事業名 |
: |
アンコール小児病院・バーチャルツアーを中心としたサイトリニューアルと広報基盤の強化 |
団体名 |
: |
特定非営利活動法人 フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPAN |
代表者 |
: |
松島 彰雄 |
<助成事業概要>
- 専門家の協力により、団体のウェブサイト上にアンコール小児病院・バーチャルツアーを構築する。
- 事務局スタッフおよびボランティアがウェブサイトを管理・更新できるよう専門家の指導を受けると共に、更新マニュアルを作成する。
- アクセス解析やアンケート調査により、リニューアルしたウェブサイトの評価を実施する。
- ITアクセスが困難な支援者に向け、バーチャルツアーのコンテンツをニュースレターに掲載する。
<推薦理由>
カンボジアの内戦は1991年に終結したが、国土は荒廃し、戦後復興において小児医療や保健教育は立ち遅れている。本団体は1996年に設立され、アジアの恵まれない子どもたちを支援するため、アメリカおよび日本で資金調達をおこない、カンボジア王国に建設したアンコール小児病院および医療教育センターの運営、地域医療支援、保健教育プロジェクトに取り組んできた。これまでの活動を第1期とし、アンコール小児病院がカンボジア人によって運営されるようハンドオーバーを目指した活動を第2期に位置づける。
本事業は、第2期の活動基盤を整備するため、独立した事務所を構え、専従職員を配置するなど事務局の整備に取り組むと共に、支援者のリピート率の向上や新たな支援者の獲得に向け、アンコール小児病院の活動や日本での活動を支援者に分かりやすく伝えるための広報ツールを確立するものである。選考委員会では、ウェブサイトのリニューアル化を図ることによって、支援者が活動への理解を深め、支援者の強化・拡大に結び付けていく計画が明確に示されている点が評価された。
ウェブサイトを自前で更新できるよう体制や能力が強化されることを期待すると共に、アンコール病院の現地政府への引き渡しが早い時期に実現するよう、現地支援が得られるような組織目標を掲げ、中期計画が立案化されることを期待する。ウェブサイトのリニューアルにあたり、内容の精緻な検討、ボランティアの活用などしっかりとした計画づくりを求めたい。
<団体概要>
設立 |
: |
1996年(設立後満13年) |
目的 |
: |
アジアの恵まれない子供たちの支援を目的とし、カンボジア王国を中心に様々なプロジェクトを通して現地の人々への医療、衛生教育に寄与する。 |
活動 |
: |
(1)アンコール小児病院の運営、医療事業、医療職やスタッフの派遣事業、機材や器具・薬品などの運搬事業、(2)医療教育センターの運営、(3)地域医療支援・保健教育事業 |
地域 |
: |
カンボジア王国シェムリアップ州周辺(教育事業はカンボジア全土) |
|
|
|
---|---|---|
理事の特性 |
: |
医師、研究者、宗教関係者、企業役員など |
対象年齢 |
: |
満0歳~満15歳(10万人) |
有給スタッフ |
: |
4人(常勤1人・非常勤3人) |
ボランティア |
: |
2人 |
財政規模 |
: |
5,298万円(2009年度予算) |
ホームページ |
: |
<2008年度収入内訳>
事業名 |
: |
発達障害児の治療教育・相談活動に携わる若手専門家の育成 |
団体名 |
: |
特定非営利活動法人 銀杏の会 |
代表者 |
: |
武藤 直子 |
<助成事業概要>
- 御茶ノ水発達支援センターで受け入れている研修生(非常勤スタッフ)、ボランティア、大学実習生を対象に、発達障害の治療教育や相談に従事する予定の若手の専門家を育成する。
- 毎年5名を対象に、治療教育や相談を独立して行える程度の知識と技術の習得を目標に、概ね3年間を目途に育成に取り組む。
- 常勤スタッフや協力機関の医師等が育成・指導にあたり、講義、見学・実習、教材の作成、セミナー・ケースカンファレンスへの参加機会を提供する。また、育成対象者は学習記録を作成し、育成者が確認する。
<推薦理由>
発達障害は根本的な原因や治療法は発見されておらず、国内では診断できる医師が不足している。教育・福祉的対応は確立されておらず、適切なケアや社会の理解が得難く、本人や家族は苦しんでいる。本団体は2001年に設立され、民間の療育施設である「御茶ノ水発達センター」を立ち上げ、東京大学医学部付属病院で開発された治療教育理論「認知発達理論」をもとに、7名のスタッフが、年間延べ約2,000件の発達障害をもつ子どもと家族への療育活動や相談に取り組んでいる。
選考委員会では、近年、学校教育の中で大きな課題になっている発達障害児に対する治療教育・相談について、十分な体制が確立していない中、本団体は幼児期から青年期のさまざまな発達障害に対応する体制を構築し、療育サービスの提供を軌道に乗せつつある。また、今年から発達障害に関する普及啓発活動にも力を入れており、これらの活動が評価された。
今後のニーズの拡大に対応する専門的なスタッフの確保と育成、組織を安定して運営するマネジメントが大きな課題になると思われることから、発達障害児の治療教育・相談活動に携わる若手専門家の育成に期待したい。また、特別支援教育の制度化にともない、特別指導計画の作成が義務付けられていることから、本事業によって体制が強化され、公的機関や教育・福祉関係機関への普及や連携がより一層強化されるよう期待したい。
<団体概要>
設立 |
: |
2001年(設立後満8年) |
目的 |
: |
児童・青年期の心理社会的問題のための保健・福祉の向上に関する事業を行い、社会の利益の増進に寄与することを目的とし、全ての子どもとその家族が笑顔で生活できることを目指す。 |
活動 |
: |
(1)御茶ノ水発達センターの運営(治療教育及び相談、他機関との連携など)、(2)人材育成(学生実習、研修生の受け入れなど)、(3)普及啓発活動(セミナーの開催、各種研修会への講師派遣など)、(4)研究活動(発達障害に関する研究や専門書の共著など) |
地域 |
: |
東京都及びその近郊(関東) |
|
|
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---|---|---|
理事の特性 |
: |
臨床心理士、医師、発達障害児・者の家族、障害者施設職員など |
対象年齢 |
: |
2歳~18歳(150人) |
有給スタッフ |
: |
7人(常勤6人・非常勤1人) |
ボランティア |
: |
1人 |
財政規模 |
: |
2,730万円(2009年度予算) |
ホームページ |
: |
<2008年度収入内訳>
事業名 |
: |
アジアの子どもたちの教育・文化支援に取り組む現地職員・駐在員の事業運営能力の強化 |
団体名 |
: |
社団法人シャンティ 国際ボランティア会 |
代表者 |
: |
若林 恭英 |
<助成事業概要>
- タイ、カンボジア、ラオス、アフガニスタン、ミャンマーの図書館・学校建設事業の現地担当チーフ15名、日本人現地派遣職員4名、東京事務所国別担当職員5名を対象に、参加型ワークショップや専門家を投入した研修によって、団体のミッション・ビジョンの確認、各国事務所の強み・弱みの判断、プロジェクト・サイクル・マネージメント(PCM)に関する知識の習得を通じて、事業運営能力や専門性についての判断能力を養う。
- 現地職員を中心に、各国の次年度以降の事業計画の立案、事業運営の改善提案が行えることを指標として、事業の成果を確認する。
<推薦理由>
グローバル化の進展によって、貧困・平和・人権・環境等の諸問題は、より一層複雑化している。
本団体は1981年に設立され、アジア・中東の複数の国で、経済的・社会的に困難な子ども達を支援するため、図書館活動や小学校建設などの教育・文化支援に取り組み、個人会員2,000名、職員170名、財政規模7億円を有する国内屈指の国際協力NGOである。
本事業は、複数の対象国・地域をもち、現地職員を採用し、それぞれの地域に適した活動を進める本団体が、現地の人材の発展のため、また、ニーズの高い他の国・地域へ新たな展開を図るため、事業終了後の現地へのハンドオーバーを目指し、現地職員による事業運営能力の強化および現地組織の強化に取り組むものである。
2011年に本団体は設立30年の節目を迎え、事業の検証・評価に基づき、今後の事業戦略を検討する時期となろう。国際協力活動において、海外支援から、現地の人たちによる自立的、持続可能な体制に移行していくことは重要である一方、いつどのように実現するか、その見極めは難しい。今回の取り組みが、国際協力NGOによる相手国への事業引き渡しモデルとなるよう期待したい。
<団体概要>
設立 |
: |
1981年(設立後満29年) |
目的 |
: |
地球上の貧困・平和・人権・環境等の諸問題を、世界の構造的矛盾によって生じた人類共通の課題と認識し、ありとあらゆる人々が本来的に所有する可能性を実現させ、全ての民族と人間の尊厳性が尊重され、又、国家や民族、宗教、言語、文化の違いを超えて共生し、「共に生き、共に学ぶ」ような地球市民社会の構築を目指し、開発途上国における開発協力事業を推進することを目的とする。 |
活動 |
: |
(1)開発途上国における地域開発のための事業、(2)武力紛争や自然災害等による難民や羅災者等への緊急援助活動、(3)国際開発協力活動推進のための開発教育・地球市民教育活動の推進、(4)開発協力事業の目的と意義を共有し、深化させるための国際交流事業 |
地域 |
: |
タイ、ラオス、カンボジア、アフガニスタン、タイ国内ミャンマー/ビルマ難民キャンプ |
理事の特性 |
: |
寺院僧侶、NGO理事、労働組合職員、大学研究者、弁護士、企業経営者 |
|
|
|
---|---|---|
対象年齢 |
: |
3歳~18歳(10万人) |
有給スタッフ |
: |
170人(常勤140人[内、日本国内30人]・非常勤30人) |
ボランティア |
: |
30人 |
財政規模 |
: |
53,093万円(2009年度予算) |
ホームページ |
: |
<2008年度収入内訳>
事業名 |
: |
不登校の子どもたちの編集部と若者編集部の活性化に向けた準備活動 |
団体名 |
: |
特定非営利活動法人 全国不登校新聞社 |
代表者 |
: |
奥地 圭子、多田 元 |
<助成事業概要>
- 子ども編集部と若者編集部のこれまでの取り組みについて、客観的な視点で成果・課題を明らかにし、今年度の活動計画を立案し、次年度以降の展望を検討するための実行委員会を立ち上げる。
- 子どもと若者が参加しやすい環境をつくるため、取材・執筆活動に必要な情報インフラを整備する。
- 誰もが参加しやすい編集部づくりを目指し、会員を中心に呼び掛ける拡大編集会議、ワークショップ、活動発表会の実施、参加者への交通費補助を行い、子ども・若者のサポート体制を強化する。
- 中心メンバーとなる若者をOJTにより、子ども・若者編集部の運営、編集作業を指導し、活動に対する意識を高めていく。
<推薦理由>
社会のさまざま課題について、メディアが広く社会に情報を発信する意義は大きい。しかし、取材を受けた当事者の声は、度々、その思いとは異なった文脈で掲載され、個人の思想や人権が踏み躙られることがある。
本団体は、自前で発行する新聞メディアをもち、1998年の創刊以来、毎月2回、3,000部を発行し、不登校・ひきこもりの当事者である子ども、親、フリースクールの関係者の声を直接、社会に発信し続けている(最新号:279号)。また、子ども自身が情報発信者となるべく、不登校・ひきこもりの子どもと、その経験をもつ若者たちによる、子ども・若者編集部を立ち上げ、疑問や知的欲求を軸に、自らが企画立案し、取材や執筆に取り組む(企画総数:129本)。活動11年目を迎えるが、購読者数は漸減傾向にあり、また、子どもの定着率は高くない状況にある。
本事業は、子どもに真向かい、子ども編集部をサポートできる若者編集部員の育成と、子どもたちが参加しやすい体制づくりという目的のもと、組織内での委員会の立ち上げや、他団体への訪問研修、子どもサポートに関するOn the job Trainingなど、具体の計画が提案された。団体訪問インタビューにより、計画の実施体制や今後の見通しに不安が感じられたことから、今回は、子ども編集部の活性化に向けた準備活動を応援させていただくこととなった。子ども編集部の持続的な発展と活性化を目指し、組織で十分に検討され、子ども・若者の参画が保障される環境が強化されるよう期待したい。
<団体概要>
設立 |
: |
1998年(設立後満11年) |
目的 |
: |
不登校・ひきこもりの諸問題に関して、主に新聞発行を通して情報を提供し、子ども・若者の人権の実現、成長と自立を支援し、子どもの人権に関する市民の意識向上に寄与することを目的としている。 |
活動 |
: |
(1)新聞の発行、(2)子どもの人権に関する諸問題についての調査、研究、相談事業、講演会、(3)子ども・若者編集部事業など |
地域 |
: |
全国 |
|
|
|
---|---|---|
理事の特性 |
: |
不登校支援に精通している者 |
対象年齢 |
: |
不問(1,500人) |
有給スタッフ |
: |
3人(常勤2人・非常勤1人) |
ボランティア |
: |
15人 |
財政規模 |
: |
1,129万円(2009年度予算) |
ホームページ |
: |
<2008年度収入内訳>
事業名 |
: |
青少年と学校・企業をつなぐキャリア教育コーディネーター育成プログラムの開発および実践 |
団体名 |
: |
特定非営利活動法人 日本教育開発協会 |
代表者 |
: |
山中 昌幸 |
<助成事業概要>
- キャリア教育コーディネーター育成プログラムを開発し、コーディネーターを育成する。
- 育成プログラムの開発にあたっては、実践者および有識者にインタビューを実施し、コーディネーターに求められる資質を明らかにするとともに、他団体の育成事例および本団体での育成プログラムの試行結果を踏まえ、専門家で構成する協議会を立ち上げ、アドバイスを受けながら、入門編、専門編、実践編の3つの育成プログラムを開発する。
- 開発したプログラムを使用し、研修を行い、5~10名のキャリア教育コーディネーターを育成する。育成講座の実施、受講者アンケートの分析結果や協議会での検討を踏まえ、育成プログラムの精度を高めるとともに、本団体が自立的にコーディネーター育成に取り組めるよう、その基盤形成についても検討する。
<推薦理由>
昨今、キャリア教育の取り組みの裾野は急速な広がりを見せており、今後もさらにニーズは高まるものと思われるが、学校や企業等の多様な主体をつなぎ、よりよい学びの場をつくる媒介人となる「キャリア教育コーディネーター」が不足している。
本団体は、起業家精神をもつ30代を中心とする青年たちが活動する団体で、2001年に設立された。100年後も子どもたちが希望と誇りを持てる日本を創るために、小学生から若者を対象に、社会人との交流や仕事体験等のキャリア教育プログラムを、多様な主体と協働しながら企画・開発し、そのコーディネートを行っている。これまでの実績をもとに、今後、活動地域の拡大を目論む。
本事業は、当該団体や他団体のコーディネート活動の実態調査、キャリア教育コーディネーターの育成ノウハウの集約、専門家の視点を踏まえた育成カリキュラムの作成を通じて、継続的に質の高いコーディネーターを排出する仕組みを構築するものである。助成1年目の取り組みによって、コーディネーター育成の基盤整備に着手され、より多くの子ども達に質の高いプログラムを提供できる人材が養成されるよう期待したい。
<団体概要>
設立 |
: |
2001年(設立後満8年) |
目的 |
: |
100年後も子ども達が希望・誇りを持てる日本を創るために、希望ある日本の未来を創造する若者を輩出する活動と、同じ目的を持った団体の支援を通じて公益に貢献することを目的とする。 |
活動 |
: |
(1)キャリア教育事業、(2)起業家教育事業、(3)広報事業、(4)研修事業 |
地域 |
: |
大阪府、京都府、兵庫県 |
|
|
|
---|---|---|
理事の特性 |
: |
企業経営者、他のNPO理事、団体OB |
対象年齢 |
: |
10歳~22歳(年間3,500人) |
有給スタッフ |
: |
9人(常勤8人・非常勤1人) |
ボランティア |
: |
25人 |
財政規模 |
: |
5,500万円(2009年度予算) |
ホームページ |
: |
<2008年度収入内訳>
事業名 |
: |
子どもの育つまちづくり事業強化のための運営スタッフ育成および事務局体制整備 |
団体名 |
: |
特定非営利活動法人 ぴっぴ |
代表者 |
: |
福本 良江 |
<助成事業概要>
- 事務局を担うスタッフを新規採用・育成すると共に、NPO支援組織の協力を得ながら、事務局運営研修を実施し、事務局機能の整備と強化を図り、組織全体の基盤を強化する。
- スタッフおよびボランティア間の意識の共有化とスキルアップの向上を目的に、専門家を招聘した研修会やスタッフ同士で取り組む組織内研修会を実施する。
- 保育外事業も担えるスタッフを育成するため、地域の実践者も参加した、「子どもの育つ地域づくり」運営チームを立ち上げ、スタッフを参加させ、企画立案および事業運営能力を強化する。
<推薦理由>
子育てに不安や問題を抱える親・子どもへの社会サービスの必要性は、今後益々増加すると予想される。一方、社会サービスを支える財源には限界があり、人と人とを紡ぎながら、親子の孤立化を防ぎ、子育て・子育ちの社会化をコミュニティで実現することが求められている。
本団体は、1995年に西神ニュータウン内で、地域の女性たちが特定認可外保育所を立ち上げ、地域の学校・児童館・保育園・こども連絡会・各種団体と連携して、「こどもを町の真ん中に、こどもの育ちを支えるまちづくり」を軸に、児童を対象とした保育活動、子ども・地域住民3,000名が参加する「こども」まつり、こどもの自然体験活動、中学生のボランティア体験活動の受け入れ、異世代交流農園「なかま農園」の運営、子育て相談や子育てセミナー、子どもの発達不安や育児負担の大きい家庭への保育士派遣など、子どもを中心に地域をつなぎながら活動を幅広く展開してきた。
一方、設立当初の第一世代に第二世代が加わり、保育活動に取り組んできたが、代表者宅を拠点とした活動には限界が予想され、今後は、第三世代のメンバーを育成しつつ、弱点となっている事務局機能を整備・強化し、新たな拠点づくりと活動の強化に取り組む。
スタッフの世代交代や、保育・保育外活動に関するスタッフ間の意識の共有化、スタッフの事業運営能力の強化など、組織課題は山積しているが、団体の活動や組織の将来ビジョンは明確であり、行政との協働も一部で始まっていることから、今後、地域での子育て・子育ち支援の幅広い活動を期待したい。
<団体概要>
設立 |
: |
1995年(設立後満14年) |
目的 |
: |
子どもたち一人ひとりの生きる力を育み、育ちを支える支援と、地域の人とのつながりの中で、子育て中の母親がエンパワメントしていけるような子育て支援に取り組むことによって、地域の活性化を図り、年齢や障害の有無に関わらず、誰もが住みよいまちづくりに寄与することを目的とする。 |
活動 |
: |
(1)地域おやこ支援スペース「保育ルームぴっぴ」の運営、(2)親子向けイベントやセミナーの開催、(3)自然体験活動(幼児・小学生)の企画・運営、(4)地域交流農園「なかま農園」の運営 |
地域 |
: |
兵庫県 |
|
|
|
---|---|---|
理事の特性 |
: |
NPO法人職員、生涯教育講師、保育士など |
対象年齢 |
: |
0歳~18歳(800人) |
有給スタッフ |
: |
21人(常勤1人・非常勤20人) |
ボランティア |
: |
12人 |
財政規模 |
: |
1,869万円(2009年度予算) |
ホームページ |
: |
<2008年度収入内訳>
事業名 |
: |
子どもの個性を認め成長を見守るフリースクールのスタッフ・ボランティアの育成と安定した居場所づくり |
団体名 |
: |
フリースクール「ヒューマン・ハーバー」 |
代表者 |
: |
木村 清美 |
<助成事業概要>
- 子どもの心に寄り添えるスタッフおよびボランティアスタッフの教育と人数の確保。
- スタッフおよびボランティアスタッフ希望者10名を対象に、5月から7月に、講座とロールプレイで構成される全6回の研修会を実施し、9月から11月に毎月1回、全6講座のフォローアップ研修を実施する。また、11月下旬に他団体との交流研修を実施する。
- 毎回の研修会の終了後、スタッフおよびボランティアスタッフ一人ひとりと面接をおこない、研修の成果を確認する。また、1年間の研修活動を一人ひとりが振り返ると共に、講師が研修期間中の総括をおこない、その成果を共有する場を設ける。
<推薦理由>
2008年度に全国の小・中学校で、30日以上欠席した不登校児童生徒数は約12万人、全児童生徒数の1.18%を占め、この10年間、高止まりで推移している。
本団体は、1996年に設立され、学校に通っていない子どもたちの自由を尊重し、自治と自律と自己責任を考え、実践できる成長の場として、フリースクールを運営している。6歳から18歳までの子どもたち約10名が、学校外の学び・成長の場として、本団体のフリースクールを利用する。毎日の活動内容や居場所におけるルールは、子どもたちがミーティングで話し合って決め、学習や創作活動、人形劇団の企画・運営、四季のイベント、農作業体験、年1回の大企画旅行、不登校を超えた地域の子どもたちとの交流に取り組む。
これまでの地道な取り組みを通じて、フリースクールの社会的な認知は少しずつ進んできたが、香川県内に約1,500人いるとされる不登校の児童生徒や親のニーズに対して、行政からの支援を受けず、財政面や体制面での運営基盤は脆弱である。このため、本事業は、不登校の子どもや親が安心して、フリースクールを利用できるよう、子どもの個性を認め、成長を見守れるスタッフを育成し、子どもや親へのサポート体制を強化するものである。今回の取り組みを通じて、子どもたちに関わるすべての人たちの学びと成長が、相互の関心と関わりの中から育まれるよう期待したい。
<団体概要>
設立 |
: |
1996年(設立後満12年) |
目的 |
: |
学校に行かない選択をした子どもたちが、社会人として必要なスキルを日々の生活から学び、自己責任能力を持った人間として成長できるようサポートする事を目的とする。 |
活動 |
: |
(1)フリースクールの運営、(2)ネットによる不登校支援事業、(3)生涯学習事業、(4)イベント事業 |
地域 |
: |
香川県高松市 |
|
|
|
---|---|---|
理事の特性 |
: |
養護学校教諭、臨床心理士など |
対象年齢 |
: |
6歳~18歳(10人) |
有給スタッフ |
: |
2人(常勤2人) |
ボランティア |
: |
3人 |
財政規模 |
: |
456万円(2009年度予算) |
ホームページ |
: |
<2008年度収入内訳>
事業名 |
: |
身体と思考の調和から生まれる自主性や協調性を児童・生徒が自らの力で育む「山がんまり」の場の充実 |
団体名 |
: |
特定非営利活動法人 珊瑚舎スコーレ |
代表者 |
: |
星野 人史 |
<助成事業概要>
- 不登校など既存の学校に馴染めない生徒たちが、約1,000坪の山林・原野を開墾して、豊かな自然に囲まれた、校外施設づくりに取り組む。
- 2005年度からの継続活動として、島型循環エコシステムの設備を備えた、畑や果樹園、農作業小屋、炊事場、宿泊施設を伴う環境学習の場、「山がんまり」を完成させる。
- 整備された拠点に、珊瑚舎スコーレの卒業生1名を専従の管理者として配置し、生徒たちが毎週、維持・管理の仕事を担う。また、地域の学校や修学旅行生、社会人の教育の場としても活用し、さまざまな人たちの成長を手助けする場とする。
<推薦理由>
本団体は、日本の学校教育が閉塞状況に陥っていると認識し、初等中等教育の可能性とその典型を具現化することを目的に、オルタナティブスクールの元教員が中心となり、2001年に沖縄で団体を設立した。10歳以上の子どもが通う中等部と高等部、18歳以上を対象とし沖縄過程と東南アジア過程がある専門部、義務教育未終了者を対象とした平均年齢71歳の高齢者が通う夜間中学校があり、子どもから高齢者まで幅広い年齢層に、沖縄の海と空、そこに暮らしてきた人々がつくる歴史や文化と向き合う中で、教育の機会を提供している。
本事業は、2005年から、不登校の児童生徒が中心となり、南城市にある山林を開墾して、島型循環エコシステムを備えた野外施設づくり「山がんまり:沖縄の方言で山遊び」に取り組み、沖縄の自然がもつ力を利用し、道具を使って体を動かす、思考する、共同で作業することを通じて、子どもたちの身体性、自主性、協調性を自らの力で育むものである。
選考委員会では、エコシステムの専門家や地域のマンパワーを活用したこれまでの取り組みが評価された。本助成によって完成する野外施設を拠点に、教育を構成する「生徒」「教員」「教材」の三者の交流がさらに充実され、新たな活動が展開される拠点が充実されることを期待したい。
<団体概要>
設立 |
: |
2001年(設立後満8年) |
目的 |
: |
沖縄県内外を問わず一般市民および青少年、児童に対し、個人の尊厳と権利の尊重、自由と自立と平和の希求、個性豊かな普遍的文化の創造を生きる喜びとする価値観を手に入れるための援助となる教育に関する事業を行い、学校教育の一つの典型を具現化することを目的とする。 |
活動 |
: |
(1)子どもの健全育成を図る活動、(2)文化、芸術又はスポーツと福祉の増進を図る活動、(3)社会教育の推進を図る活動 |
地域 |
: |
沖縄県、その他 |
|
|
|
---|---|---|
理事の特性 |
: |
教職経験者 |
対象年齢 |
: |
10歳~15歳(30人) |
有給スタッフ |
: |
23人(常勤4人・非常勤19人) |
ボランティア |
: |
32人 |
財政規模 |
: |
2,200万円(2009年度予算) |
ホームページ |
: |
<2008年度収入内訳>
継続助成(助成2年目)
事業名 |
: |
日本とフィリピンの子どもの参加促進のための基盤強化事業 |
団体名 |
: |
特定非営利活動法人 アジア日本相互交流センター |
代表者 |
: |
田口 京子 |
<助成事業概要>
- 事務局長への業務集中を緩和するため、職務規定の作成、事務局業務のマニュアル化など、事務局業務システムを構築すると共に、ボランティアグループ(フェアトレード、広報、会報、書き損じハガキ、事務局グループ)の育成と事務局業務の引き渡しに取り組み、業務の効率化を図る。
- 国際協力に関心をもつ愛知県内の中高生を対象に、ユースコアグループを立ち上げると共に、事務局職員のファシリテーション技術の向上のため、外部専門家による指導を実施する。
<推薦理由>
本団体は、一人ひとりの私のできることを持ち寄り、危機的状況に置かれた子どもたちと共に活動し、貧困や紛争のない平和な社会の構築を目指し、1994年に設立された。フィリピンで子どもの参加を中心に据えた活動を行い、路上やごみ処分場、紛争地、先住民族、障害をもつ子どもたち、日比国際児と共に、自分たちが置かれた状況を分析し、行動計画をつくる「子ども会議」や、日比両国の子どもたちが理想の地球を語り合う「子ども使節団」、両国の子ども5,000人が参加した 絵手紙大会などに取り組む他、ごみ処分場周辺コミュニティでの地域開発プログラム(フィリピン)、相互理解を促進するプログラム(日本)に取り組む。
2000年以降、自己資金収入が停滞し、財政基盤が危機的状況に陥る。2008年より無給の専従事務局長を置き、本助成を受けて、2009年に事務局職員とボランティアの育成、組織分析、自己資金増加計画の作成、会報の見直しなどに取り組む。この結果、会費収入は1.5倍、寄付収入は1.8倍に増加するなどの成果を上げた。助成2年目(2010年)は、新たな組織課題として生じた、事務局長への業務集中を緩和するため、事務局業務の効率化を図る業務システムを構築すると共に、2008年のイベントで関係を構築した県内40校の中高校生の参加を促進するため、子どもの組織化ならびに事務局職員のファシリテーション技術の向上に取り組む。
助成2年目では、財政基盤の強化と共に、事務局の強化によって、フィリピンと日本での事業にどのような質的な変化をもたらしたのかをご報告いただけるよう期待したい。
<団体概要>
設立 |
: |
1994年(設立後満15年) |
目的 |
: |
「人々の『ために』ではなく、人々と『ともに』」を掲げ、一人ひとりに「私のできること(ICAN)」を持ち寄り、危機的状況に置かれた子どもたちと「ともに」活動し、貧困や紛争のない平和な社会の構築を目指す。 |
活動 |
: |
(1)ごみ処分場周辺コミュニティでの地域開発プログラム、(2)危機的状況にある子ども達と「ともに」おこなう教育プログラム(フォーマル教育支援事業、「子どもの参加」を促進する事業)、(3)相互理解を促進するプログラム(国際理解教育・開発教育事業、フェアトレード事業、スタディツアー・研修事業) |
地域 |
: |
フィリピン:マニラ、ミンダナオ島他、日本:愛知 |
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理事の特性 |
: |
養護学校教諭、開発NGO職員、研究者など |
対象年齢 |
: |
6歳~18歳(10,400人) |
有給スタッフ |
: |
4人(常勤3人・非常勤1人) |
ボランティア |
: |
50人 |
財政規模 |
: |
5,095万円(2009年度予算) |
ホームページ |
: |
<2008年度収入内訳>
事業名 |
: |
医療的ケアが必要な子どもたちも共に成長できる保育の発展のための組織強化事業 |
団体名 |
: |
特定非営利活動法人 こどもコミュニティケア |
代表者 |
: |
末永 美紀子 |
<助成事業概要>
- 6~8名の保育スタッフが、団体のミッションや課題を共有し、チームでケアを作り出す仕組みと組織風土を醸成する。週1回の全員参加のスタッフ会議を実現するため、保護者への説明、保育士の派遣契約、会議運営ルールの作成と研修に取り組む。
- 保育スタッフのコミュニケーション力と分析力を強化するため、年2回の外部講師を招聘した研修会、月1回のケースカンファレンス、毎日のショートカンファレンスを実行する。
- 登録ナース制度を発足させ、医療ケアが必要な子どもたちへのサービス提供の安定化に取り組む。
<推薦理由>
保育所待機児童は社会問題となっており、保育所数および保育所利用児童数は増加しているにも関わらず、2009年4月1日現在、保育所待機児童数は25,384人で、年々増加し続けている。また、日常的に医療的処置が必要な子どもが利用できる認可保育施設は少ない。
本団体は、2002年に設立され、認可外保育施設を運営し、0歳から10歳までの障害や慢性疾患をもった子どもと健常児が共に過ごす、インクルーシブ保育を実践している。また、医療的ケアが必要な子どもをもつ家庭の支援ニーズの調査や提言、多様な保育を実践するネットワークづくりに取り組む。
本事業は、医療的ケアが必要な子どもたちも共に成長できる保育の発展のための組織強化の取り組みで、2009年1月に保育園舎の移転・拡大により、保育スタッフおよび利用者数の増加が予想されたことから、本ファンドの支援により、事務局専従スタッフを初採用し、その育成で成果を上げることができた。また、組織内部での課題の共有化や、組織強化の取り組みへの体制面で、意思統一が図られている点が評価された。
助成2年目の継続支援にあたっては、助成1年目に実施した事業の成果や反省点の検証を行い、その上で継続支援の効果を期待するところであるが、2年目の取り組みは、事務局専従スタッフの育成から保育スタッフの充実に変化しており、選考委員会では継続支援の意義について評価が分かれた。事業計画のより具体的な検討からはじめ、継続支援の効果が上げられるよう期待したい。
<団体概要>
設立 |
: |
2002年(設立後満7年) |
目的 |
: |
家庭・助産・保育・教育・看護・医療等の社会的諸機能の連携を図り、個々の子どもの内的欲求に添った成長と健康を支援する事業と、子どもの人権擁護を基礎とした子育ち環境の充実と発展のための提言事業を行い、身体的、精神的、社会的にさまざまな状況にある子どもたちがよりすこやかにいきいきと成長できる社会の実現に寄与する。 |
活動 |
: |
(1)認可外保育施設「ちっちゃなこども園にじいろ」の運営、(2)2歳からの親子を対象としたアートクラス「色あそび」、(3)親学習プログラム「スター・ペアレンティング」連続講座の開催、(4)調査研究・提言事業 |
地域 |
: |
神戸市・明石市 |
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理事の特性 |
: |
医師、看護師、保育士、介護福祉士など |
対象年齢 |
: |
0歳~10歳(登録290人) |
有給スタッフ |
: |
6名(常勤2人・非常勤4人) |
ボランティア |
: |
15人 |
財政規模 |
: |
1,790万円(2009年度予算) |
ホームページ |
: |
<2008年度収入内訳>
事業名 |
: |
学生プレーワーカー育成・派遣システムの中核となるコーディネーター育成プログラム |
団体名 |
: |
福岡プレーパークの会 |
代表者 |
: |
古賀 彩子 |
<助成事業概要>
- 当団体の若手スタッフおよびプレーワーカー育成講座を受講した大学生5名を対象に、学生プレーワーカーに関わるコーディネーターを2年間で育成する。また、このコーディネーター育成対象者を団体スタッフに位置づけ、学生プレーワーカー育成講座を担い、将来的に育成指導者として育てる。
- プレーパークでの現場実習、プレーパーク以外での子どもの現場実習、コーディネーターのためのスキルアップ講座、学生プレーワーカー交流会の企画・運営、子どもの遊びに関わる人材育成ワークブックの作成に、当団体と県内のプレーパーク活動を行っている団体、行政と連携して実施する。
<推薦理由>
国内各地で行われているプレーパーク活動は、活動頻度の増加や、行政との連携が進むにつれて、子どもたちの遊びを引き出す役割の人材不足がクローズアップされるようになった。
本団体は、プレーパーク活動を福岡県内に広め、子どもたちが自由に活き活きと遊ぶことのできる遊び場活動を支援する中間支援団体であり、2005年に設立された。福岡県内のプレーパーク活動の支援とネットワークづくりに始まり、公民館・子ども会・大学・NPO等からの遊び場づくりの相談とプレーワーカーの派遣、子どもの遊びに関する啓発活動、プレーワーカーの育成、行政との協働へと活動を拡大・発展させてきた。今後は、更に協働力を強化し、行政および大学との協働に重点的に取り組み、財政基盤を安定させながら活動を展開する方針を掲げる。
助成1年目は、常設プレーパークがない地域で、既存活動のネットワークを進める一方、大学生を対象としたプレーワーカーの育成に取り組み、事業基盤づくりを進めてきた。その結果、若い力が現場を活性化させ、現場のニーズを満たし、県内の行政機関から育成講座を要請されるなどの成果を上げた。助成2年目は、今後の行政委託を視野に、プレーワーカーのコーディネート体制づくりに取り組む。学生の活動の持続性や、主体的な取り組みが進められるよう、事業基盤がより一層強化されることを期待したい。
<団体概要>
設立 |
: |
2005年(設立後満4年) |
目的 |
: |
プレーパーク活動を福岡県内に広め、子どもたちが自由に活き活きと遊ぶことのできる遊び場活動を支援し、遊び場に関わるプレーワーカー、行政、地域、保護者、各地団体のネットワークづくりに寄与し、豊かな地域社会を形成することを目的とする。 |
活動 |
: |
(1)プレーパーク活動の支援とネットワークづくり、(2)新たな遊び場づくりの種を植える活動、(3)子どもの遊びに関する啓発活動、(4)プレーワーカー育成講座(大学生を対象とした人材育成) |
地域 |
: |
福岡県全域 |
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理事の特性 |
: |
大学非常勤講師、建築家、工房代表、他のNPO法人副理事など |
対象年齢 |
: |
0歳~18歳(1,000人) |
有給スタッフ |
: |
1名(常勤) |
ボランティア |
: |
9人 |
財政規模 |
: |
150万円(2009年度予算) |
ホームページ |
: |
<2008年度収入内訳>
継続助成(助成3年目)
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事業名 |
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会員・支援者対応能力アップを目指した人材育成計画 |
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団体名 |
: |
特定非営利活動法人 アクセス-共生社会をめざす地球市民の会 |
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代表者 |
: |
新開 純也 |
<助成事業概要>
- 当団体の国内活動を担うボランティアスタッフ、学生および社会人インターン、学生や社会人が参加する海外支援チーム(5チーム)の代表・会計担当者・報告書作成担当者を対象に、会員・支援者対応能力アップを目指した人材育成研修(一般、実務、語学)およびレベルアップ研修(資金調達、広報技術、事業評価)に取り組む。
- 理事および事務局職員、海外支援チームの代表者によって構成される「代表者会議」にて、支援者対応業務の洗い出しと整理、事務局との分業システムを構築する。また、会員・支援者対応マニュアルの作成、会員・支援者対応と管理のデータベースの再構築、会員・支援者への報告の定式化に取り組む。
<推薦理由>
フィリピンは7,000余りの島々で構成され、スペインとアメリカに植民地化された歴史をもち、農村部では半数以上が最貧困層で、都市部には農村部からの住民が移り住み、貧困地区を形成している。
本団体は、国際協力NGOとして1988年に設立され、20年以上の活動実績をもつ団体である。対象国であるフィリピンの貧困問題に対して、住民自らの手で解決する力を養えるよう、日本国内で寄付者を募り、現地組織を立ち上げ、教育支援や授産事業に取り組む。2005年頃から、財政危機と深刻な事業停滞に陥り、個人中心から集団指導体制へと組織運営を革新し、管理運営システムの強化に取り組む。財政3ヵ年改善計画に基づき、2008年と2009年に本助成を受け、事務局専従職員の配置、インターンの活用など事務局体制の強化、ボランティアスタッフの人材育成研修、情報の集中化と共有化の徹底、広報・資金調達力の強化などに取り組んだ。この結果、会員・支援者・スタディツアー参加者・講師派遣要請・団体への問い合わせ数の増加、現地事業の量的拡大などの成果を上げている。
助成3年目は、助成終了後、経済的に自立したNGOを目指すところに期待したい。今回の応募も含め3年間、事務局専従職員の人件費への助成が要請された。既存の会員や支援者への対応能力の獲得にとどまらず、新規獲得を視野に入れ、財政状況の改善に取り組み、本ファンドの趣旨とする組織基盤強化のモデルケースとして波及性することを期待したい。
<団体概要>
設立 |
: |
1988年(設立後満21年) |
目的 |
: |
国際協力NGOとして、フィリピンの貧困問題に対して住民自らの手で解決する力を養う、教育支援や授産事業を行うことを主な事業とし、フィリピンの貧しい人々の自助努力を日本から支え、世界の貧困が自分達の問題であることを自覚し、「地球市民」として共生できる貧困のない平和な社会作りに貢献することを目的とする。 |
活動 |
: |
(1)都市貧困地区支援(奨学生プログラム、保健衛生プログラム、青少年プロジェクト)、(2)農漁村貧困地区支援(被災地支援、生計支援プログラム、青年会プログラム、教育支援プログラム)、(3)現地プログラム支援事業、(4)フェアトレード事業、(5)開発教育事業、(6)スタディツアー |
地域 |
: |
日本国内・フィリピンマニラ首都圏・ケソン州・パンパンガ州 |
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理事の特性 |
: |
会社役員、会社員、団体職員 |
対象年齢 |
: |
5歳~20歳(フィリピン:150人、国内:1,600人) |
有給スタッフ |
: |
2名(常勤1名・非常勤1名) |
ボランティア |
: |
75人 |
財政規模 |
: |
1,421万円(2009年度予算) |
ホームページ |
: |
<2008年度収入内訳>