NPOの皆様へ

パナソニックは、アフリカ諸国で活動するNPO/NGOの広報基盤を強化するプログラムを実施しています。これは、会員・支援者の拡大や財源の強化などに繋がり、経営基盤強化に資する「広報活動」に特化した助成プログラムです。

2015年助成事業の募集には全国13団体の方より応募をいただき、その中から6団体に総額3,992,000円の助成を決定しました。

アフリカ分野 助成団体概要(2015年)

助成事業名

アカウンタビリティ向上をはかるための広報媒体の刷新、および主要情報の多言語化(仏語、英語)

団体名

一般社団法人 コモン・ニジェール

代表者

代表理事 福田 英子

推薦理由

日本国内で唯一、ニジェールに焦点を絞った活動を展開している。
代表の福田さんはニジェールに暮らした、その経験から日本で知名度の低いニジェールという国について、多くの方に現状を知っていただくために講演活動などで伝えようと奔走している。
そのなかで、団体が所在する茨城県守谷市の自治体や地元の方との繋がりを確立し、さらにはその範囲を超え、活動趣旨に賛同された方で設立された「ニジェール物語制作委員会」に至るまで波及している。
現在の発信状況では、フェイスブックの発信やホームページの更新頻度が低いといった自団体の広報課題を十二分に理解しており、今回の申請では現状に方策を練った具体性のある内容として、その効果に期待している。また、将来的に検討していた発信計画も前倒しで進めるよう、意欲的に取り組んでいただく。
課題をあげるとすれば人材育成である。本助成による広報基盤強化から人材や組織の強化につなげてほしい。

団体概要

  1. 設立(開設)年
    2009年
  2. 設立目的
    過去34年間、日本はニジェールからウランを輸入しており、東日本大震災までは日本の電力の24時間分の1時間はニジェール産ウランによりまかなわれていたといわれています。しかしながら、ニジェール共和国の日本での認知度は極めて低いのが現状です。2011年国連人間開発指数では187カ国中186位、2009年は最下位であったこの国の存在と、その日本との歴史的なつながりについて、日本国内での認知度を向上させるとともに、ニジェールの子供たちを支援していくことで、少しでも恩返しをしたいとの思いで当団体は設立されました。海に囲まれた島国である日本で、遠いアフリカの海のない砂漠の国のことを考えるということは、実は自分達のことを知ることでもあります。ニジェールを理解し支援していくことで、日本の皆様にも日本の将来を模索するきっかけとなると信じ活動しています。
  3. 活動内容
    ニジェール共和国の自然、歴史、文化、民族などを日本国内に紹介する活動、ならびに同国への支援活動を行っています。
    ●「ニジェールキャラバンinジャパン」: ニジェールを紹介する写真展と講演会を日本各地で行っています。2011年~継続中。
    ●「電気のお返しは電気で」:当法人を通じてソーラーランタンが6台販売されると、1台をニジェールに贈るという取り組みとして始まり、これまでに25台を現地に送りました。2014年3月には、“100 Thousand Solar Lanterns Project”の一環としてパナソニック様よりご寄贈いただいた200セットを現地に届けました。
    ●「寺子屋プロジェクト」:2014年3月にランタンを寄贈した村の非就学の子どもを対象に識字率向上を目指す寺子屋を開設する準備を進めています。2014年8~9月にかけて、調整・準備のためにスタッフを派遣し、ニアメ郊外のクオラ・テギ村(Koira Tegui)の人々と教室の詳細を打ち合わせました。このプログラムの運営にあたっては、ニジェール教育省のAlphabetisationプログラム(簡単な読み書きを進めて行く方針)と協力しながら歩んでいくことも決まりました。
    ●このほか、ファンドレイジングのために物販やチャリティーイベントの開催を行っています。
  4. 活動地域
    ニジェール共和国
  5. 有給スタッフ数
    1名
  6. 会員数
    105名
  7. ボランティア数
    12名
  8. 財政規模(年間経常収入)
    2,382,314円
  9. HPアドレス

<2013年度収入内訳>

助成事業名

アフリカでの活動から学ぶ持続可能な社会を考えるきっかけづくりのための広報基盤強化

団体名

特定非営利活動法人 TICO

代表者

代表理事 吉田 修

推薦理由

団体の目標は、持続可能な社会について考えるパイオニアとなり、ザンビアで国際保健を行う団体といえば「TICO」と云われる存在となることである。 活動を進めるにあたり、団体としては徳島の地域を重点に置く広報展開を考えていたが、事務局案として世界中の人が本団体を知る機会を増やすべきであると考え、WEB発信強化に焦点をあてた助成を行う。
一方で、助成対象事業である広報人材の育成という観点から、若手職員が「広報」について学ぶ機会に本助成を活用いただくことも提案している。
本団体は徳島では定評のある団体であり、地域性もあり、ここを核に全国、世界へと広く活動を展開していってほしい。“一地域から世界へ”というモデルケースとなることを望む。

団体概要

  1. 設立(開設)年
    1993年
  2. 設立目的
    同じ地球上でも戦争、貧困、飢餓などに苦しむ人達がまだ多く存在しています。これらの地球規模の問題に苦しむ人達への自立支援を持続可能な方法で共同作業により実施し、そこで学んだ経験を地域の人々と分かち合い、私たちの日本での生活をもう一度振り返るとともに、地域の精神文化の高揚に寄与することを目的としています。
  3. 活動内容
    ザンビアの首都にある貧困地区において、栄養失調の子どもを持つお母さんへの栄養・衛生改善教室、そして働くお母さんを支援するため保育園・学校の支援を実施後、2002年のザンビアを含む南部アフリカ大干ばつを期に、農村地域においてWAHE(ワヘ):Water(水)、Agriculture(農業)、Health(保健医療)、Education(教育)を組み合わせた持続可能で干ばつに強い農村を作ろうとのコンセプトのもと、農村地域住民の自立を支援するプロジェクトを実施、2008年からはカンボジアでも保健医療活動を開始。また、当団体の拠点である徳島では、地域の方々と国際協力を考える機会を作るため、国際協力の勉強会である「地球人カレッジ」、地球規模の課題や国際協力について学ぶ場を提供しているTICO合宿や教育機関等への講師派遣を実施しています。
  4. 活動地域
    ザンビア共和国
  5. 有給スタッフ数
    5名(専従3名、非専従2名)
  6. 会員数
    正会員:10人 賛助会員:個人165人、法人:18団体(2013年末時点)
  7. ボランティア数
    約5人、インターン1人
  8. 財政規模(年間経常収入)
    27,690,975円(2013年度決算)
  9. HPアドレス

<2013年度収入内訳>

助成事業名

アフリカ特集ウェブページの開設による当会アフリカ事業とエコサントイレの認知度向上、および
当会ウェブサイトの改修と広報スタッフのウェブスキル向上

団体名

公益社団法人 日本国際民間協力会(NICCO)

代表者

理事長 小野 了代

推薦理由

2014年はTwitter と Facebookを活用し、“エコサントイレ”設置キャンペーンの情報拡散に挑んだ。
団体が取り組む“エコサントイレ”など衛生関係の広報は、一般の方に理解しづらく難しい面も含んでいるが、非常に重要なことである。そのためには、キャンペーンのことだけでなく、「なぜトイレが必要なのか」などを判りやすく伝えるべきであり、アプローチ方法のさらなる検討を進めてほしい。
今年習得したノウハウをベースに反省点、課題を踏まえ、2015年は更に取組みを発展させるためにWEBサイト関連の助成を行い、その充実化を図っていく。
さらに「対面」という発信ツールも重要であると考える。複数のイベントブース出展費用、および新たに開始するケニアでのエコサントイレ事業紹介のパネル制作費を助成する。2014年の対面式報告会の検証もしっかりと行ってもらいたい。
財政規模が大きく広報担当職員もいる組織基盤が整った団体なので、先駆的な活動を展開して欲しい。(2年目 継続支援団体)

団体概要

  1. 設立(開設)年
    創設:1979年、社団法人設立:1993年、公益社団法人移行:2010年
  2. 設立目的
    地球規模の視野に立ち、途上国の貧困層の人々と現場でともに生活しながら、人々の経済的・精神的な「自立」を図るプロジェクトを展開することで、環境保全、地域の平和及び世界平和の実現に貢献する。活動に際しては、特定の人種、宗教や政治思想には一切関与せず、徹底した人道主義に基づいて、貧困、災害、紛争地域で支援を展開する。
  3. 活動内容
    1979年の設立以来、世界21か国で(1)緊急災害・人道支援、(2)環境に配慮した自立支援、(3)人材育成に取り組んできた。現在は、ケニア、パレスチナ、ヨルダン、イラン、アフガニスタン、ミャンマー、フィリピンに加え、国内では東日本大震災被災地と滋賀県にて活動を行っている。アフリカでは、エコサントイレとスモール・ビジネスを組み合わせた、地域の自立支援モデル作りを目指している。
  4. 活動地域
    ケニア
  5. 有給スタッフ数
    78名(国内日本人スタッフ16名、海外日本人スタッフ15名、海外現地スタッフ47名)
  6. 会員数
    正会員:170名、8団体 賛助会員:330名、8団体
  7. ボランティア数
    約61名(国内インターン11名、ボランティア約50名)
  8. 財政規模(年間経常収入)
    722,710,551円
  9. HPアドレス

<2013年度収入内訳>

助成事業名

チャレンジ!企業連携~JCCPと企業の連携事業をドキュメンタリーで伝える

団体名

特定非営利活動法人 日本紛争予防センター

代表者

理事長 瀬谷 ルミ子

推薦理由

申請タイトルの「チャレンジ!企業連携~JCCPと企業の連携事業をドキュメンタリーで伝える」から分かるとおりの取組みである。
動画はNPO/NGOの広報手段として一般的だが、非常に見せ方が難しい。また、本助成申請時に製作物の展開まで考えた内容となっている点は素晴らしいのだが、企画から台本、製作後のデリバリーまできちんとプロデュース出来るかどうか等の課題は残されている。
パワー溢れる職員により魅力的な動画をいかに作り上げるのか、どのように普及させるのか、注目に値する。事業に定評もある団体であり、大変楽しみである。
企業だけでなく誰もが紛争や本団体を理解できるように、動画は現地の絵(映像)だけ、とするのではない工夫を凝らした仕上がりに期待する。

団体概要

  1. 設立(開設)年
    1999年
  2. 設立目的
    冷戦後の世界において地域紛争、民族紛争等が頻発していることを懸念し、日本政府を始めとする各国政府、国際機関、内外NGO、研究機関、調査機関等の関係諸組織と協力しつつ、これらの紛争の発生予防、拡大防止および再発防止と平和構築(以下「紛争予防・平和構築」と総称する)のために、民間分野における日本の貢献を強化し、もって世界平和と国際協力の推進に寄与することを目的とする。
  3. 活動内容
    (1)海外の顕在的または潜在的な紛争地において紛争予防・平和構築のための活動を企画し、実施すること。
    (2)前項の活動の成功を担保するために、日本政府、国際機関、内外NGO等と必要な連絡、調整、提携、協力をおこなうこと。
    (3)直接または間接に紛争予防・平和構築の推進に寄与することを目的として人材を教育し、訓練すること。
    (4)紛争予防・平和構築の理論および実践のために必要かつ有益な情報を収集し、調査・研究をおこない、またその成果を踏まえて政策・措置を提言すること。
    (5)紛争予防・平和構築に関して、広く内外の世論の理解や支持を得られるように、出版、啓蒙、広報等の活動をおこなうこと。
    (6)国内外で紛争予防・平和構築に関する会議を実施すること。
    (7)紛争予防・平和構築に資するためのイベント等を実施すること。
  4. 活動地域
    ケニア、南スーダン、ソマリア
  5. 有給スタッフ数
    25名
  6. 会員数
    正会員数7団体、34個人、一般会員2団体、57個人
  7. ボランティア数
    178名(登録)
  8. 財政規模(年間経常収入)
    145,162,373円
  9. HPアドレス

<2013年度収入内訳>

助成事業名

「Fashion Passion Innovation!」 ~ルワンダ&京都発のメッセージをより広く、より多くの人々へ~
広報ツール活用し、より多くの人々への情報提供と巻き込み型による支援者拡大

団体名

特定非営利活動法人 リボーン・京都

代表者

理事長 小玉 昌代

推薦理由

本団体の使命は“ファッション”で、途上国の特に女性のエンパワーメントを促進することである。
2014年助成初年度の目標は、20~40代の女性をターゲットにオンラインでのリアルタイムな情報発信を通じた会員数アップという内容であった。着実に活動を進めてこられ、オリジナリティに溢れた活動が新聞に掲載されたことで想定以上の反響を呼ぶなど団体の活動を理解いただく大きなチャンスを得た一年であった。
二年目となる今回は、初年度に未達成となった部分に対し、明確な設定を行ったことが高く評価された。申請内容でのポイントは人材の強化である。
助成によって(1)広報活動が機能するのか、(2)その人材を中期的に確保出来るのか、(3)次に繋がるマニュアル作成などを仕事の一端として行うのか 等、広報人材強化に向けた課題を解決しつつ、確認をしながら進めてもらいたい。
この一年でホームページレビュー数が急激に伸び、会員も増えている。これから事業規模が益々大きくなることを想定し、特に日本国内での人材育成が急務である。(2年目 継続支援団体)

団体概要

  1. 設立(開設)年
    1979年(法人格を取得した年:2002年)
  2. 設立目的
    開発途上国の生活困窮者に対して洋裁等の職業訓練を行い、彼(女)らの経済的自立の促進を図り、もって貧困の撲滅と平和の構築に寄与することを目的とする。
  3. 活動内容
    日本全国から寄贈された着物地を活用し、主に洋裁の技術指導を通じて途上国の女性と若者の精神的経済的自立を支援しています。
    1979年に発足して以来、日本を含め、ラオス、ヨルダンなど述べ7カ国で洋裁指導を行ってきました。訓練生や訓練卒業生が製作した作品、商品は、日本やアメリカなどで展示販売し、市場での評価確認とその結果の作品への反映、及び販売から得た収益を訓練生の仕立金や活動資金として活用しています。
    2013年7月より、8カ国目となるルワンダ共和国での「高度な洋裁技術習得によるライフ・エンパワーメント・プロジェクト」 (外務省日本NGO連携無償資金協力)を開始致しました。現在、首都キガリ唯一の公立職業訓練センターに高度な洋裁技術習得訓練コースを開設し、16~35才の若年貧困層(主に女性)を対象に実施中です。 ルワンダ国内における国際機関やNGOレベルでの洋裁訓練としては初となる電動工業ミシン投入による日本人とルワンダ人洋裁専門家協働によるハイレベルな技術訓練を行っています。
  4. 活動地域
    ルワンダ共和国
  5. 有給スタッフ数
    常勤有給:3人、非常勤有給:1人
  6. 会員数
    正会員:36人、賛助会員:41人
  7. ボランティア数
    ボランティア会員:1人
    正会員・ボランティア会員でもある方が活動している数:21人
  8. 財政規模(年間経常収入)
    34,350,751円
  9. HPアドレス

<2013年度収入内訳>

助成事業名

タンザニアのエイズ孤児の現状と支援の現場を伝える記録ビデオと写真パネルの作成

団体名

特定非営利活動法人 ムワンガザ・ファンデーション

代表者

理事長 小林 フィデア

推薦理由

長野県を中心に活動を行う。タンザニアでの確固たる使命の下での事業を評価するが、組織面での課題は残る。
この課題については団体としても認識しており、公共性を確立するため理事会構成メンバーの改善を試みるなど、一つひとつ組織の見直しに努めている。
組織基盤を整えることが急務の課題であるが、今回は基礎的な広報ツールを助成することで、実情に即した活動に繋がることに期待する。
本団体では日本の(寄付してくださった)方々に、タンザニアに暮らすエイズ孤児の現状を伝えたい想いが強くある。
これまでの伝え方は、団体の広報誌や年一回のチャリティコンサート会場でパネルを通じて行ってきた。
そこで痛感したのは、よりわかりやすい動画で報告したいという想いであり、申請するに至った理由である。
そして、寄付してくださる方は高齢者が多いなか、最近は、東京からの寄付者が増加しており、充実したWEB内容も必須となってきた。将来的にもとても大きなポテンシャルを秘めた団体であり成果を期待している。

団体概要

  1. 設立(開設)年
    2010年
  2. 設立目的
    この法人は、タンザニアで、病気やエイズで両親を亡くし、孤児となった子供たちとその子供たちのための孤児院建設、および孤児院の運営維持に対する支援事業を行う。この事業により、孤児たちが、援助に依存することなく自立できる体と意欲、学力と職業スキルを身につけた人材に育ち、地域の人々と祖国の発展に貢献することを目的とする。また、日本国内での支援活動を通じて、日本国内での国際協力、環境と飢餓問題、人権擁護、エイズ予防への啓発にも資することを目的とする。
  3. 活動内容
    タンザニアの現地NGOと連携して、孤児の養育と教育に関わる資金および当該NGOの運営経費を国内の募金活動を通じて支援している。また養護施設の建設と自立支援に向けた関連施設の整備事業にも取り組み、これまでに井戸、フェンス、居住棟を建設した。
  4. 活動地域
    タンザニア連合共和国ルヴマ州
  5. 有給スタッフ数
    2名
  6. 会員数
    88名
  7. ボランティア数
    20名(イベント開催時等)
  8. 財政規模(年間経常収入)
    6,443,105円(2013年度決算)
  9. HPアドレス

<2013年度収入内訳>