環境分野 助成団体概要
【2013年継続助成】
<組織診断助成⇒組織基盤強化助成1年目>
事業名 |
組織再編成によるリユース食器レンタル拡大を実現する行動計画 |
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団体名 |
特定非営利活動法人 スペースふう |
代表者 |
永井寛子 |
【組織診断によって抽出された優先課題】
中長期計画が策定できておらず、事業の目標設定や評価がないためイベントゴミを削減するというミッション達成につなげられていない。また、スタッフの人数・スキルが不足しているため運営管理体制の確立が困難であり、新規事業の優先判断や日常業務の運営管理が疎かになりがちで、情報伝達の遅れや業務の偏りが生じている。さらに、本団体の強みの一つであるリユース食器に関わるネットワーク(ふうネット)の情報や重要性をスタッフ内で未共有であるため、同ネットワークを巧く活用できていない。
【課題解決策】
中長期計画策定、PDCAのスキルアップ、運営委員会のマネジメントスキル向上を図る。地元富士川町と山梨県内におけるリユース食器を利用していないイベントに対して積極的利用を呼び掛け、普及拡大に努めると同時に、地元企業から協賛を募り主催者のレンタル料負担を低減する仕組みを整える。
【助成事業の内容】
外部コンサルタントの指導のもと、中長期計画策定のためのスキルアップ研修やワークショップを実施し、中長期計画を策定、さらに3月までに次年度事業計画を策定し、翌年度5月の総会で提案する。また、運営委員会の役割を精査、外部協力者のスキルを取り入れた内部研修を実施し、マネジメント能力の強化と人的課題の改善に努める。さらに、山梨県内のイベントへリユース食器利用を積極的に呼びかけたり、地元企業にはリユース食器のレンタル料低減のために協賛営業を実施する。
<推薦理由/応援メッセージ>
組織診断と課題分析が的確で、また、それに対応するキャパシティビルディング事業施策の内容も極めて適切なものと判断された。同分野の波及拡大を牽引できる組織として生まれ変わることを期待する。
団体概要
- 設立(開設)
1999年(設立後 満14年) - 目的
リサイクル品・無添加食品を提供することで大量消費・大量廃棄の生活を見直し、食の安全性について考えるきっかけづくりを提供するとともに、環境、福祉、教育、文化の活動を通して地域社会のコミュニケーションを図り、地域活性化の一翼を担うこと - 活動内容
リユース食器レンタル事業、リユース食器販売事業、リユース食器ふうネット事務局、Jリーグヴァンフォーレ甲府エコスタジアム事業、地域とのつながり事業、等 - 活動地域
全国 - 有給スタッフ数
19人(常勤2人、非常勤17人) - 正会員数
個人会員24人、企業・団体会員0件 - 財政規模(年間経常収入)
3,407万円(2013年度予算)
4,747万円(2012年度決算)
4,630万円(2011年度決算) - ホームページ
http://www.spacefuu.net/
<前年度事業規模内訳>
<組織診断助成⇒組織基盤強化助成1年目>
事業名 |
関わりを増やし専門性を活かしスタッフを育て財政基盤と人材基盤を確立する |
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団体名 |
特定非営利活動法人 河北潟湖沼研究所 |
代表者 |
高橋久 |
【組織診断によって抽出された優先課題】
事業を持続的に発展させていくための財政基盤と事業体制が整っておらず、また、中長期目標を具体化すること、組織運営における様々な事柄について情報共有と明文化が不十分である。さらに、外部との双方向のコミュニケーション能力、営業力が弱いことも改善しなければならない課題である。
【課題解決策】
組織の継続性の点、活動の規模と質の拡大のために新たな参加者、支援者を増やす。また、組織基盤を強固にするため、当面の受託事業を継続できるよう営業活動を強化し、スタッフへの組織的な教育の仕組みを作る。そのうえで、地域環境問題の解決につながり、かつ継続的な自主財源を確保することのできる生産販売事業を組織基盤強化の土台を担う事業として位置づけ、実施していく。
【助成事業の内容】
(1)ビジョン・活動の明確化と参加者の獲得・協働の推進
(2)先進性の発揮、全国とのつながりをつくることと先進事例の学習
(3)「専門性」の商品化の取り組み
(4)スタッフの確保・育成
<推薦理由/応援メッセージ>
本団体の強みは、河北潟とその周辺地域で密着した活動を継続して行ってきていること、地域の自然環境に対し専門性を持ち、データを蓄積していること、地域の諸団体とのつながりがあることである。人口が減少傾向にある地方における非営利組織の運営は、支援者獲得や収益事業確立の観点から極めて困難な作業であるが、本団体のポテンシャルを高く評価し、本助成を機に過疎化高齢化が進む地域でも事業を継続発展できる組織へ生まれ変わり、河北潟の生物多様性保全へつながることを期待して助成採択となった。
団体概要
- 設立(開設)
1994年(設立後 満18年) - 目的
河北潟及び周辺地域の環境保全と地域振興等に関する事業を通じて、地域の経済的、社会的、文化的発展に資すること - 活動内容
河北潟の自然環境の調査研究・普及啓発活動、干拓地・湖岸再生活動、水辺公園の自然解説事業 - 活動地域
石川県河北潟地域(金沢市・津幡町・かほく市・内灘町) - 有給スタッフ数
3人(常勤2人、非常勤1人) - 正会員数
個人会員14人、企業・団体会員2件 - 財政規模(年間経常収入)
1,134万円(2013年度予算)
1,113万円(2012年度決算)
1,041万円(2011年度決算) - ホームページ
http://kahokugata.sakura.ne.jp/fram.html
<前年度事業規模内訳>
<組織基盤強化助成2年目>
事業名 |
行動変容につなげる環境教育型ソーシャル・プロダクト開発事業 |
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団体名 |
特定非営利活動法人 ホールアース研究所 |
代表者 |
広瀬麗子 |
【組織診断によって抽出された優先課題】
参加者/支援者とのコミュニケーションが断片的で既存事業の見直しや新規事業への挑戦に乏しく、結果として新規事業の刷新や拡大につながっていない。また組織最大の資源であり強みである「人材」を持続発展的に雇用・育成する自主財源の安定性に欠けている。
【課題解決策】
既存事業の刷新と拡大、次世代自然学校へのシフトを最終目標として、昨年、本助成を受けて、地域のステークホルダーとのネットワークの強化に取り組み、また地域との対話から『次世代の自然学校』としての新たな3つの活動領域「健康増進」「野生鳥獣(獣害対策)」「里山再生」を策定、本団体のビジョンを確認した。自然学校という場を使った日常生活の行動変容につなげる仕組みとして、特に2つの領域「野生鳥獣」「里山再生」のソーシャル・プロダクトを開発・販売、地元企業やNPO、農村・里山の関係者と連携し、地域社会が協力して本領域に取り組む方向性を生み出し、その中核に自然学校が存在している社会を目指す。
【助成事業の内容】
地元企業、地域関係者と協力、野生鳥獣関連製品(鹿肉ジャーキー、鹿革クラフト)、里山再生関連製品(竹および間伐材製品)の商品企画・開発、顧客調査、マーケティング、そして実際に販売をする。
<推薦理由/応援メッセージ>
本団体は、自然学校の草分け的存在であり、環境NPOのトップランナーとして常に注目される存在である。また、この度の本助成事業で取り組む獣害や里山荒廃をイシューとした事業モデルは、各地が頭を抱えている課題でもあり、同業界の開拓者的な動きとケーススタディとなることを大いに期待する。
団体概要
- 設立(開設)
1982年(設立後 満30年) - 目的
国内外の子どもから大人まですべての人を対象に良質で適切な自然体験活動の機会を提供し、自然の実体験を通じて、豊かな道徳心や人間性、生きる力を育むとともに、地域の文化や自然環境の保全につとめ、持続可能な社会づくりに寄与すること - 活動内容
自然体験プログラム、エコツーリズム研究、環境教育指導者養成、災害救援 - 活動地域
静岡県富士宮市、山梨県南都留郡鳴沢村、沖縄県本島及び八重山諸島、新潟県柏崎市、兵庫県神戸市 - 有給スタッフ数
13人(常勤13人、非常勤0人) - 正会員数
個人会員10人、企業・団体会員0件 - 財政規模(年間経常収入)
8,585万円(13年度予算)
8,806万円(12年度決算)
12,365万円(11年度決算) - ホームページ
http://wens.gr.jp/
<前年度事業規模内訳>
<組織基盤強化助成2年目>
事業名 |
「すなびてんぽ」による地域資源活用ネットワークの創造 |
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団体名 |
特定非営利活動法人 NPO砂浜美術館 |
代表者 |
村上健太郎 |
【組織診断によって抽出された優先課題】
◆財政構造の転換… |
収入の多くを、期間限定の行政の受託事業や雇用対策事業等に依存している。行政資金への依存はリスクが大きく、自主事業収入の割合を拡大していく必要がある。 |
◆地域への浸透 … |
アートという手法で活動を展開しているが、(1)アート自体が限られた地域住民にしか理解されていない、(2)自主事業が少なく、経済的波及効果が限られている。その為、多くの地域住民にとって砂浜美術館の存在感が希薄である。 |
【課題解決策】
昨年、本助成を受けて開発した黒潮町の魅力を販売するWEBショップ「すなびてんぽ」は、(1)食品、(2)グッズ、(3)旅行、(4)教室、(5)参加、(6)企画というカテゴリーに分かれている。すなびてんぽの売上拡大を通して、財政構造の改善、地域のつながり強化を目指す。
【助成事業の内容】
今年度助成事業では、『すなび旅行』に焦点を当て、黒潮町が大切にしている風景や環境、文化、生活の中に「まちの光」となる観光素材を発掘し、旅の商品として販売していく。具体的には、黒潮町の観光に関わるステークホルダー参画の元、外部アドバイザーの助言を受け、観光戦略を構築、プログラム開発、実践し、観光発展、地域活性化、自団体の経営改善を図る。
<推薦理由/応援メッセージ>
組織診断の結果を的確に捉えることができており、また、対応するキャパシティビルディングの施策手順も適切であることから、実効性の高い事業であると評価した。当該地域をはじめ様々な格差の拡がる地方で、環境問題に対して地域活性と並行して取り組んでいく優良事例としての波及効果を期待する。
団体概要
- 設立(開設)
1989年(設立後 満23年) - 目的
『私たちの町には美術館がありません。美しい砂浜が美術館です。』というコンセプトのもと身近な資源を「作品」化して、豊かに、気持ち良く、楽しく暮らしていくための新しい価値観を創造する企画や情報発信を行い、住民や訪れる人々の協働参加を促進し、地域を元気にすること - 活動内容
イベント活動(Tシャツアート展など)、公園管理業務、ホエールウォッチング事業、地域との協働活動(エコツーリズムの推進など)、黒潮町の観光振興業務など - 活動地域
高知県幡多郡 - 有給スタッフ数
15人(常勤15人、非常勤0人) - 正会員数
個人会員53人、企業・団体会員0件 - 財政規模(年間経常収入)
11,074万円(2012年度予算)
11,478万円(2011年度決算)
10,228万円(2010年度決算) - ホームページ
http://sunabi.com/
<前年度事業規模内訳>