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開会式を美しく鮮やかに彩る
最先端の表現を支えたパナソニックのAV機器技術

1年間の延期を乗り越えながら、8月8日に無事閉幕した東京2020オリンピック。さまざまな制約がある中で実施された今大会で、開会式でのAV機器の活用についても当初の計画からは大幅な変更を余儀なくされました。困難な状況にありつつも、パナソニックが届けたかった思いとは。オリンピックのワールドワードパートナーとしてプロジェクトに携わってきたパナソニックの舞台裏を紹介していきます。

世界最高クラスの明るさを実現した高輝度プロジェクター

パナソニックはリオ2016大会から「公式セレモニーパートナー」としてセレモニーの映像演出に深く携わっており、東京2020オリンピックでは、パナソニックの高輝度プロジェクター「RQ50」が初納入され、開閉会式を鮮やかに彩ったプロジェクションマッピングの演出を支えました。「RQ50」は、4K解像度を実現しつつ、50,000ルーメンという高い輝度を確保。リオ2016大会と比べて2倍以上の明るさが表現できるようになりました。

明るさに加えて表現できる色のレベルも格段に進化しました。プロジェクターの鮮やかさは、いかにこの「赤色」を鮮明に美しく表現できるかがキーになってきます。従来のプロジェクターでは温度変化に弱いという理由で導入を見送っていた赤色の単色レーザーを今回の機種では初導入。加えて、技術者の長年にわたるノウハウと知恵も結集させ、深みのある美しい赤色を実現することに成功しました。その特徴が開会式の重要なシーンで発揮されたのは皆さんの記憶にも新しいところだと思います。

これだけ技術改良が進むと、普通は製品のサイズも比例して大きくなります。しかし、オリンピック・パラリンピックのようなイベントではできるだけ多くの観客を入れるため、プロジェクターの設置場所はなるべくコンパクトにすることが求められます。パナソニックは、その要望に応えるため、強度を維持するための仕組みや、4000個近くある部品の配置をゼロから見直し、50,000ルーメンという高輝度を保ちつつ、業界最小を実現。限られた台数でもセレモニーの演出を鮮やかに彩りました。

印象的な演出を彩ったプロジェクターの光

各国の選手たちの入場シーンでもプロジェクターの光が活躍しました。本来白いフィールドなのですが、プロジェクターによって薄い青と黄色に色分けし、選手が通るレーンを黄色く強調。さらに4方向から光を当てることで主役となる選手を引き立たせる工夫を行いました。

また、SNSでも話題となった、全50種目等をウィットに富んだ形で演じたピクトグラム・ショーの演出。 その最後の演出でピクトグラムを順番に映し出していく場面もプロジェクターによるものでした。

自国開催ならではのフットワークで準備に貢献

様々な困難を乗り越え、無事閉幕した東京2020オリンピック。プロジェクトチームの担当者によると、東京2020オリンピックに向けての準備は初めての経験の連続だったと言います。

「従来のオリンピックですと、海外のパートナー会社のメンバーが会場に来て実際の設置調整や図面制作のための現地調査を行うのですが、今回はコロナ禍ということもあり、事前準備のために来日することが出来ませんでした。過去に例の無いプロジェクトで試行錯誤の連続でしたが、海外メンバーからのリクエストを請け負って、日本側にいる我々パナソニックでそのあたりもカバーすることでチーム一丸となって課題を乗り越えました。我々にとっても非常に貴重な経験となりました。」

世界中の人たちに元気を与えたい

1都3県の首都圏で無観客開催になった東京2020オリンピック。
それでもセレモニーに携わる関係者の思いが揺らぐことはありませんでした。

「開会式は、オリンピックのウェルカムショーですからアスリートの方に元気を与えるのはもちろん、テレビを通じて世界中の皆さんに楽しんでいただきたいという思いもありました。コロナ禍で誰もが不安を抱えているこんな時だからこそ、オリンピック史上一番のパフォーマンスを 目指そうと全関係者が団結し、プロジェクトに向き合えたと思います。この後も8月24日のパラリンピック開会式、9月5日のパラリンピック閉会式とセレモニーは続きますが、すべてのセレモニーで最大限のパフォーマンスが発揮できるよう、引き続き大会を支えていきます。」

様々な制約の中で開催された東京2020オリンピック。このような環境下だからこそ、スポーツの力で世界中に元気を届けたい。パナソニックの思いはこれまでも、これからも変わることはありません。

パナソニックは今後も最先端のAV機器技術でオリンピック・パラリンピックを支えていきます。