事例

アクセシビリティマップ​​

事例

アクセシビリティマップ

概要​​

アクセシビリティマップは、すべての利用者が障害の有無に関係なく、目的地に効率的にたどり着くために必要な情報を示したマップです。従来のバリアフリーマップが「段差や設備の有無」だけを示すのに対し、アクセシビリティマップは目的地までの障壁(例:勾配、歩道幅、混雑ポイントなど)も含めて可視化します。これにより、利用者が自分の身体特性や能力に合わせて、最適な移動ルートを選べるようになります。制作にあたっては、多様な視点を反映するために、車いす使用者だけでなく、同じ職場で働く人たちも巻き込み、現場を一緒に見ながら知恵を出し合うインクルーシブデザインのプロセスを採用しました。こうした取り組みは、情報整備にとどまらず、インクルーシブな組織カルチャーの醸成にもつながっています。


1

構想段階で対話からインサイトを得る

アクセシビリティマップのきっかけとなったのは、 2022年のパナソニックグループ内で実施されたグループDEIフォーラムのセッションです。車いすユーザーの社員が、「会社の他の拠点に出張に⾏きたいけれど、会議が⾏われる場所が建屋のどこにあるか、そこにたどり着くルートに、スロープはどっち側についているか、エレベータはあるかといったようなことを、事前に知りたいのだが、その情報がない。」という話をしました。そして、「障害があるけれど、他の人と同じように管理職にチャレンジしたいので専門性を磨いている。出張にももちろん⾏きたいけれど、必要な情報が提供されないと、会社は障害のある私には活躍を期待してくれてないのかと思う。」という声を聞き、パナソニックグループの拠点の情報をそれぞれで整理して、グループのイントラサイトに載せて行こうというプロジェクトが始まりました。

2

対話を重ねて解決方法をブラッシュアップ​​

アクセシビリティマップのプロジェクトは、意義に共感した社内の有志ボランティアメンバーが、現地調査を通じて一次情報を集めました。車いすユーザーの社員の視点で「事業場内でアクセスしやすいルートを明示した構内図」と「駅から事業場までのアクセスマップ」を作成するため、車いすで働く社員と一緒に、車いすでの移動体験を通じて構内を移動しながら白地図を埋めていく形で進めました。また、社内SNS上でのチャットでは、「こういうところを通ると安全」「こういう部分が難しい」といった気づきを共有し合いました。

写真左:大勢の社員と車いすユーザーの社員、車いすで移動体験をしている社員が検討している、写真右:左に椅子に座っている男性、右に車いすユーザーの男性が向かい合っている。

写真左:車いすでの移動体験の様子、写真右:車いすユーザーとの名刺交換体験をしている様子

3

解決できているか検証​​

複数の拠点でアクセシビリティマップが作成された後、きっかけとなった車いすの社員がアクセシビリティマップの検証のために、関西から東京の拠点に出張に行きました。東京の拠点の「駅から事業場までのアクセスマップ」には、段差の有無や、危険な場所などが書かれているだけでなく、例えば「この横断歩道は長いので、一回の青信号で渡り切れない可能性がある」など、細かい部分まで配慮されていて、安心して移動することができていました。

無事に出張を終えて、出張で色々な人に出会い、ネットワークを広げられた経験の喜びと共に、「車いすの人に出張を頼むのはやめよう」と思わないでください、とイントラサイトの記事で発信しました。

その後、様々な拠点に活動が広がり、今ではパナソニックグループ内の20拠点でアクセシビリティマップが制作されています。

車いすを使って様々な拠点で検証が行われている写真10枚のコラージュ画像。

様々な拠点で車いすを使った検証が行われている様子

この取り組みは2025年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。

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構想段階で対話からインサイトを得る​

アクセシビリティマップのきっかけとなったのは、 2022年のパナソニックグループ内で実施されたグループDEIフォーラムのセッションです。車いすユーザーの社員が、「会社の他の拠点に出張に⾏きたいけれど、会議が⾏われる場所が建屋のどこにあるか、そこにたどり着くルートに、スロープはどっち側についているか、エレベータはあるかといったようなことを、事前に知りたいのだが、その情報がない。」という話をしました。そして、「障害があるけれど、他の人と同じように管理職にチャレンジしたいので専門性を磨いている。出張にももちろん⾏きたいけれど、必要な情報が提供されないと、会社は障害のある私には活躍を期待してくれてないのかと思う。」という声を聞き、パナソニックグループの拠点の情報をそれぞれで整理して、グループのイントラサイトに載せて行こうというプロジェクトが始まりました。

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対話を重ねて解決方法をブラッシュアップ​​

アクセシビリティマップのプロジェクトは、意義に共感した社内の有志ボランティアメンバーが、現地調査を通じて一次情報を集めました。車いすユーザーの社員の視点で「事業場内でアクセスしやすいルートを明示した構内図」と「駅から事業場までのアクセスマップ」を作成するため、車いすで働く社員と一緒に、車いすでの移動体験を通じて構内を移動しながら白地図を埋めていく形で進めました。また、社内SNS上でのチャットでは、「こういうところを通ると安全」「こういう部分が難しい」といった気づきを共有し合いました。

写真左:大勢の社員と車いすユーザーの社員、車いすで移動体験をしている社員が検討している、写真右:左に椅子に座っている男性、右に車いすユーザーの男性が向かい合っている。

写真左:車いすでの移動体験の様子、写真右:車いすユーザーとの名刺交換体験をしている様子

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解決できているか検証​​

複数の拠点でアクセシビリティマップが作成された後、きっかけとなった車いすの社員がアクセシビリティマップの検証のために、関西から東京の拠点に出張に行きました。東京の拠点の「駅から事業場までのアクセスマップ」には、段差の有無や、危険な場所などが書かれているだけでなく、例えば「この横断歩道は長いので、一回の青信号で渡り切れない可能性がある」など、細かい部分まで配慮されていて、安心して移動することができていました。

無事に出張を終えて、出張で色々な人に出会い、ネットワークを広げられた経験の喜びと共に、「車いすの人に出張を頼むのはやめよう」と思わないでください、とイントラサイトの記事で発信しました。

その後、様々な拠点に活動が広がり、今ではパナソニックグループ内の20拠点でアクセシビリティマップが制作されています。

車いすを使って様々な拠点で検証が行われている写真10枚のコラージュ画像。

様々な拠点で車いすを使った検証が行われている様子

この取り組みは2025年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。


※障害の漢字表記に関して:スムーズな読み上げを実現するために、障害という単語を漢字で表記しています。