パナソニックグループでは、「無電化地域の未来を照らすプロジェクト~LIGHT UP THE FUTURE」を通して、ソーラーランタンを無電化地域に届け、「教育」「健康」「収入向上」の機会を創出することで、貧困のない社会づくりを支援しています。

23年夏、パナソニック ベトナム(PV)は、ローカルNGO「Frogsleap Foundation」の協力を得て、クアンナム(Quang Nam)省ナムチャミ(Nam Tra My)地区に住む子どもたちや家族らに330台のソーラーランタンを寄贈しました。約1年が経った今、改めてFrogsleap Foundationが現地での寄贈やその後の様子を活動報告書としてまとめてくれました。

クアンナム省ナムチャミ地区はベトナム中部の山岳地帯に位置し、国からの送電網へのアクセスが制限された、電気のない、そして貧困世帯の割合が高い地区です。Frogsleap Foundationはこういった孤立した地域にグリーンテクノロジーソリューションを広め、生活の質・生計向上を図るべく活動しています。

昨年寄贈したランタンは約300世帯の家族へと受け渡されていきました。ナムチャミ地区は、主に大家族で暮らし農業に従事している世帯が多く、その生活のほとんどが自給自足で収入は限られています。また綺麗な水へのアクセスも制限され、電気と水が満足に得られない地域です。

このナムチャミ地域へのランタン寄贈からの1年で、住民の“意識の変化”を読み取ることができました。まず、夜でも雨の中でも明かりを得られることで生活が便利になったこと、電気の利用が増えることで安心感が生まれ、子供たちが夜にも勉強できるようになったことなどが挙げられます。そしてFrogsleap Foundationにとってもとても意義深い点は、環境保護観点でグリーンテクノロジー利用への意識が高まり、効果的かつ合理的にランタンを使用する習慣が身についた点です。

かつてはあかりのために火をつかい、もしくは照明に使い捨て電池をたくさん使用していました。これらがグリーンエネルギーに代わることで環境にもやさしく、経済的にも身体的にも多くのメリットを享受できる点で、住民の意識が大きく変わることとなりました。

また、ランタンが「壊れたら終わり」ではなく、地域にとって「サステナブルなエネルギー」となるように、自らが保守メンテナンスをできるような体制も作ることができました。寄贈にあたってFrogsleap Foundationが、住民に保守メンテナンスのトレーニングを実施してくれたのです。

私たちパナソニックは「寄贈したら終わり」では真の貢献ではないと常々考えています。ランタン寄贈をすることで、いかに地域住民の課題に持続可能な「グッドサイクル」が出来るか、またそれをどうやって実現していくかが大切だと考えます。Frogsleap Foundationの皆様が、懸命に現地サポートしてくださっている様子に改めて感謝申し上げます。

ぜひ活動報告書をご覧ください。

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