【テーマ】ロボット安全
2021年12月23日更新
ロボット事業を支援するソリューションを展示~2017国際ロボット展
電気ソリューション部 システム安全設計課のタンヤポンです。
東京ビッグサイトで11/29~12/1に実施された「2017国際ロボット展」にロボット事業を支援するソリューションを出展しました。
パナソニックブースの中で、「人に寄り添うロボティクス技術」のコンセプトのもと、3つのロボットや、2つのコアデバイスと並んで、「ロボットの安全設計・評価ソリューション」と「ロボット導入効果検証ソリューション」を訴求しました。
会場では、海外を含めたプレスの取材を受け、特に国プロ Impact※ にて開発中の「Pain-Sensingダミー」の上腕部モデルのプロト展示が注目を集めました。
(※ Impact: 政府の科学技術・イノベーション会議が、ハイリスク・ハイインパクトな研究開発を促進、持続的な発展性のあるイノベーションシステムの実現を目指したプログラム)
「Pain-Sensingダミー」とは、人の「痛み」を検知する仕組みを模した計測システムで、骨、筋肉、皮膚の3層のパーツで構成され、各層の間に組み込まれた圧力センサによって、ロボットとの接触時に発生する人体の"痛み"や"不安感"を計測します。この技術は、今後、人とロボットが共存するための、ロボットの安全性や使用性の評価に役立つと考えています。
「痛み」は、人それぞれで評価の非常に難しい分野ですが、これまで人に近い家電分野で培った人体安全のノウハウや、計測技術を駆使して、再来年にはサービス化できるように開発に取り組んでいます。
システム安全設計課では、このような生体安全をはじめ、電気安全などの安全設計支援や試験評価を行っております。ロボット以外でも、お客様の目的にあわせた評価方法から一緒に検討させていただくことも可能ですので、ご興味がある方や、お悩みの方はぜひご相談ください。
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Topic:世界初の「痛みを定量的に評価するPain-sensing ダミー」に関する論文が
パナソニック技報に掲載されました!
こんにちは、電気ソリューション部 システム安全設計課 生体安全係のタンヤポンです。
国プロImPACT※1 で開発していた世界初※2の「痛みを定量的に評価するPain-sensing ダミー」 に関する下記の論文が、5月15日(水)に発行されたパナソニック技報に掲載されました。
【タイトル】
Contact Area Effects on Superficial and Deep Pain Threshold for Service Robot Safety Design using a Pain-sensing System – Development of a Human-inspired Pain-sensing System –
人共存ロボットの安全設計に向けたPain-sensingシステムの開発
-人体衝突時の接触面積と表在痛/深部痛しきい値の関係-
【概要】
物流・サービスロボットの安全性検証手法として、人間の皮膚(表在痛)および骨格筋(深部痛)における感覚受容器を模したPain-sensingダミーを開発。実験によって、接触時の接触面積と痛みの閾値との関係を明らかにし、表在痛と深部痛の2種類の痛みを区別できる可能性を示しました。
詳細は下記のHPからご覧ください。
※1 ImPACT:内閣府主催の革新的研究開発推進プログラム
※2 2017年8月時点(パナソニック調べ)
本開発の活動は、国内に留まらず、海外での学会発表や、海外の研究機関と連携、ISOの国際標準化にも取り組んでいます。
さらに、生体安全係のメンバーだけではなく、当プロダクト解析センターの他ソリューション部(ユーザビリティ、材料)とのクロスバリュー連携で、各々のOnly1(オンリーワン)な技術を結集しながら、この開発を進めてきました。
今回論文で発表した技術は、今後、人とロボットが共存するための、ロボットの安全性や使用性の評価に役立つと考えています。評価対象としている「痛み」は、人それぞれで異なるため、評価が非常に難しい分野ですが、これまで家電分野で培った人体安全のノウハウや、計測技術を駆使して、いち早くサービス化できるように取り組んでいきます。今後の開発にも、ぜひご期待ください!
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