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ストーブでタンクまで燃(も)えないのはどうして?
灯油のストーブが赤々と燃えていると、目で見るだけでも暖かそうで、冬にはついつい離(はな)れられなくなってしまうね。だけど、タンクにいっぱい灯油が入っているのに、どうしてタンクごと燃えてしまわないんだろうね。
ロウソクだって、上から燃えていく。時計代わりにできるぐらい、時間をかけて静かに燃えていく。火を付けた途端(とたん)に全部燃えちゃうロウソクなんてない。それは芯(しん)の所に火を付けると、その近くのロウが溶(と)けて気体になり、酸素(さんそ)と結び付きやすくなってやっと燃えるからなんだ。上のロウがなくなると、次第に火が下へ降(お)りていって、だんだん溶けて燃え進んでいく。燃えるっていうのは、普通(ふつう)は何かが空気にふれて、酸素と結びつくことなんだ。
灯油のストーブにもちゃんと火を付ける芯がある。タンクから流れてきた灯油は芯にしみ込んで、芯から蒸発(じょうはつ)して気体になる。それで酸素と結びつきやすくなって燃えるんだね。芯とタンクの間の細いパイプのところでは、灯油は灯油のまま。蒸発してたまったりしていないから、酸素と結びつけないので燃えることはないんだ。
灯油をつぎ足す時は、ちゃんと火を消して、タンクを外してから入れようね。火を付けたままでつぎ足すと、こぼれたりして、蒸発して酸素と結びつきやすくなる。パイプでも灯油が少なくなると隙間(すきま)ができて、蒸発した灯油が溜(た)まることになる。とても燃えやすい、危(あぶ)ない状態(じょうたい)になるんだ。「消すと臭(くさ)いにおいがするから」なんて言ってないで、絶対(ぜったい)守ってね。