■9歳 紀ノ川駅から大阪へ
幸之助が10歳になる直前の1904(明治37)年11月、一家を養うべく単身大阪に働きに出ていた政楠から、幸之助を奉公に出すよう 促す手紙が届きます。幸之助は母に見送られ、独り南海鉄道の列車に乗り、大阪を目指しました。そして難波の駅に降り立つと、政楠に連れられて最初の奉公先、宮田火鉢店に向かうのでした。