海の水はどこへ流れていくの?

世界には、北太平洋、南太平洋、北大西洋、南大西洋、インド洋、北極海、南極海といった大きな海がある。これら大洋は、いつもゆっくりと動き続けているよ。この流れを海流という。地球の自転や、海面をふく風が関係し合って、大量の海水を遠くまで運んでいるんだ。

海流は決まったコースを流れていて、流れにのって海の生き物たちは旅をする。海流は、栄養分を運ぶ役目もしているよ。南アメリカの西海岸沿(ぞ)いを流れるペルー海流は、南極の海の栄養分を、北へと運んでくる。この栄養分をエサに、魚などの生き物が育つんだ。

海水は、とても複雑(ふくざつ)な流れをしている。南極や北極近くでは、冷たい海水は深くしずんで赤道へ向かって流れる。その海水が暖(あたた)かいインド洋や太平洋に流れこむと、今度は温められて海の表面近くへ上がって、また北極や南極へ帰って行く。こうやって海水がベルトコンベアーのように世界をめぐり、海水の温度差を少なくしているんだよ。