ユーザビリティ Usability

排泄動作支援ロボットの効果検証を行いました!

2021年10月11日

こんにちは。ユーザビリティの松井です。

今回は、介護施設で使われる、排泄動作支援ロボットの効果を科学的に検証した事例をご紹介します。

介護サービスのニーズがますます高まる中、(社福)兵庫県社会福祉事業団 特別養護老人ホーム万寿の家様(以下、万寿の家様)では、介護職員や利用者の負担軽減のために、介護ロボットの導入や普及活動を行っています。

今回、万寿の家様、福祉のまちづくり研究所((社福)兵庫県社会福祉事業団)様、株式会社がまかつ様が連携して開発した、排泄動作支援ロボット「サットイレ」について、実証実験を担当させていただきました。

実証実験

<サットイレ使用中の様子>
利用者が装着した体幹支持具が上昇することで、立ち座りの動作や立位の保持が支援されます。

検証のポイント

  • 職員、利用者の両面から検証
  • 多角的に負担や動作を評価(デジタルヒューマンによる身体負担シミュレーション、身体の揺れ、動作の軌跡など)

結果、職員にとっては身体負担は大きく軽減され、利用者にとっては負担の少ない自然な立ち上がりに近い形になることが明らかになりました!

職員・排泄準備工程平均負担

サットイレ使用時の職員の腰への負担は67%減、大腿への負担は75%減となりました。

職員・排泄準備工程平均負担

サットイレでは職員の全身負担が少ないことが示されました。

利用者 上下方向(Z軸)最大加速度
利用者 前後報告(X軸 )、左右報告(Y軸)最大合成加速度

サットイレでは、利用者の頭部の揺れ(加速度)が上下方向で83%減、前後左右方向で64%減となりました

※上記結果は「厚生労働省老健局 介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン」より引用、一部抜粋

このように、職員・利用者双方にとって有効な支援ロボットが、今後ますます普及していくように応援したいと思います!

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