経営理念を明確に持つ
創業者に求められる資質なり条件というものは、統率力とか決断力、先見性や実行力、さらには責任感など、いろいろあげられましょうが、なかでもきわめて重要なのが、しっかりとした経営理念を持つことだと思います。
「自分の会社は、何のために存在しているのか」そして「この会社をどういう方向に進め、どのような姿にしていくのか」というような企業の基本的なあり方についての考え、それが私のいう経営理念ですが、そういうものを明確に持つことが非常に大事で、そうしてこそ初めて、いまあげたようなさまざまな要件も、生きてくるのではないかと思うのです。
出典:『松下幸之助・経営の真髄』