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1964年の東京オリンピックのメインスタジアムとして完成して以来、数々の記憶(きおく)に残る大会の舞台(ぶたい)となった「国立競技場」。56年の歴史(れきし)に幕(まく)を下ろし2019年11月に新しい「国立競技場」として生まれ変まれ変わったんだよ。
コンセプトは「杜(もり)のスタジアム」。国産木材をふんだんに使用した世界でもめずらしい“木のぬくもりが感じられるスタジアム”なんだ。
大屋根をささえている梁(はり)は強度のある鉄骨(てっこつ)と、地震(じしん)・強風によるひずみを吸収(きゅうしゅう)する木材を組み合わせた構造(こうぞう)。スタジアムの室内でも日本の大和ばりを使った空間など、いろいろな場所に木材が使われているよ。
印象(いんしょう)的なのがスタジアム外周の軒庇(のきびさし)の木材。日本の伝統建築の特徴である軒庇の木のぬくもりが、周囲(しゅうい)の自然と調和するデザインになっているよ。47都道府県から調達したスギを使い(沖縄県はリュウキュウマツ)、一番北側部分に北海道、南側には沖縄と、方位におうじて地域(ちいき)順にならべているんだ。これには日本全国の力を結集する意味がこめられているんだって。
中継から戦略分析、セキュリティカメラ
各地の競技場で進化をし続けている、迫力(はくりょく)ある観戦を実現(じつげん)するための大型映像(おおがたえいぞう)・音響設備(おんきょうせつび)。それをサポートしているパナソニックのスタジアムソリューションが、国立競技場で最先端(さいせんたん)の技術を発揮(はっき)しているんだよ。
大型映像設備では、観客席の北側と南側に約9メートル×約32メートルの迫力のあるスクリーンを設置(せっち)しているよ。音響設備ではスピーカーからはなれた場所でもクリアな音を伝えるラインアレイスピーカー、競技用照明設備では4K・8K放送の高品質(こうひんしつ)な映像表現(ひょうげん)をサポートするLED投光器「スタジオビーム」、観客への情報(じょうほう)発信では約600まいのデジタルサイネージ(電子かんばん)、空調設備では自然冷媒(れいばい)を使用し環境(かんきょう)にも配慮(はいりょ)した大型空調システムなどを採用(さいよう)しているよ。
スポーツの魅力(みりょく)を引き立てつつ安全性(せい)や環境にも配慮した、パナソニックのスタジアムソリューション。オリンピックの競技の記録が更新(こうしん)されるように、オリンピックの感動を伝える映像や音響も進化しているんだね。
オリンピック・パラリンピックで自分の限界(げんかい)にちょうせんする選手のすがたには感動するね!だけどオリンピック・パラリンピックをささえているのは、選手やコーチ、大会の運営組織(うんえいそしき)だけじゃないよね。
例えば、会場のお手伝いや道案内をするボランティア。競技(きょうぎ)場をつくることを計画した人。設計(せっけい)した人。建築(けんちく)した人。オリンピックの試合を撮影(さつえい)する人。中継(ちゅうけい)する人。中継を伝える人。外国人をむかえるホテルや旅館で働く人。試合の審判(しんぱん)をする人。視覚(しかく)しょうがい者といっしょに走るガイドランナー。試合会場をおそうじする人。まだまだいるよね。
ほかにはどんな人がオリンピックをささえているのか、考えてみよう。
大会の感動はたくさんの人にささえられているんだね。
競技大会に関わる様々な役わりをしめしたイメージマップ
ピクトグラムって聞いたことある?それは「絵文字」「絵言葉」のこと。オリンピックピクトグラムは、オリンピックの1つひとつの競技を表すものだよ。1964年の東京オリンピック開催時(かいさいじ)に、オリンピック史上(しじょう)初めて生まれたんだ。世界中の人が言語を問わずにだれでもわかるように、「情報(じょうほう)伝達」という点を重視(じゅうし)してつくられたんだよ。
東京2020大会でもその考え方を受けつぎ発展(はってん)させ、よりアスリートの躍動感を表現(ひょうげん)するデザインが発表されたんだ。
さらに大会史上初、動くスポーツピクトグラムも発表!「固定」の静止画のピクトグラムに「出現(しゅつげん)」「消失」を加えていて、アスリートの動きがすごく立体的!各競技の動きを、よりいきいきと、よりわかりやすく伝えるスポーツピクトグラムになっているよ。
オリンピックは33競技50種類、パラリンピックは22競技23種類。
オリンピック・パラリンピックの試合を見る楽しさに、ピクトグラムを見る楽しさも加わったね。
見る機会があったら、注目!
パラリンピックは、しょうがいのあるトップアスリートが出場できる世界最大のスポーツの祭典。
オリンピック競技(きょうぎ)大会が終わった後に開催(かいさい)されるよ。
パラリンピックの始まりは1948年、ロンドンオリンピック大会開催と同じ日にイギリスの病院内で開かれたアーチェリーの競技会なんだよ。第2次世界大戦でけがをした兵士(へいし)たちの、リハビリのために開かれたんだ。この大会は回を重ねて1960年、オリンピックが開催されたローマで第1回パラリンピック大会として開催されたんだよ。
競技用車いす「レーサー」がスピード感ばつぐんの陸上競技。テニスのテクニックに加え、車いすの操作(そうさ)(チェアワーク)にも高い技術(ぎじゅつ)が必要な車いすテニス。オリンピックにはない競技で、ちみつな戦りゃくと正かくなショットを競うボッチャ。その他にもいろいろな競技があって、全部で22競技23種類もあるんだよ。
体に不自由なところがあっても様々な創意(そうい)工夫と強い意志(いし)で達成される、レベルの高いパフォーマンス!見る人に勇気をあたえる迫力のある試合を、実際(じっさい)に見てみたいよね!
平和と希望のシンボルといわれる聖火。
聖火リレーはオリンピック前のハイライトだよね。
ギリシャの古代オリンピアの太陽光から 彩火(さいか)されたオリンピック聖火は、その後日本へ。
福島を出発して、日本全国をまわって、
最後に東京の新国立競技場(きょうぎじょう)へと向かったんだよ。
スタートの福島では、東日本大震災(だいしんさい)の復興(ふっこう)に力をつくしている人に
元気や力をとどけたかもしれないね。
聖火リレーに参加する人、見る人、サポートするスタッフなど
みんなの気持ちがオリンピックの喜びや情熱へとつながっていった聖火リレー。
日本全国47都道府県をまわったから、きみの街にも来たかな?
「都市鉱山」って何だか知ってる?
使用ずみの携帯(けいたい)電話や家電製品(せいひん)などの中には
貴金属(ききんぞく)や希少金属であるレアメタルがふくまれているので、
それを再生可能(さいせいかのう)な資源(しげん)とみなして
都市の中にある「鉱山」に見立てたいい方だよ。
みんなが持っている使用ずみの携帯電話や小型家電を回収(かいしゅう)して
東京2020大会で使用するメダルを製作(せいさく)するプロジェクトが、
「都市鉱山」からつくる!みんなのメダルプロジェクトなんだ。
(東京2020組織(そしき)委員会主催(しゅさい)。回収は2019年3月31日で終了(しゅうりょう)。)
国民が参画して、メダル製作を目的に小型家電の回収を行い、
集まった小型家電から抽出(ちゅうしゅつ)したリサイクル金属でメダルをつくる。
このようなプロジェクトは、オリンピック・パラリンピック史上初の試みなんだって。
喜びでいっぱいのメダルが、みんなの想いが集まって
つくられることは、すてきだね。
資源(しげん)を有効(ゆうこう)活用する動きが、
これを機会にもっともっとふえるといいね。
東京2020大会のエンブレム 組市松紋(くみいちまつもん)は、市松模様を使っているところが印象的だね。
市松模様は古くから日本でも外国でも使われていたんだけど、日本では江戸(えど)時代に広まったんだよ。
組市松紋のエンブレムには形のことなる3種類の四角形が組み合わされていて、「みんなちがうからおもしろい。みんなちがうけど、つながれる」というメッセージがこめられているんだって。
オリンピックとパラリンピック、それぞれのエンブレムは全体の形はちがうけど、どちらも同じ形の四角形、45まいでつくられているところが同じ!しょうがいのあるなしをこえて、平等に、人々がつながっていくことが表現されているよ。
オリンピック・パラリンピック大会史上初となる小学生の投票で決まった大会マスコット「ミライトワ」と「ソメイティ」にも市松模様が使われていて、日本の伝統と新しいイメージがデザインされているね。
もともと日本でも上下左右につながっていくところから縁起(えんぎ)の良い柄(がら)としてあつかわれていた市松模様。
エンブレムとマスコットが、東京2020大会で日本の魅力(みりょく)を伝えてくれる 存在(そんざい)になったのはうれしいね!
東京2020大会の競技に5種目18競技が新たに加わることが、
2016年8月に正式に決定!
それは、野球・ソフトボールと、空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィン。
野球とソフトボールは、2008年の北京オリンピック以来の12年ぶりの復活(ふっかつ)だよ。
北京オリンピックのソフトボールで金メダルを獲得(かくとく)したのをはじめ、
日本はオリンピックで、野球とソフトボールの成績(せいせき)が毎回上位だったので、
「復活」を待ち望んでいた人もたくさんいるよね。
日本が発祥国(はっしょうこく)である空手、それに若(わか)い人に人気のスケートボードや
スポーツクライミング・サーフィンがオリンピック種目になって、
「今オリンピックを目指してがんばり中」って人がたくさんふえるのは、楽しいね。
オリンピックの魅力がふえて、スポーツ好きな人がもっとふえるのは、 確実(かくじつ)!
東京2020大会のうれしい特長がもうひとつ。それは環境にやさしい
気配りがされていること。
地球温暖化(おんだんか)の原因(げんいん)となるCO2をおさえるために、
大会運営(うんえい)でCO2排出(はいしゅつ)を少なくする工夫をしたり、
水素(すいそ)社会実現のモデルとなるように選手村に水素ステーションを
設置(せっち)したり、燃料(ねんりょう)電池自動車の普及(ふきゅう)を図ったりしたんだよ。
そのほか、川をきれいにしたり、東京都心の気温が高くなるヒートアイランド
対策(たいさく)にも取り組んだりしたんだって。
「環境にやさしいオリンピック」をきっかけに、環境への関心がもっと高まって、
空気や水のきれいな街づくりが東京だけでなく世界に広がるといいね。