適正利潤
商人は、自分の信念なり事業観に基づいて適正利潤というものを確保し、顧客を大事にしつつ商人としての社会的責任を果たしていくことが肝要で、それが社会共通の繁栄に結びつく望ましい姿だと思います。 そして、そうした望ましい商売をしていくためには、適当にかけ引きをして値段をまけるというのではなく、最初から十分勉強した適正な値段をつけて、それは値切られてもまけない、逆にお客さんを説得し、納得していただくということでなければいけません。その上で“あの店は値引く以上に価値あるサービスをしてくれる”という評判を、お客さんからいただくような商売をすることが大事だと思います。
出典:『商売心得帖』