2014年(平成26年)
オーディオ専用の事業ブランド「Technics」を復活
第一弾として発売した「R1」シリーズ
当社の高級音響機器専用ブランド「Technics」は、1965年に発売したスピーカーシステム「Technics 1」以来、多くの音響機器をグローバルに提案してきたが、「Panasonic」への社名変更・ブランド統一により、2010年のターンテーブル「SL-1200MK6」の生産完了をもって終了していた。
しかしその後、ハイレゾ音源の普及や、音楽の楽しみ方の多様化を背景に、伝統の音響技術と先進のデジタル技術を融合した、新しいTechnicsとして、2014年12月に復活。第一号商品として、ステレオコンポーネントシステム「R1シリーズ」と「C700シリーズ」を欧州で発売し、翌2015年から日本を含む他地域でも展開した。その後も、スピーカーシステムやアンプ、ネットワークオーディオ、ヘッドフォンなど、機種展開を拡大。とりわけ、1970年に第一号機を発売し、グローバルに高い支持を集め、ロングセラーとなったダイレクトドライブ方式のターンテーブル「SL-1200」シリーズについては、伝統のダイレクトドライブ方式を継承しながら、ブルーレイディスクドライブで培ったモーター制御など、最新の技術を盛り込んだモデルとして、2016年に復活した。
「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン」がグランドオープン
神奈川県藤沢市の当社工場跡地(約19ha)を活用した、街づくりのプロジェクト「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン(SST)」が2014年11月にグランドオープンした。同年4月から居住者の街区への入居が開始され、この11月に街の中心にあるコミュニティ施設「Fujisawa SST SQUARE」が開業したことで、街として本格的に始動した。
Fujisawa SSTは、2010年11月に藤沢市と当社が締結した基本合意を踏まえ、街づくりに関わる企業が参画する「Fujisawa SST協議会」が主体となり、開発が進められた。住宅約1,000戸、約3,000人が暮らす街であり、商業施設や公益施設なども配置された。住宅や施設に太陽電池を設置し、自然再生エネルギーを街全体で有効活用する自立共生型のエネルギーマネジメントを実現しているとともに、街全域でのセキュリティシステムやモビリティサービスなどを備えた、環境と安心・安全の街づくりとなっている。また、それらのサービスの運営は、プロジェクト参画企業の共同出資により2013年3月に設立された「Fujisawa SSTマネジメント株式会社」が担う。
100年後もエコでスマートな暮らしが持続する生活を、街全体で実現するこの取り組みは、国内外から多くの注目を集めた。このプロジェクトを皮切りに、当社は神奈川県横浜市港北区の「Tsunashima SST」プロジェクトをはじめ、国内外で街づくりのプロジェクトにも参画、推進を開始した。