造拠点においても省エネ活動の着手と横展開を進めています。これにより、非製造拠点における省エネ活動の加速推進を図り、製造・非製造を問わずグループ全体で知見の共有と横展開を進め、事業活動におけるエネルギー使用量およびCO2排出量の削減を着実に推進していきます。

※8 当社グループの造語で、メータやゲージなどの計測器を導入してエネルギー使用量を見える化し、測定可能な削減対策を実行すること

中国地域省エネ支援活動

中国では、カーボンピークアウト・カーボンニュートラルに関する国家方針のもと、CO2排出削減がより一層重視されています。中国国内に多くの事業場を有する当社グループは、地域全体の効率的な省エネ活動の実現を目指し、2022年度から中国地域省エネ支援活動を本格的に推進しています。

2022年度から2024年度にかけては、地域省エネプラットフォームを構築し、本社および外部専門家と連携した省エネ診断、省エネインフラの整備、人材育成に取り組みました。あわせて、専門研修や省エネ診断見学、社外先進企業の見学などを通じて、地域メンバーの診断力・提案力の向上を図りました。

2025年度には、地域メンバーを中心とした省エネ診断サービスを開始し、地域における省エネ支援の自走化を実現しました。2工場で省エネ診断を実施し、年間1,173.47MWhの省エネ効果を見込んでいます。さらに、診断精度の向上と課題抽出の迅速化に向けて、コンプレッサー測定・分析キットをはじめとする12種類の省エネツールを提供し、省エネ課題の発見と効果の見える化を進めました。

引き続き、CO2実質ゼロ拠点の実現に向け、中国地域全体で迅速かつ効率的に省エネの取り組みを推進し、パナソニックグループの中国地域における省エネレベルの向上を図っていきます。

中国地域 省エネ診断活動

中国地域 省エネ診断活動

2025年度の実績

2025年度の事業活動で使うエネルギー量は4.5TWhとなり、またスコープ1、2のGHG排出量合計はCO2クレジットによる差し引きを含むと1,142千トンCO2でした。
2025年度のエネルギー・CO2削減取り組みへの投資額は47億円※9でした。
この他の各種エネルギー使用量等は環境データページに記載しています。

※9 エネルギー・CO2削減に関する投資はすべて含む。ただし差額集計あるいは按分集計を行っていない