NPOの皆様へ

子ども分野 選考結果・応募状況(2011年)

子どもたちの健やかな育ちを応援するNPOの組織基盤強化を応援する「子ども分野」では、今年は応募件数140件の中から12件、助成総額1500万円が選考委員会による厳正な選考の結果、助成対象事業として選ばれました。

<助成対象事業>
本ファンドの趣旨を踏まえ、子どものいのちや権利を守り、健やかな成長や発達を支え、自発的・主体的な活動を育み、子どもに関わるさまざまな社会課題の解決や、健やかな子どもの育ちを応援する社会づくりに取り組むNPO・NGOによる、自らの組織基盤強化に資する、以下の取り組みを対象とします。

「人材の育成」 ・・・ 子どもに関わるNPO・NGOの事務局スタッフや専門スタッフ、ボランティア、サポーターの能力を高めるための人材育成など

日常的に子どもに関わるNPO・NGOが、事務局スタッフ、専門スタッフ、ボランティア、サポーター、専門家を確保し、能力を高めるための仕組みや機会をつくり、人材の育成・強化に取り組むなど、自らの組織や人の持続的な成長をめざす取り組み。

「拠点の充実」 ・・・ NPO・NGOが運営する子どもの居場所や活動場所の質を高めるための環境整備や、施設や拠点を持続的に運営するための財源強化や体制強化など

子どもが安心して暮らせる場所やケアが受けられる場所、個性を大切にする居場所、子どもの自発的な試みを育む活動場所など、NPO・NGOが自らの運営する子どもの施設や拠点の環境を整えたり、その運営の強化に取り組むなど、持続的な子どもの拠点づくりをめざす取り組み。

「事業の開発」 ・・・ NPO・NGOが取り組む子どもを対象としたプログラム・事業の評価・改善、子どものよりニーズにあった新規プログラム・事業の開発など

子どもに関わるNPO・NGOが、団体内部や専門家等の外部の協力を得て、受益者や社会ニーズの調査等を通じて、自らが取り組む子どもを対象としたプログラム・事業の課題を把握し、その改善策を立案したり、子どものよりニーズにあった新規プログラム・事業の開発に取り組むなど、プログラム・事業の質的向上をめざす取り組み。

※上記の3つの対象事業以外でも、子どもに関わる社会課題の解決に向けて、「ネットワーク強化」「政策提言力の強化」など、NPO・NGOの基盤強化に資する事業については、選考委員会で高い評価が得られれば助成の対象になります。

※ここで言う「子ども」とは、本ファンドの趣旨を踏まえ、満6歳から満18歳までを想定しています。なお、子どもの国籍や居住地は問いません。

※国内に拠点をもつ国際協力NGOが、現地法人または現地事務所、カウンターパートの現地NGO(以下、「現地組織」と言う)の基盤強化に資する取り組みも対象とします。この場合、国際協力NGOが共同し、責任をもって実施するものとします。

<助成対象団体>
助成の対象となる団体は、以下の要件を満たすものとします。
● 子どもに関わるNPO・NGO(複数の団体での応募も可)
● 日本国内に主たる事務所があること(日本国内に主たる事務所をもつ国際協力NGOの応募も可)
● 原則として1名以上の有給スタッフを抱え、3年以上の活動実績を有すること

応募傾向

 今年の応募総数は、34都道府県より140件の応募があり、昨年より29件減少しました。地域別では、関東と近畿からの応募割合(合計)が65.0%と全体の約2/3を占めました。
 応募内容は、「人材育成」に関わる組織基盤強化が60.0%、「拠点充実」が37.1%、「事業開発」が27.1%を占めました。子ども分野で応募されたNPOの多くは、従来の傾向と同様、「人材育成」の必要性が高いことが伺えます。また、「拠点充実」は昨年に比べ4.0%増加しました。
 応募団体の概要で主だった特徴は、「NPO法人」が82.9%(昨年76.9%)、「活動年数6年以上」が64.3%(同60.9%)、「有給スタッフ数2名以上」が66.4%(同60.4%)、「財政規模1,000万円以上」が51.4%(同39.1%)でした。財政規模1,000万円以上が初めて過半数を占めるなど、活動年数・財政規模がより大きな団体からの応募が増加しています。組織や活動が拡大・発展する一方で、組織課題に悩むNPOの姿が伺えます。

応募状況 -応募総数:140件-

都道府県別に見た応募状況

都道府県

件数

北海道

北海道

3

3

東北

青森

3

岩手

宮城

1

秋田

山形

2

福島

関東

茨城

58

2

栃木

1

群馬

1

埼玉

3

千葉

7

東京

36

神奈川

8

甲信越

山梨

8

1

新潟

3

長野

4

北陸

富山

6

2

石川

2

福井

2

東海

静岡

13

2

愛知

7

岐阜

1

三重

3

都道府県

件数

近畿

滋賀

33

京都

7

大阪

14

兵庫

10

奈良

2

和歌山

中国

鳥取

3

島根

1

岡山

広島

山口

2

四国

香川

3

2

徳島

愛媛

高知

1

九州

福岡

8

3

佐賀

1

長崎

1

熊本

1

大分

宮崎

鹿児島

2

沖縄

沖縄

2

2

全国

140

140

地方別に見た応募状況

応募団体の概要

法人種別
活動年数
活動対象人数
有給スタッフ数
ボランティア数
財政規模(昨年度決算)

※「0」には、今年団体を立ち上げた場合を含む

活動分野*1および事業種別*2の内容

*1 対象:一次選考対象140件 *2 対象:二次選考対象62件

活動分野 *順不同

事業種別

人材育成

拠点充実

事業開発

その他

子どもの人権擁護

いのちの教育・出前授業
暴力・虐待・自殺防止・性教育
チャイルドライン

電話相談員の育成
グループワーク担当スタッフの育成
教育トレーナーの育成
専門スタッフの育成
デートDV防止教育トレーナーの育成

新規拠点の設立

スタッフのトレーニング体制づくり

財政基盤確立のためのシステム構築
ハンドブックの作成

障害児・病児サポート

発達支援・療育支援
家庭支援
教育支援・学習支援
生活支援・余暇支援
病児保育・学童保育
キャンプ活動
就業支援
予防活動

新規スタッフの採用・育成
専門スタッフの育成
専門家の育成
スタッフの育成

先進地域の視察
研修会
シンポジウムの開催

専門スタッフ同士の連携強化

事務所の改修

運営基盤強化のための事業開発

募金箱の設置
ホームページの充実

ファンドレイズの仕組みづくり

募金箱の設置
チャリティーコンサート

キャリア教育推進事業の開発
精神保健福祉プログラムの開発・普及
人材育成プログラムの開発

データベースの再構築
広報力の強化(ホームページの充実)
支援対象層の実態調査
行政、社会福祉協議会などとの連携強化
在宅療育支援システムの構築

外国籍の子どもサポート

外国籍児童・生徒の教育支援
多文化共生
生活支援

リーダーの育成
講師人材の育成
職員の育成
ボランティアの育成

ワークショップ・勉強会のパイロットプログラムの構築
WEBサイトの充実とそれを利用した企画立案

先進事例の調査、報告書作成

不登校・ひきこもりサポート

居場所づくり
学びの場づくり
社会復帰支援

事務局長他スタッフの育成
コーディネーターの育成
学習支援スタッフの育成
相談員の育成
ボランティアの育成
子ども・若者編集部の育成

団体事務所の改修

個別懇談の充実
公開講演会の開催
新たな寄付プログラムの開始

ネットワークの強化
財政基盤の強化
広報活動の強化

青少年の自立サポート

生活指導
就労支援

自立のための食育事業

困難さを抱える子どもと家庭支援

子育て支援
児童養護サービス

教室の整備

依存症の家庭で育った子供向プログラムの開発

子どもの居場所・まちづくり

アフタースクール・学童クラブ・学童保育
文庫・駄菓子屋

ボランティアの育成
職員・スタッフの育成
保育士の研修

拠点の改装工事
子どもの放課後の居場所のための施設の設置
事務局機能の強化・効率化

事務局機能と業務内容の見直し

子どもの環境教育・環境保全活動

環境教育・環境学習
環境保全活動
自然体験活動・農業体験活動

職員の育成
大学生スタッフの育成
プレーリーダーの育成
ボランティアの育成
牧場スタッフの育成

カヌー艇庫の設置
体験学習の場の整備
自然体験活動のための施設の設置

WEBコンテンツの開発

顧客情報システムの導入

子どもの芸術・社会教育

表現活動・舞台芸術鑑賞・読み聞かせ・囲碁
社会体験・平和体験・歴史教育
科学教室・理数教育
スポーツ活動・健康づくり
遊びの体験

メンターの養成・育成
ボランティアの育成
職員の育成
指導員養成講座の開催
中堅スタッフの採用・育成

電子教材の開発
教員研修カリキュラムの開発
科学教室の開催
子どもの居場所づくりのためのプログラム開発

シンポジウムの開催
事業を紹介するフォーラムの開催
顧客情報システムの導入

キャリア教育

キャリア教育
チャレンジスクール
子どもの国際協力活動の支援

拠点の移転

オルタナティブ教育

シュタイナー教育

拠点の設備の整備

団体PRのための小冊子の作成、WEBコンテンツの充実

その他教育

メディアリテラシー
食育

人材育成プログラムの開発
農業体験教室の定例化

海外協力・国際協力

貧困支援
教育支援
健康支援・保健衛生教育
国際交流・相互理解の促進

職員の能力の向上

広報、WEB、ライティング能力

職員の能力強化

マネジメント、ファンドレイジング、広報、総務・会計

コンサルタントによるスタッフ人材育成
専従職員の育成
現地事務所所長クラスの育成
国内事務所の管理者の育成

給食設備の建設
拠点での太陽光発電設備の設置

教育カリキュラムの開発
NPO向けWEB制作、コンサルタント事業の開発

データベースシステムの充実