エネルギーとみんなのくらしがどのようにかかわっているかをさぐり、
日本がかかえている課題をリサーチして、エネマネ博士に一歩接近(せっきん)!
まず「エネルギー」と聞いて、何を思いうかべる?
電気のこと?
「エネルギーのある人」って使う時もあるから、何か元気なイメージもあるね。
たとえば、みんなが使っている教科書やノートには
エネルギーが使われているかな?
教科書にエネルギーって、ピンとこないかもしれないね。
なぜ電気はいつでも安定して使うことができると思う?
考えてみよう。
毎日快適(かいてき)なくらしが送れるのは、いつでも安定してエネルギーが 使えるおかげだね。
電気がいつも安定して使えるためには、何か工夫があるのかな?
そもそも電気はどのようにつくられているのか、まずリサーチしていこう。
水車や風車のように回転する装置(そうち)をタービンというんだけど、 水や空気の流れを使ってタービンを回転させ、その回転する力を別の力、 つまり電気に変えることによって電気のエネルギーをつくるんだ。
たとえば火力発電は、石油などの資源(しげん)をもやして水を沸騰(ふっとう)させ、 その蒸気(じょうき)のいきおいでタービンを回転させる。
原子力発電は、ウランが核分裂(かくぶんれつ)を起こす時に発生する熱で水を沸騰させ、 その蒸気のいきおいでタービンを回転させる。
水力発電は、水が高いところから低いところに流れる力で水車(タービン)を回転させる。
風力発電は、風の力で風車を回転させる。
いろんな発電の方法があるけど、基本的には回転する力を発生させて、 電気のエネルギーに変えているんだね。
発電についてわかってきた君に、提案(ていあん)があるよ。
エネルギー大臣になって、発電方法のバランスを考えよう!
まずはワークシート(エネルギー編②の1)にいろいろな発電方法の良いところ、
良くないところを考えて◎○△を記入してみよう!
それぞれの発電方法のとくちょうが、はっきりしてくるよ!
自然エネルギーは、自然によって発電量が左右されるんだ。
たとえば、太陽光エネルギーは、くもりの日や雨の日には電気があまりつくれないし、 風力発電は、風がない時には電気がつくれない。
そして火力や原子力にくらべて今のわたしたちのくらしを支えるだけの たくさんの電気を発電することが、まだ技術(ぎじゅつ)的にむずかしいんだ。
だから、いろいろな発電方法をミックスしているんだよ。
エネルギー資源(しげん)の大部分を輸入(ゆにゅう)にたよる日本では、 特定のエネルギーに頼るのではなく、
いろいろな発電方法のとくちょうを活かしながらバランスよく組み合わせて使う 「電源(でんげん)のベストミックス」を進めているんだよ。
資源(しげん)や環境(かんきょう)、発電量などに応じた電源の組み合わせなんだ。
ワークシート(エネルギー編②の3)に記入してみよう。
世界主要国の平均(へいきん)と日本、その他6つの国の、発電方法の割合を表わしたグラフだよ。
共通しているのは火力がどこの国も多いこと。
日本以外では、アメリカと中国で特に火力発電が多いね。
そのほかのとくちょうでは、ブラジルは水力発電が多いし、フランスは原子力発電が多い。
各国でちがいがあるのは、どうしてだろう。
その理由の主なものは、各国で持っている資源(しげん)の種類や量がちがうから。
そして福島の原子力発電所の事故(じこ)以降(いこう)は、日本だけでなく外国でも 原子力発電に反対する意見がふえたり、 環境(かんきょう)にはいりょした考え方がふえたりして、 エネルギー政策(せいさく)の変化も予想されているんだよ。