カラー写真ってどうして映(うつ)るの?
光の三原色って分かるかな? 赤と緑と青の3つが光の3原色。これがいろいろな割合(わりあい)で混(ま)ざって、この世にあるたくさんの色が作られているんだ。絵の具はどんどん色を混ぜていくと光を通さなくなって「黒」になるけど、光はたくさん混ぜるとどんどん明るくなって、「白」になっていくんだ。
普通のカラー写真のフィルムには、フィルムの上に、赤い光にだけを感じる層(そう)、緑の光だけを感じる層、そして青い光だけを感じる層の、3つの「感光層(かんこうそう)」が塗(ぬ)り付けられている。光が赤い色を感じる層を通ると、赤い光はそこで吸収(きゅうしゅう)されて、他の色だけがその層を通りぬける。順番に光がそれぞれの層に吸収されることによって、元の色が、3つの層に取り分けられるんだ。
フィルムの各層には、色を出す薬品・発色剤(はっしょくざい)が塗られていて、それぞれの色のちょうど反対の色が出るようになっている。
例えば、青い光が吸収されると黄色になり、赤い光が来ると緑色が出るようになっている。だからカラー写真をプリントした時の「ネガフィルム」を見ると、すごく変な色になっているように見えるんだね。明るいところが暗くなっているし、赤い服を写したところが緑色に見えているんだ。
どうしてわざわざ反対の色を付けるんだろう。それは、ネガフィルムは何枚(まい)でもきれいにプリントできるようにするためなんだ。
プリントにする時は反対に、プリント機の光がフィルムを通ってプリントペーパーの上に来ると、緑の光が来たときには赤く色が出るようになっている。いったんネガフィルムの上で、反対の色にすることで、写真に写っているものと同じ色がプリントの上に表れるようにしているんだね。そうすることで簡単(かんたん)にきれいなプリントが何枚でも作りだせるんだよ。