EMC EMC Design and Certfication

新サービス「リバブレーションチャンバ試験(ISO11452-11)」を開始しました!

2022年1月7日

車載EMC評価担当の橋坂です。

当社の篠山EMCサイトでは、民生機器(家電、マルチメディア、医療、産業など)のEMC試験はもとより、車載機器のEMC試験サービスも行っております。

今回は、車載機器のEMC試験サービスに関するお知らせです。
最近、自動車業界で話題のリバブレーションチャンバ(以下、RVC)を篠山EMCサイトにいち早く導入し試験サービスを開始しました。

RVCはISO11452-11(Reverberation chamber)で既に規格化されており一部の自動車メーカのEMC規格にRVC試験が盛り込まれています。

また、RVCは市場に近い電磁環境を再現できるため、ISOでは「自動車に対するRVC試験」として規格化検討が行われています。

RVC試験法のメリットは主に二つあり、従来法のアンテナ照射試験(ISO11452-2)に比べて試験空間の電磁波を均一にすることができるため誤動作を見つけやすくなります

二つ目のRVC試験法のメリットは、あらゆる方向から電磁波が試験品に照射できるため従来法のように試験品とアンテナの向きを変えなくても良いため工数が削減できます。

他社に先駆けていち早く試行することによってEMC品質を向上とお客さまに喜んでもらえる製品づくりのお手伝いをいたします。
是非、ご利用をご検討ください。よろしくお願いします。

●リバブレーションチャンバとは

シールド室内の定在波を金属面反射とスターラーの回転により、試験領域内の電磁波が等方で、電界的に均質な試験環境を作る試験設備です。
あらゆる方向からの電磁波照射となり、実環境に近い条件で試験が可能です。国際規格はもとより、自動車メーカの要求に対応しています。

リバブレーションチャンバ

●アンテナ照射法とリバブレーションチャンバー法の比較

イメージ

●スターラーの回転による電界分布の変化

スターラーの回転による電界分布の変化図(0度~300度)

●リバブレーションチャンバの仕様

寸法(シールド面)

W 3.6 m × D 4.84 m × H 3.1 m

スターラー(撹拌機)

1台(垂直方向)

周波数範囲

200 MHz~6 GHz

電界強度

200 MHz~6 GHz:200 V/m(Minimum)
1.2 GHz~1.4 GHz 及び 2.7 GHz~3.1 GHz:300 V/m(Minimum)

試験空間(Working Volume)

W 2.6 m × D 1.99 m × H 2.1 m
(グラウンドプレーンサイズ:W 2.5 m × D 1.0 m × H 0.9 m)

電界均一性(標準偏差)

ISO 11452-11(2010)
200 MHz~400 MHz:6 dB~3 dB
400 MHz~6 GHz:3 dB

スターラーステップ

任意(1 GHz以下:48 step / 7.5度・1 GHz以上:12 step/ 30度)
連続回転

篠山EMCサイトは、パナソニックグループ以外のお客様もご利用いただけますのでお気軽にお問合せ下さい。皆様のご利用をお待ちしております!

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