助成を受けられた団体(環境)

環境分野・2011年に取り組んだ組織基盤強化事業 報告書(概要)

事業名

中期ビジョン策定のための組織基盤強化事業

団体名

特定非営利活動法人 森の生活

助成事業の概要

定款の理念は共有されているものの具体的なビジョンに落としこめておらず、依頼される仕事の選別や効果的な情報発信ができず、地域とのつながりも不十分であった。また、経営体制が未確立であったため、業務効率が悪く、意思決定のシステムが未整備といった課題を抱えていた。そこで、外部アドバイザー協力の下、①中期ビジョンの策定、②それに基づく事業モデルの策定及びブラッシュアップを行った。

助成事業の取り組みで得られた成果

(1) 中長ビジョン、事業モデルの策定と共有

中期ビジョンと事業モデルが策定、共有され、中期的に団体の目指す姿が共有された。それに伴い、平成24年4月に精油製造販売事業を分離独立させることを決定した。なお、分離独立後も連携は図っていく。

(2) 組織運営体制の確立

新たに事務局長を決定し、理事会と事務局の役割分担を行い、意思決定の流れと所在が明確になった。これにより代表のみが行っていた年間事業計画の策定作業を平成23年度事業計画から代表との相談の上、事務局主体で作成し、理事会で承認を受けるといった分担作業が可能となった。

助成事業の総合評価

中期ビジョンとそれに基づく事業モデルの策定ができたことは大きかったが、今後確実に収益を上げるにはまだ精査が必要であること、また組織の方向性の協議を重ねたためモデルの検証に時間を割けなかったことから達成率は80%とした。度重なる会議にも関わらず、理事にも熱心に協力頂いたことが団体としての大きな決断を可能にし、精油製造販売事業の分離独立の決定や事務局体制の強化ができ、組織体制が大きく変わった。さらに中期ビジョンの策定により、団体の目指す方向性が、理事・スタッフで共有され、中期ビジョンに基づいた議論を行うことが可能となった。また、団体内での話し合いやヒアリングの過程で、理事に立候補する方や、自主的にイベントの企画を申出たり、ヒアリングをしたりなどの協力者を得えられたという波及効果もあった。

今後の展望について

まず4月以降の精油製造販売事業独立に伴う新体制への移行をスムーズに行いたい。同時に、中期ビジョンの実現に向け、各スタッフの役割分担・人材育成の方針の明確化しながら顧客や協力者を一層巻き込み、今回策定した事業モデルをベースに安定した収益が上げられるモデルの確立に取組んでいきたい。また、平成23年末に拠点である下川町が環境未来都市に採択されたことに伴い、町内での本団体の役割に付いても柔軟に見当していくことも必要であると考えている。

事務局より

 本助成を受けて組織基盤強化に取り組むと、組織が激変することもあります。本団体はその典型と言えましょう。本団体は、森林をテーマに、森林体験事業、精油製造販売事業や宿泊施設の管理運営も手掛けるなど、幅広く事業展開を行なっていました。代表者であり、創設時から活動理念の提唱者である那須代表の頭の中では、一見バラバラなこれらの事業も、一つの哲学に収斂されるのでしょうが、各現場の日々の業務を抱える担当者は、ビジョンの共有も難しい局面を迎えていました。外部のアドバイザーが適宜ファシリテートしつつ、組織内で徹底的に議論した結論として、精油製造販売事業の分離が組織決定されましたが、新たな活動の方向性は示されていますが、確固とした成長モデルはまだ道半ばという所。森林をテーマとした事業型のNPOとしてどう成長軌道を描けるのか、多くの森林NPOが注目しています。