火をおこすにはどうしたらいいの?
火おこし 今は、ライターなどを使えば、かんたんに火をつけることができる。だけど大昔は、火をおこすのはとても大変なことだった。昔ながらのやり方で火をおこしてみると、どれだけ難(むずか)しいかわかるよ。木の板に細長い木の棒(ぼう)をあてて、ぐるぐるまわしてこする。こすり続けているとやがて熱くなって、白い煙(けむり)が立ちのぼる。それを消さないように、草や葉っぱをまわりに置いて、少しずつ火をつけていくんだ。これには途方(とほう)もない根気が必要だよ。
ほかには、火打ち石を使って火をおこす方法もある。火打ち石を両手に持って、カチカチとこするようにたたくと、火花が飛びちって火がつくんだ。この方法は古くから知られていて、720年に完成した歴史書「日本書紀」にも登場するよ。江戸(えど)時代には庶民(しょみん)にも火打ち石は広く伝わって、火をつけるのにはもちろん、厄(やく)よけのおまじないにも石を打っていたそうだ。