kinari

植物資源に再び価値を与え、環境負荷を低減することが可能な成形材料。
材料の価値や可能性を、一つの世界観として表現することで、セルロースファイバーの目指すべき方向性や、実現したい未来への目線を合わせます。

セルロースファイバー成形材料とは?

2015年、環境省からの委託で、日本の森林資源を活用するため、植物資源から抽出したセルロースファイバーを樹脂に混ぜて使う成形材料の製造技術開発や導入実証をスタートしました。
植物資源に再び価値を与えることができ、リサイクルをしても、強度を保つことが出来るのが特徴です。丈夫でありながらも、石油由来樹脂に代わり、環境負荷を低減することが可能な植物性由来の成形素材です。

背景

技術開発から生まれた本素材を社内外へ大きく展開するうえで、幅広いステークホルダー(経営者・開発者・ユーザーなど)に支持される「環境によい」という素材の価値、そしてパナソニックグループの真摯な取り組みを一般の人にも分かりやすい形で伝えるべきだと考えました。
そこで、本素材の価値・世界観を整理し、ビジュアルに落とし込む「ブランディング」を通して、材料の価値や可能性を分かりやすく伝えることを目指しました。

制作意図

ブランドパーソナリティー

材料の特徴や、そこから描ける未来から、「ブランドパーソナリティー」を与えました。

  • 本質的かつ倫理的な活動家
  • くらしのよき理解者

この2つを軸に、ブランドのトーン&マナーを決定しています。 ビジネスシーンでは、「倫理的な活動家」として、グリーンのなどのはっきりした色を使い、ユーザーにより近いシーンでは、「理解者」として、やわらかい色を使うなど、シーンによって使い分けています。

ネーミング開発

「生成り」という言葉には、「天然由来」「自然な」という意味があります。ユーザーに覚えてもらいやすい文字数を意識し「kinari」と名付けました。欧州から「きれいな語感」と感じてもらいやすい響きであることもポイントです。

ロゴ開発

シンボルマークには、大きな視点では円で「循環」を、真ん中のマークで「木(自然)」を、矢印の向かい合わせのような形でお客様・社会との「共創」の意味を込めています。また、本素材技術の最大の特徴であるセルロースファイバー「繊維」の形をそのまま循環の中心に来るように配置しております。
「k」の部分にチャームを持たせ、どこかあたたかみのある印象がある、ユーザーにとって、親しみやすさを持てるロゴを目指しました。

※写真はイメージです。実際とは異なる場合があります。