【11月号】NOVEMBER 2015 Vol.61 No.2

本特集では，パナソニック（株）の社内カンパニーの1つであるAVCネットワークス社の技術をご紹介しています．ビジネスフロントとそこで働く人々を，デジタルTVや携帯電話などの開発で培ったAV&ICTの技術を結集してサポートし，社会のニーズに応えていく，これが当社が提供するAV&ICTソリューションの基本思想です．本特集を通じ，当社AV&ICTソリューションの取り組みについてご理解頂ければ幸いです．

石川　智一，星見　昌克

近年，訪日外国人が急激に増加するなかで，言語の壁が社会課題となってきている．本稿では，言語の壁を解決する技術の1つとして期待されている音声翻訳技術の概要と，ウェアラブル型音声翻訳端末の実現に向けた雑音抑圧の技術課題について解説する．

代表図

徳田　肇道，松本　宏之，牧　直史，松尾　正治郎，吉國　信太郎，荒木　潤二

マイクアレイ信号処理による超指向性のビームフォーミング集音技術を使い，監視カメラと合体して360 °全方位から任意に指定した方向の音を集音することができる，全方位ネットワークマイクを開発した．

代表図

西　孝啓，杉尾　敏康，笹井　寿郎，松延　徹

従来方式の半分のデータサイズで同等画質を実現し，4K/8K動画アプリケーションへ採用が拡大しつつあるHEVC画像符号化標準方式に関し，当社提案のHEVC標準方式技術と当社独自の高画質符号化アルゴリズムを紹介する．

代表図

澁野　剛治，大塚　泰雄

4Kは，従来のFHD （Full High Definition）に対して，4倍の画素数をもつ映像であり，次世代の映像規格として市場が拡大している．本稿では，イメージング4K商品群を実現する要素技術（画像処理エンジン，オートフォーカス，放熱設計）について解説する．

代表図

近藤　敏明，両角　昌英

TOUGHPAD^（注1）-4K（2015年モデル）では，Intel^（注2） CPUとメディアプロセッサを組み合わせ，4K映像入力（HDMI^（注3）2.0）に対応．ハードとソフトの協調制御で，入力映像の低遅延表示と，拡大・縮小を実現した．

（注1）当社の登録商標または商標
（注2）Intel Corp.の登録商標または商標
（注3）HDMI Licensing LLC.の登録商標または商標

代表図

井上　益孝，枡本　吉弘，野口　俊之，明山　保，増谷　健，安部　高明

高速かつ精密に表示位置をずらす光学システムと，240 Hz駆動およびそれに合わせた動き補償を行う映像信号処理を組み合わせたプロジェクター向け解像度4倍化技術を開発した．本技術により，WQXGA素子を用いて4K相当の高精細表現を実現した．

代表図

佐藤　貴義，高良　忠匡

1.0型撮像センサ搭載カメラとLTE通信，Android^（注1）とを融合した高画質カメラを開発した．
その要素技術であるハードウェア構成とUI，プラットフォーム，アプリケーションを紹介する．

（注1）Google Inc.の登録商標または商標

代表図

大嶋　光昭，青山　秀紀，中西　幸司，前田　敏行

高速変調された可視光通信信号を，通常のフレームレートのイメージセンサで受信する技術を開発した．
この技術を用いて，照明やサイネージにスマートフォンをかざすことで瞬時にさまざまなサービスを提供する，全く新しいユーザエクスペリエンスを実現するシステムを構築した．

代表図

岡坂　昌蔵，山本　哲矢，齋藤　昭裕，星野　正幸，外山　隆行，中尾　正悟

将来のネットワーク社会を支える第5世代移動通信システムに向けて，多様な要件への対応を容易にするヘテロジニアスネットワークの構成技術，および，IoTを効率的に実現するカバレッジ拡張技術を開発した．

代表図

井澤　良則，新宮　秀樹

M2Mシステムでは運用コスト低減と通信品質の確保が課題である．本稿では，運用コスト低減に対し新規の省電力化方式と，遠隔制御方式を提案する．さらに，通信品質の確保に対し，規トラフィック平準化方式を提案する．

代表図

宇野　博之，福田　博之，穴田　雅之，油井　辰憲，渡辺　浩亘，斎藤　裕

並列計算処理が可能なスーパーコンピュータTSUBAMEに，電波伝搬解析や電磁界解析のシミュレーション技術を実装し，大幅な計算能力の向上を図った．
実験住宅内の電波伝搬特性などの解析結果を示し，大規模モデルを実用的な計算時間で解析できることを示す．

代表図

平井　克広，瀬口　義昭

当社のコードレス機器（ドアホン，ファクス，電話機）で採用する1.9 GHz帯DECT準拠方式をベースに，DECT ULE技術を確立した．
一次電池で長時間駆動する端末の提供が可能となり，本技術をセンサ機器に搭載したホームネットワークシステムを全世界に展開する．

代表図

渋田　朗，石原　裕行

イーサネット上での精密時刻同期技術IEEE1588に，独自の拡張アルゴリズムを追加して，IP-DECT製品の親機間の精密同期に応用することで，低コストで高信頼性，高品質なハンドオーバーを実現した．

代表図

常野　正茂

監視業務を効率化する低コストでスケーラビリティの高い顔認識システム．
その実現のための技術，カメラとサーバで顔検出と顔照合を分散処理し，顔画像の伝送量を低減する分散アーキテクチャを本稿で解説する．

代表図

大坪　紹二，守山　隆昭，石原　健，苅部　朋幸，スギリ　プラナタ，イエン　シュイ

小売店舗での売り上げ向上施策検討のための，来店客の行動取得・分析システムを開発している．
本稿では，RGB-Depthカメラから輝度情報と深度情報を取得し，画像中の輝度勾配と深度勾配を用いた機械学習により，人物検出を行う方式について述べる．

代表図

田靡　雅基，古山　純子，齋藤　浩，竹中　慎治，関井　大気

人体形状を単純化した独自モデルを用い，複数選手の位置情報を自動で同時に取得する画像認識技術を開発した．
これにより，即時にポジショニング分析を実施し，試合状況に応じた戦術変更が可能となった．

代表図

【11月号】NOVEMBER 2013 Vol. 59 No. 2

社会を見守る安心・安全ネットワーク技術