赤潮(しお)、青潮ってなに?

赤潮とは、文字通り海の色が赤く染(そ)まったように見える現象(げんしょう)だよ。赤潮は、小さな植物プランクトンが異常発生(いじょうはっせい)して、海の水がくすんだ赤色になる。日本では1960年ごろから瀬戸内海(せとないかい)などに多く発生して、たくさんの魚が酸欠状態(さんけつじょうたい)になって死んでしまった。そもそもの原因(げんいん)は、工場や家庭が流した排水(はいすい)のせいだ。排水には、プランクトンが好む窒素(ちっそ)やリンなどの養分が含(ふく)まれている。これが海に大量に流れ込(こ)んだために、プランクトンが異常発生してしまったんだ。

このごろは、青潮も大きな問題になっている。青潮は、東京湾(わん)などの汚(よご)れた内湾で多く発生する。赤潮と同じようにプランクトンが異常発生し、その死がいが底に沈(しず)んで分解されると、硫化水素(りゅうかすいそ)が発生する。これが台風などの強い風で海面に上がると、海が青色になるんだ。硫化水素には強い毒があり、海水に酸素がなくなってしまって、魚や貝などが大量に死んでしまう。青潮も、汚れた水を流すことが原因で起きるもの。人がその原因を作っているんだね。