138. 英文版PHP誌を創刊 1970年(昭和45年)
昭和40年代に入り、日本は高度成長を続けていたものの、社会活動の各面にひずみが露呈し始めた。とくに、物と心のアンバランスの問題は、物心一如の繁栄を願うPHPの理想と相反するものである。会長は心を痛め、もっとPHPの思想を普及させなければならないと決心した。
そこで、昭和42年7月の夏季経営懇談会で、「今後はPHPの研究に本格的に取り組みたい」と述べたあと、「日本の社会だけでなく、欧米の社会のあり方についても、さらに良い道があるのではないかと、真剣に考え直さねばならないときがきていると思う。したがって、欧米にも、PHP誌を出し、PHPの願いを普及させていきたい。必ずや共鳴を得ると確信する。そうして、ほんとうの世界の繁栄のために何らかのお役に立ちたい」と決意を語り、全員に理解を求めた。
昭和44年3月、PHP研究所に国際部を設置、昭和45年10月、英文版PHP誌を創刊した。これは、国内版の翻訳ではなく、全く独自の構想のもとに編集された。