5つの行動指針の一つ目である「 Overarching・全体にかかる考え方」の「ひとりのためのアイデアから、すべてのひとの生きやすさの実現を目指す」の理解を深め、共通認識を持ちやすくするためのツールです。多様な人たちをイメージしやすいように特性を可視化し、図にまとめました。
左から順に、障害などで長期的に制約のある人、ケガなどで短期的に同じような制約がある人、状況によって一時的に制約がある人を並べています。
例えば、手に障害のある人との対話から、音声で操作できる機能を検討した場合、左上の「片腕/上肢障害のある人」をまず〇で囲います。次に、右側に並ぶ人たち…「荷物を抱えている」人や 「手が汚れている」人、 「感染症が気になる」人などにも、同じように使いやすくなりそうであれば、その人たちにも〇を広げていきます。さらに下の段の違う制約のある人にも使いやすくならないか検討します。目の見えない人も、ボタンを探さなくてよいので使いやすいかもしれないと考えれば、視覚障害のある人も〇で囲い、さらに右側に並ぶ人たちも使いやすくならないか検討して、〇を広げていきます。
このようなワークを通じて、ひとりのためのアイデアを、他の制約を持つ人にも広げられる可能性に気付きやすくします。