概要
コミュニケーションサポートカードは、職場で中々言えない「困りごと」や「配慮してほしいこと」を、カードというかたちで可視化し、対話のきっかけを生み出すツールです。このカードは、パナソニックグループの社員へのアンケートや実際の職場でのヒアリングを通じて、「どのような感覚や状況が苦手か」「どのような対応や工夫があると助かるか」といった声を集めて可視化しました。でも、このカードは、困りごとを抱える人が一方的に配慮を求めるためのものではありません。カードを介して、お互いの感じ方や背景を知り、「どうすれば一緒に働きやすい環境をつくれるか」を考えるためのコミュニケーションツールとして開発されました。
※本プロジェクトは現在、製品化はされておりません。今後、内容が変更される可能性があります。
構想段階で対話からインサイトを得る
きっかけは、発達障害のある知人のお子さんのために作った「お約束カード」を社内チャットで共有したところ、「社員や職場向けにもつくってほしい」という声が多く寄せられたことでした。
そこで、どのようなカードがあると助かるかアイデアを募集したところ、100件を超える声が集まりました。聴覚障がいのある方からは、「マスクを外してほしい」「口を大きく開けてゆっくり話してほしい」など、具体的なリクエストも多数寄せられました。同じ聴覚障がいでも、手話が分かりやすい人、唇の動きを読むのが得意な人、筆談を好む人など、コミュニケーションのとりやすさは一人ひとり違います。「どうしてほしいかを相手に伝えたい!」というニーズが、明確に見えてきました。
一方で、障害を公表していない社員も多く、特定の声に偏ったカードになってしまう懸念もありました。そこで、インクルーシブデザインをリードしてきた社員と連携し、会社からの支援も受けながらオフィシャルなプロジェクトとして、より広く全社から意見を集めることにしました。特にカードに期待を持っていた、聴覚障害、発達障害、精神障害の社員や、体調などが気になる社員に詳しい要望を聞きながら、その結果をもとにカードのプロトタイプを試作しました。
コミュニケーションサポートカードについて全社員に向けて実施したアンケート
対話を重ねて解決方法をブラッシュアップ
試作したカードは、アイデアを出してくれた社員を中心に、まずは職場で1週間使ってもらうトライアルを実施しました。実施前と実施後に、社員とその上司にそれぞれヒアリングを行うと、「状況を把握できるようになりよかった!」というような良い評価を、本人・上司ともにいただきました。一方で、次のような声も上がりました。
- カードに書かれた言葉やイラストが少しきつく感じて出しづらい
- 勇気を出して提示しても断られてしまう/特別扱いを求めているように受け取られる
- 上司側は、どう配慮すれば良いか分からないものがある
また、障害のある社員の社員の自発的なコミュニティ活動(ERG)でも広くヒアリングを行ったところ、○○してくださいというお願いする関係ではなく、同等の関係でいたい
という声も上がりました。
表現のトーンは修正できましたが、「カードを出せばそれで終わり」ではなく、「カードをきっかけに対話を深める」ことが何より大事だという課題が見えてきました。
検証で改善されたコミュニケーションサポートカード
解決できているか検証
職場トライアルやERGでのヒアリングで出た意見を元に改良したカードは、カードの制作に協力してもらった社員の職場や、使いたいと連絡をもらった職場で使ってもらっています。
また、専門家の先生のアドバイスを元に、いくつかの職場にご協力いただいて、上司とメンバーで「カードを出すとき」「受け取るとき」の気持ちを共有するワークショップなも実施しました。お互いの考え方の違いに気付き、相互理解を深められるきっかけになったと評価いただきました。
コミュニケーションサポートカードは、社内の今の困りごとを反映しているため、今後もさまざまな職場からの声を聞きながら、アップデートを続けていく予定です。また、様々な職場があるため、カードだけでは解決できないことも認識していますので、相互理解を深め、個々人のパワーが最大化するような風土づくりに向けて、他の施策と組み合わせて推進していきます。
カードの制作にかかわった社員がお気に入りのカードを選んでいる様子
構想段階で対話からインサイトを得る
きっかけは、発達障害のある知人のお子さんのために作った「お約束カード」を社内チャットで共有したところ、「社員や職場向けにもつくってほしい」という声が多く寄せられたことでした。
そこで、どのようなカードがあると助かるかアイデアを募集したところ、100件を超える声が集まりました。聴覚障がいのある方からは、「マスクを外してほしい」「口を大きく開けてゆっくり話してほしい」など、具体的なリクエストも多数寄せられました。同じ聴覚障がいでも、手話が分かりやすい人、唇の動きを読むのが得意な人、筆談を好む人など、コミュニケーションのとりやすさは一人ひとり違います。「どうしてほしいかを相手に伝えたい!」というニーズが、明確に見えてきました。
一方で、障害を公表していない社員も多く、特定の声に偏ったカードになってしまう懸念もありました。そこで、インクルーシブデザインをリードしてきた社員と連携し、会社からの支援も受けながらオフィシャルなプロジェクトとして、より広く全社から意見を集めることにしました。特にカードに期待を持っていた、聴覚障害、発達障害、精神障害の社員や、体調などが気になる社員に詳しい要望を聞きながら、その結果をもとにカードのプロトタイプを試作しました。
コミュニケーションサポートカードについて全社員に向けて実施したアンケート
対話を重ねて解決方法をブラッシュアップ
試作したカードは、アイデアを出してくれた社員を中心に、まずは職場で1週間使ってもらうトライアルを実施しました。実施前と実施後に、社員とその上司にそれぞれヒアリングを行うと、「状況を把握できるようになりよかった!」というような良い評価を、本人・上司ともにいただきました。一方で、次のような声も上がりました。
- カードに書かれた言葉やイラストが少しきつく感じて出しづらい
- 勇気を出して提示しても断られてしまう/特別扱いを求めているように受け取られる
- 上司側は、どう配慮すれば良いか分からないものがある
また、障害のある社員のERGでも広くヒアリングを行ったところ、○○してくださいというお願いする関係ではなく、同等の関係でいたい
という声も上がりました。
表現のトーンは修正できましたが、「カードを出せばそれで終わり」ではなく、「カードをきっかけに対話を深める」ことが何より大事だという課題が見えてきました。
検証で改善されたコミュニケーションサポートカード
解決できているか検証
職場トライアルやERGでのヒアリングで出た意見を元に改良したカードは、カードの制作に協力してもらった社員の職場や、使いたいと連絡をもらった職場で使ってもらっています。
また、専門家の先生のアドバイスを元に、いくつかの職場にご協力いただいて、上司とメンバーで「カードを出すとき」「受け取るとき」の気持ちを共有するワークショップなも実施しました。お互いの考え方の違いに気付き、相互理解を深められるきっかけになったと評価いただきました。
コミュニケーションサポートカードは、社内の今の困りごとを反映しているため、今後もさまざまな職場からの声を聞きながら、アップデートを続けていく予定です。また、様々な職場があるため、カードだけでは解決できないことも認識していますので、相互理解を深め、個々人のパワーが最大化するような風土づくりに向けて、他の施策と組み合わせて推進していきます。
カードの制作にかかわった社員がお気に入りのカードを選んでいる様子
※障害の漢字表記に関して:スムーズな読み上げを実現するために、障害という単語を漢字で表記しています。