施しではなく国を繁栄させたいと願う人を育てる
(ミャンマー)
パナソニックグループでは、「無電化地域の未来を照らすプロジェクト~LIGHT UP THE FUTURE」として、あかりや電気を無電化地域に届け、「教育」「健康」「収入向上」の機会を創出することで、貧困のない社会づくりを支援しています。
今回は、ミャンマーで活動している「れんげ国際ボランティア会(ARTIC)」との現地での協働活動レポートをお届けします。
当社グループは、2014年からARTICと協働し、これまでに2000台以上のソーラーランタンやソーラーストレージを寄贈し、子どもたちの教育の機会創出に貢献してきました。ARTICは、「困っている方に直接的な支援をするだけではなく、自らも努力し国を繁栄させたいと願う人を育てる」という信念に基づいて、教育に焦点を当てて活動されており、地域の自走に繋がる機会の創出を支援するという我々の活動と目的を同じくしています。
教育向上の一環として協働活動しているものに、教材に当社創業者 松下幸之助の生涯を記したノンフィクション「松下幸之助物語」をミャンマー語に翻訳して子どもたちに配り読んで貰っているものがあります。また読むだけでなく、感想文も書いて貰っています。今年は7年生から9年生までの生徒たちを対象として、コンクールが開催されました。開催に当たり、ARTICは、ミャンマー中部に位置するイラワジ管区内全26タウンシップの全ての中学と高校の生徒に6000冊以上の「松下幸之助物語」のミャンマー語訳本を届けました。その本を読んだ2000名以上の生徒らが感想文コンクールに参加しました。生徒のみなさんが「松下幸之助物語」を読むことで、自ら学び、考え、そして学んだものを自分自身の未来や周囲にどのように繋げていくのかといった強い決意を感想文のなかで表明いただきました。
12月10日(土)に、イラワジ管区パンタノウタウンシップのARTIC人材育成センターにて「松下幸之助物語」感想文コンクールの表彰式が行われました。表彰式にはパンタノウ・タウンシップ教育事務所副所長を来賓としてお迎えし、また、多くの生徒や教師ら100名以上の方が参加しました。2000名以上の中から選ばれた各学年の1位から3位の生徒らを表彰し、最後に当社、ARTICおよび「松下幸之助物語」出版元の(株)PHP研究所が選んだ「パナソニック賞」、「ARTIC賞」、「PHP賞」が発表されました。また、今回受賞された12名の生徒の感想文をまとめた優秀作品文集を編纂し、来場いただいた方や感想文コンクールに参加いただいた学校などに配布しました。
「子どもの頃から丁稚奉公に出て苦労し、また身体も決して強くなかった松下幸之助創業者が、確固たるビジョンを持ち、強い意志と情熱でたゆまない努力を続けた事で、大きな成功を収められたという物語は、これから国を良くしていこうというミャンマーの子どもたちにとって、とてもいい教材になります」とARTICヤンゴン代表の平野氏は言います。
本活動を通じて、「松下幸之助物語」を読んだ全ての生徒の皆さんが、それぞれ感じた熱い思いを更に高めていただき、ミャンマーにおいて一人ひとりが輝く「共生社会」の実現に繋がることを願っています。
パナソニックでは、「サステナブルな共生社会」の実現を目指して、無電化地域にあかりを届ける活動を継続していきます。
協力団体 : 特定非営利活動法人 れんげ国際ボランティア会
ARTICは、困っている方に直接的な支援をするだけではなく、ミャンマーで国を繁栄させたいと願う人を育てるために、教育に焦点を当てることにより、人々の意識を変え自律的に動くように促している活動を行っている団体。詳しくは:https://renge.asia/