第6回「グループDEI推進委員会」開催レポート
テーマ設定の背景
パナソニックグループのDEIポリシーを刷新してから約2年が経つ中で、グループ全体の取り組み状況は大きく変化してきました。各事業会社主導でDEIの取り組みが推進されており、グループとして長期的に目指す姿もあるものの、グループ全体としてこれからの3年間で具体的に何を変化させていくのか?という点についてはあまり語られてきませんでした。
そこで、各社のDEI活動とグループが目指す方向性を一致させるため、「グループとして目指す3年後のDEIの状態」を今回の議論のテーマに設定しました。3年後のありたい姿とそれに紐づいた重点テーマ、そしてその進捗状況を示す指標を明らかにすることをゴールに定め、今後もしっかりと議論をしていきます。
議論の様子
グループとしてのDEIの現在地を確認しつつ、「ありたい姿を実現するうえで対処すべきボトルネックは何か」ということが今回の論点でした。議論の中では以下のような意見が交わされました。
- 事業会社制に移行して1年半の間に、各社での発信や活動の活性化が進んでいる。「DEI」や「アンコンシャス バイアス」という言葉を職場で耳にする機会も増えている。
- 社員の理解や共感を得るためには、DEIの取り組みの中で発信される内容と、職場での実際の言動を一致させることが重要である。
- 様々な個性を持つ社員がベストパフォーマンスを発揮し、部や課の意思決定にも参画できていると言い切れるところを目指すべきだ。
- DEIについての理解や実践の度合いは職場によっても濃淡があり、一人ひとりの間にも差はある。そこに丁寧に向き合わなければならない。
- 多様性を推進するためには、どのような指標を設定し、社内外に示していくのかを検討する必要がある。
- DEIとは基本的人権の話でもある。例えば社員の尊厳が傷つけられる事象が発生した時に、憤りを覚えるといった感覚を持てることが大切なのでは。
- 会社としてDEIを推進する理由は以下の3点ではないか。
- お客様のニーズの変化が激しい中で、同質性の高い経営を続けていては生き残れない
- 多様な個性が活きる会社でないと、人材を採用できない
- 本当に多様な個性を活かすには、DEIの考え方が包含された文化や制度がないといけない
- DEIについての理解は浸透しつつあるが、会社の中で「大事にすべき」と伝えられることが多すぎるのではないか。そのために理解が不足してしまったり、取り組みにつながらないこともあるのではないか。
次回に向けて
今回の議論を通じて、「グループとして目指す3年後のDEIの状態」を実現するためには、なすべきことの優先順位をつける必要性が確認できました。今後のグループDEI推進委員会では、3年後にありたい姿を明確にするための議論を進めていきます。