光と影(かげ)ってふしぎだね
光は、まっすぐに進む性質(せいしつ)がある。光の一部をさえぎると、光が進んでいくところと、じゃまされて光が届(とど)かないところができる。光が届かずに黒くなったところ、それが影(かげ)だよ。
光と影は、わたしたちにふしぎな現象(げんしょう)を見せてくれるよ。そのひとつに、日食というものがある。日食は、宇宙(うちゅう)にできる大きな影だ。太陽と地球の間に月があって、太陽の光をさえぎるから、太陽が欠けたように見えるわけだね。
それから、「ブロッケンの妖怪(ようかい)」って知っているかな。高い山に登ると、雲に人のようなものが見えることがある。これは太陽が低いところにあって、背中(せなか)から光があたると、登山者の影が雲にうつって見えるからなんだ。影のまわりに、色つきの輪(わ)があらわれることもある。このふしぎな光と影は、ドイツのブロッケン山でよく見られるよ。
影を使って、いろんな遊びや実験(じっけん)ができるよ。用意するのは、照明(しょうめい)スタンド。白い壁(かべ)などに手をうつして、スタンドに、手やボールなどを近づけたり、遠ざけたりしてみよう。影の輪郭(りんかく)がはっきり見えたり、ぼやけたりするはずだよ。白熱電灯(はくねつでんとう)や蛍光灯(けいこうとう)など光るものを変えても、輪郭のできかたが違(ちが)ってくるだろう。薄(うす)くぼやけた影は、完全にさえぎられずに光の一部が届いているから、ぼんやりと見えるんだ。