安定して電気を提供(ていきょう)するための工夫

このグラフは時間帯によって使用する電気量が変化しても、
安定して電気を提供するしくみを表わしているよ。

多くの人が起きて生活している昼から夜にかけての時間帯に、 必要な電気量がピークになるんだ。その時間帯に必要な量を確保(かくほ)するために、 火力発電や水力発電を利用して発電量の調整を行っているんだよ。

※水力発電の揚水(ようすい)式は、電気をあまり使用しない夜間の電力を使って 水を高いところにある池に移動(いどう)させ、昼間、電気がたくさん必要になった時に
利用できるように工夫されているよ。

2010年度日本の発電方法の割合(わりあい)

2010年度日本の発電方法の割合は、火力が61%と1番多く、
原子力が29%と2番目に多いね。

2014年度日本の発電方法の割合(わりあい)

4年後の2014年度では、一気に原子力が0%に!その分火力がふえ、 その他が1%から3%に上がっているよ。
その理由は、東日本大震災(しんさい)で福島第1原子力発電所の事故(じこ)がきっかけ。
原子力のリスクに対する議論(ぎろん)や、再生可能(さいせいかのう)エネルギーの 将来性(しょうらいせい)に関する議論が高まっているんだよ。

経済性(けいざいせい)や安定性よりも、安全や環境(かんきょう)を重視(じゅうし)した考え方がふえてきているんだね。
ところで、外国の国々ではどんな発電の割合になっているんだろう。

世界の発電方法の割合比較(わりあいひかく)

世界主要国の平均(へいきん)と日本、その他6つの国の、発電方法の割合を表わしたグラフだよ。

共通しているのは火力がどこの国も多いこと。
日本以外では、アメリカと中国で特に火力発電が多いね。
そのほかのとくちょうでは、ブラジルは水力発電が多いし、フランスは原子力発電が多い。
各国でちがいがあるのは、どうしてだろう。

その理由の主なものは、各国で持っている資源(しげん)の種類や量がちがうから。

そして福島の原子力発電所の事故(じこ)以降(いこう)は、日本だけでなく外国でも 原子力発電に反対する意見がふえたり、 環境(かんきょう)にはいりょした考え方がふえたりして、 エネルギー政策(せいさく)の変化も予想されているんだよ。

これからの発電に求められていること

これからは資源(しげん)を大切にする考え方や、
環境(かんきょう)にはいりょする考え方が大切だね。
そのために太陽光発電や電気をためる蓄(ちく)電池の開発が進められているよ。