健康経営宣言

人物写真: 楠見 雄規

※「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

私たちは、社員一人ひとりのDEI(多様性・公平性・包括性)を尊重し、持てる力を最大限発揮でき、自由闊達でいきいきと働くことの出来る職場と健康づくりに取り組みます。

パナソニック ホールディングス株式会社
代表取締役 社長執行役員 グループCEO
楠見 雄規

※「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

取り組み指針

1. 個人がいきいき活躍できる(活力ある)職場風土実現


マネジメント層の教育(DEI視点強化)、オフィス環境の整備、職場風土と環境の改善に取り組みます。

2. ワーク・ライフ・バランスの推進


長時間労働の抑制、育児・介護との両立支援、健康高リスク者への安全配慮に取り組みます。

3. 生活習慣病予防のためのヘルスリテラシー向上と健康風土の醸成


適正な生活習慣の啓発(運動、食事、睡眠、飲酒、禁煙)、中高年層も意識した健康セミナーや体力測定等の気づき施策、ウォーキングイベント等の健康づくり施策、歯科健診の実施などに取り組みます。

4. こころの健康づくり


メンタルヘルス教育(従業員、管理者)、ストレスチェックによる高ストレス対策と職場改善に取り組みます。

5. がん早期発見と健康高リスク者への確実な対応 ・ 感染症予防対策


がん検診(胃・肺・大腸・乳・子宮頚がん)によるがん早期発見、定期健康診断結果に基づく健康状態の高リスク者への適切なフォロー(産業医指導、特定保健指導、健康相談、専門医療機関の受診勧奨)などに取り組みます。

推進体制

  • 代表取締役・経営層を推進トップとし、会社・労働組合・健康保険組合が三位一体で協議を行う体制として、「健康経営推進会議」を設置します。
  • 「健康経営推進会議」は、各拠点の安全衛生委員会の上位と位置づけ、健康保険組合・各拠点の健康管理室・産業医・労働組合と強く連携し、従業員の心身の健康増進と、多様な個性を活かし高い価値創出につなげる職場運営を実現するため、衆知を集める体制で取り組みます。
  • また、「健康経営推進会議」で審議・決定された健康経営に関する具体的な活動計画や各種取り組みについては、各拠点の安全衛生委員会の年間計画に落とし込み、実行・進捗管理を行うとともに、その内容は安全衛生委員会議事録として職場に周知しています。

健康経営戦略マップ

多様な人材がそれぞれの力を最大限発揮できる最も働きがいのある会社の実現に向け、各種健診やセミナーの実施、働く環境の整備、高い価値創出につなげる職場運営、コミュニケーション活性化施策などを実施します。

各種取り組み

1. 個人がいきいき活躍できる(活力ある)職場風土実現


①健康経営の目標である個々人のパフォーマンスの最大化に向け、全経営幹部を対象に「会社の成功と社員の幸せ・健康の調和」に主眼をおいた、レジリエンスプログラムを実施しました。

②「一人ひとりが活きる経営」の実現に向け、組織責任者がマネジメントを適切に行うためのポイントを体系的にまとめた「マネジメントプレイブック」(2023年発行)の内容を一部見直しました。
また、各カテゴリーごとに動画を作成したことで、必要に応じた活用が簡単になり、社員一人ひとりが強みを活かし存分にチャレンジできる環境づくりの加速につなげています。

③DEI(Diversity, Equity&Inclusion)推進の取り組みの一環として2022年に全従業員向けに実施した「アンコンシャスバイアス研修」については、昨年度に引き続き2024年度も新規入社者に対して、継続実施しています。

④リモートワークをはじめとする多様な働き方が定着する中、出社率に見合った空間活用を目指したオフィス改革を継続的に進めています。
具体的には、座席については、通常の座席に加えて、集中エリア、ソファ席等を設置、会議室についてもリモート会議用のブースを設置しています。また、打合せコーナーやリフレッシュスペースを充実させることで、コミュニケーションの質を高める工夫をしています。

⑤大阪・門真市に竣工の技術部門新棟オフィスでは、人の健康とウェルビーイングに焦点を合わせたビルト・エンバイロメント(建築や街区の環境)の性能評価システムである「WELL認証」のプレ認証を2025年2月に取得しました。また2025年度下期から本格的に稼働するにあたり、新しい職場環境で社員の生産性向上や、ウェルビーイングに配慮し、やりがい、創造性をフルに発揮できる最新の工夫を凝らしたオフィスづくりを進めています。



自由に利用できる
スタンディングデスク



フリースペースと個別ブース




新たな価値を創造する
共創空間



ゆとりのある
ミーティングスペース




図書室横のBook Café



従業員の発想転換を促す
Switch Space




通路を利用した
歩幅啓発スペース



従業員の憩いの場として設置したビオトープ



健康増進利用を目的に、多目的室に卓球台・腹筋台・ベンチプレスを常設


2. 生活習慣病予防のためのヘルスリテラシー向上と健康風土の醸成


適正な生活習慣と健康促進

パナソニックグループでは、定期健康診断やストレスチェックなどの健康データを分析した結果、運動、食事、睡眠、飲酒、禁煙の5項目の健康的で適正な生活習慣を併せ持つほど、肥満や身体愁訴の割合が低く、仕事のパフォーマンスが高いことがわかりました。

保健指導の実施、イベント・セミナーの開催による社員のヘルスリテラシーの向上に取り組むことで適正な生活習慣を増やし、各種疾病の予防、ワークパフォーマンス・エンゲージメント向上を目指しています。また、社員の高齢化が予想される中、これからの人生に向けた「健康貯金」を作っていくためにも、社員一人ひとりが自身の生活習慣の中で、5項目のうち何を改善目標とするべきか、自らの課題を見つけ取り組むことができる環境づくりを目指します。

適正習慣を持つ従業員率(定期健康診断問診より)

指標2019年度2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度2029年度目標
適正な運動習慣者
(歩行・歩行速度・運動の3項目中2項目以上が適合)
39.5%32.9%34.8%39.2%40.2%40.3%-
適正な食事習慣者
(朝食・食事速度・夕食・間食の4項目中3項目以上が適合)
44.6%49.3%50.7%50.8%51.1%49.2%-
睡眠休養者(良い睡眠)60.6%70.4%70.6%70.2%68.8%65.5%-
適正な飲酒(頻度・量)94.1%95.4%94.6%93.7%94.2%93.2%-
非喫煙者90.9%91.5%92.0%93.1%93.2%93.2%-
5つの適正な生活習慣
(上記 運動・食事・睡眠・飲酒・禁煙のうち4つ以上適合者)
43.5%47.3%48.9%50.3%50.8%46.8%55.0%
指標2019年度2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度2029年度目標
適正な運動習慣者
(歩行・歩行速度・運動の3項目中2項目以上が適合)
39.5%32.9%34.8%39.2%40.2%40.3%-
適正な食事習慣者
(朝食・食事速度・夕食・間食の4項目中3項目以上が適合)
44.6%49.3%50.7%50.8%51.1%49.2%-
睡眠休養者(良い睡眠)60.6%70.4%70.6%70.2%68.8%65.5%-
適正な飲酒(頻度・量)94.1%95.4%94.6%93.7%94.2%93.2%-
非喫煙者90.9%91.5%92.0%93.1%93.2%93.2%-
5つの適正な生活習慣
(上記 運動・食事・睡眠・飲酒・禁煙のうち4つ以上適合者)
43.5%47.3%48.9%50.3%50.8%46.8%55.0%

従業員意識の向上

①各種セミナーの開催
定期健康診断の共通問診票を用いた分析によると、運動や食生活などの生活習慣の改善に消極的な従業員は年々低下傾向にありますが、依然として約半数いることが見られます。
その中でも、適正者の割合が比較的低い運動・食生活・睡眠に着目し、それぞれに対して国内全拠点をオンラインで繋いだミニセミナーを開催しました。あわせて、健康リスクを高める要因といわれる「座り過ぎ」を防止するセミナーを特別編として開催し、従業員の健康に対する意識醸成に繋げていきました。

②全員参加型の取り組みの展開

  • 定期健康診断の共通問診票を用いた分析によると、運動や食生活などの生活習慣の改善に消極的な従業員は年々低下傾向にありますが、依然として約半数いることが見られます。
    この、いわゆる「無関心期」の従業員の行動変容を促すために、2023年度に引き続き健康診断の結果に基づいて判定できる「健康年齢®」を1つのツールとして活用し、自分の健康年齢をセルフチェックし、チェック後のeラーニング/健康アドバイスを参考に、行動変容に繋げる仕掛けづくりを行いました。 
    具体的には、上記健康アドバイスを踏まえて、各人で取組みテーマをエントリーして頂き、都度都度チェックポイントを定め、年間を通じた取り組みを展開し、半期ごとに個々人の具体的な取組み内容(Good Practice)を共有することで、健康意識の全体の底上げを図っています。
  • 食生活改善の啓発・動機づけを目的に、2023年度に引き続きカゴメの「ベジチェック®」を活用し、「野菜マシマシ運動」と称して国内各拠点を「定期健康診断実施時期」、「定期健康診断から2~3か月後」の2回巡回(キャラバン)し、推定野菜摂取量の測定を行うとともに、測定後に健康管理室スタッフ等による健康アドバイスを行いました。
    その結果、全体の平均推定野菜摂取量は5.80で2023年度より0.78良化し、食生活改善への気づきと行動変容に繋がってきております。
  • 従業員のヘルスアップの取り組みとして、定期健康診断1ヶ月前、6月に設定の「セルフケア・リフレッシュ月間」、全国労働衛生週間にあわせた「ヘルスアップデー」に合わせ、労働組合の売店で健康イベント商品を販売し、従業員の健康意識の向上と健康を意識した購買行動を促しています。

健康年齢※1はご自身の健康状態を分かりやすく理解するための指標です。健康診断の結果を使い、ご自身のカラダは何歳相当なのかを統計的に判定します。この統計モデルは160万人分の健診データ※2と医療費をもとに開発された信頼性の高いモデルであり、健康診断や人間ドックの結果通知や生命保険の料率計算など、様々な場面で利用されています。

※1 健康年齢は株式会社JMDCの登録商標です。
※2 株式会社JMDCが保有する18~74歳の匿名化済み健診データおよびレセプトデータ

3. ワーク・ライフ・バランスの推進

①男性育児休業取得推進
男性の育児休業取得推進に向けて、継続的に職場(上司・本人)への働きかけ、取得事例の社内HP紹介などを行うことで、2024年度の男性の育児休業取得率は89.0%と2023年度より7.0%増加しました。

②女性の健康課題に対する取り組み
女性従業員を対象とした健康保険組合によるeラーニングを継続的に実施するとともに、男性従業員も含む管理監督者職を対象とした「女性の健康動画視聴・アンケート」を実施し、より働きやすい職場環境づくりに取り組んでいます。

③長時間労働への対応
過重労働への対応として、時間外労働60時間超/月の従業員を対象に産業医による長時間労働面談を義務付けるとともに、45時間超/月の従業員に関しても任意での産業医面談指導の勧奨を行うことで、長時間労働に対する適切な健康管理を推進しています。

指標2022年度2023年度2024年度
男性育児休業取得率64.4%82.0%89.0%
女性の健康eラーニング受講率(対象は女性従業員のみ)19.0%20.7%21.9%
女性の健康動画視聴・アンケート(対象は管理監督者)  29.9%
月間時間外労働時間45時間超の回数(年間・従業員一人当たり平均)0.65回0.49回0.48回
内、月間時間外労働時間60時間超の回数(年間・従業員一人当たり平均)0.19回0.13回0.11回
総労働時間(月間・従業員一人当たり平均)171時間172時間169時間
所定外労働時間(月間・従業員一人当たり平均)29時間28時間27時間
年次有給休暇取得日数(年間・従業員一人当たり平均)16.4日15.4日16.0日
指標2022年度2023年度2024年度
男性育児休業取得率64.4%82.0%89.0%
女性の健康eラーニング受講率(対象は女性従業員のみ)19.0%20.7%21.9%
女性の健康動画視聴・アンケート(対象は管理監督者)  29.9%
月間時間外労働時間45時間超の回数(年間・従業員一人当たり平均)0.65回0.49回0.48回
内、月間時間外労働時間60時間超の回数(年間・従業員一人当たり平均)0.19回0.13回0.11回
総労働時間(月間・従業員一人当たり平均)171時間172時間169時間
所定外労働時間(月間・従業員一人当たり平均)29時間28時間27時間
年次有給休暇取得日数(年間・従業員一人当たり平均)16.4日15.4日16.0日

4. こころの健康づくり

ストレスチェック結果に基づく職場活性化活動の推進
メンタルヘルスの取り組みとして、ストレスチェックを継続的に実施しており、2024年度の受検率は、95.3%になっています。
全体としては職場のストレス、ワーク・エンゲージメントについては、全国平均を上回っていますが、個別にみると高 ストレスの職場も散見されることから、高ストレスの職場については、職場改善の取り組みを行い、心身ともに健康な職場づくりに努めています。

5. がん早期発見と健康高リスク者への確実な対応・感染症予防対策

健康リスク区分がハイリスクの従業員に対しては高負荷業務の確認をするとともに、産業医面談・特定保健指導・健康相談・専門医療機関での受診勧奨等に取組んでいます。また、社員の健康意識、ヘルスリテラシー向上に向けたセミナーを実施するなど、従業員個々人のライフスタイル・健康課題に合わせた気づきの場の提供をおこなっています。

健康経営の指標

指標2021年度2022年度2023年度2024年度目標
健診受診率健康診断受診率98.5%99.2%99.4%99.6%100%
精密検査受診率65.6%83.6%80.6%63.2%100%
ストレスチェック受検率94.2%92.4%95.9%95.3%100%
健康指標適正体重維持者率70.2%69.7%68.1%70.2%65%
血圧リスク者率0.2%0.4%0.4%0.3%0%
健康リスク区分(所見なし)34.0%34.7%34.3%34.5%-
健康リスク区分(ハイリスク)7.3%8.4%8.6%8.8%-
ヘルスリテラシー(生活習慣改善意思) ※151.3%50.2%51.5%53.7%60%
平均健康リスク数 (生活習慣病リスク平均保有数) ※21.22項目1.18項目1.20項目1.17項目1.17項目
4つ以上の生活習慣病リスク保有割合7.2%5.9%6.5%6.6%-
組織の健康度ストレスチェック
新職業性ストレス簡易調査票
(短縮80項目版)
組織の健康度(ストレス)
偏差値※3
 47.046.246.2-
組織の健康度(ワーク・エンゲージメント※4
偏差値※3
 51.652.552.1-
組織の総合健康度指数
(ストレス × ワーク・エンゲージメント)偏差値※3
 52.853.953.6-
従業員意識調査
(EOS:Employee Opinion Survey)
「社員エンゲージメント」肯定回答率67.0%68.0%68.0%67.0%-
「社員を活かす環境」肯定回答率69.0%70.0%70.0%69.0%-
パフォーマンスプレゼンティーズム※5  18.7%19.5% 
アブセンティーズム※6 0.8日0.7日1.0日 
労働安全衛生労働災害度数率  1.200.95 
指標2021年度2022年度2023年度2024年度目標
健診受診率健康診断受診率98.5%99.2%99.4%99.6%100%
精密検査受診率65.6%83.6%80.6%63.2%100%
ストレスチェック受検率94.2%92.4%95.9%95.3%100%
健康指標適正体重維持者率70.2%69.7%68.1%70.2%65%
血圧リスク者率0.2%0.4%0.4%0.3%0%
健康リスク区分(所見なし)34.0%34.7%34.3%34.5%-
健康リスク区分(ハイリスク)7.3%8.4%8.6%8.8%-
ヘルスリテラシー(生活習慣改善意思) ※151.3%50.2%51.5%53.7%60%
平均健康リスク数 (生活習慣病リスク平均保有数) ※21.22項目1.18項目1.20項目1.17項目1.17項目
4つ以上の生活習慣病リスク保有割合7.2%5.9%6.5%6.6%-
組織の健康度ストレスチェック
新職業性ストレス簡易調査票
(短縮80項目版)
組織の健康度(ストレス)
偏差値※3
 47.046.246.2-
組織の健康度(ワーク・エンゲージメント※4
偏差値※3
 51.652.552.1-
組織の総合健康度指数
(ストレス × ワーク・エンゲージメント)偏差値※3
 52.853.953.6-
従業員意識調査
(EOS:Employee Opinion Survey)
「社員エンゲージメント」肯定回答率67.0%68.0%68.0%67.0%-
「社員を活かす環境」肯定回答率69.0%70.0%70.0%69.0%-
パフォーマンスプレゼンティーズム※5  18.7%19.5% 
アブセンティーズム※6 0.8日0.7日1.0日 
労働安全衛生労働災害度数率  1.200.95 

※1 「運動や食生活等の生活習慣を改善してみようと思いますか」に「近いうち(概ね1ヵ月以内)に改善するつもり」「すでに改善(6ヵ月未満)」「既に改善(6ヵ月以上)」と回答したものの割合

※2 5つの生活習慣病リスク(肥満・血圧・肝機能・脂質・血糖)の一人当たりの平均保有数

※3 偏差値(ストレスチェックの各指標):全国平均50

※4 新職業性ストレス簡易調査票(短縮80項目版)の活力、熱意の2項目

※5 東大1項目(SPQ)での算出方法に準拠。プレゼンティーズムの損失は「100%-全従業員平均回答値」で算出。

※6 病気による休職日数合計の全社員平均値(ケガによる取得は対象外)

外部からの評価

健康経営優良法人

健康経営優良法人認定制度とは、経済産業省および日本健康会議が共同で優良な健康経営を実践している法人を認定する制度です。
当社は2025年3月10日「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」に認定されました。

健康経営優良法人2025