パナソニックが考える資源循環

資源を、未来へ。

「資源」と聞いて何を思い浮かべますか?
私たちのくらしにはたくさんの資源がつかわれています。
身近な家電製品では、プラスチックや鉄、銅などの資源がつかわれています。
一方で、地球にある資源には限りがあります。
金や銀、銅や石油といった鉱物資源の枯渇と採掘時の環境破壊が深刻化していく中、未来の子どもたちのために私たちは何をすべきでしょうか。
今求められているのは、持続可能な社会をつくっていくことです。
限りある資源を大切に、そしてくり返しつかっていくこと。
使い終わった商品を可能な限り資源にもどすリサイクル技術を高めていくこと。
可能な限り再生した資源をつかった再生資源を利用した商品をつくっていくこと。

この「商品から商品へ」の取り組みを通じ、パナソニックは限りある資源を有効につかう「循環型モノづくり」で、持続可能な社会づくりに貢献します。

再生資源を使うことが当たり前の社会に

資源循環(商品をつくる/商品をつかう/資源にもどす)

持続可能な社会を実現するには、限りある資源を循環させる仕組みが大切です。その資源循環の輪の中で、パナソニックは再生資源を使った商品開発にチカラを入れています。商品を作ってお客様にお届けし、使っていただいた後は、回収された商品から資源を取り出し、その資源を使ってふたたび商品を作る。そのようにして生まれたのが再生資源を利用した商品です。今はまだ始まったばかりの取り組みですが、今後はあらゆる商品に拡げていきたいと考えています。

今、なぜ資源循環が大切なのか

1つの商品には、さまざまな資源が使われています。プラスチックの原料である石油はもちろん、鉄や銅、金、銀などの鉱物資源も欠かせません。しかし、これらの資源には限りがあり、このまま採掘を続ければ、いずれ資源の枯渇を招きます。

パナソニックが考える循環型モノづくり

「できるだけ少ない資源で商品を作る。使う資源は再生資源を増やす。」これがパナソニックの循環型モノづくりの考え方です。資源をできるだけ少なくするために、小さくて軽い商品の設計や部品数を減らす取り組みを行っています。また、新しいリサイクル技術や再生資源で商品を作る技術の開発など、さまざまな視点で、資源循環の取り組みを進めています。

使い終わった商品を資源にもどす

写真:パナソニック エコテクノロジーセンター株式会社(略称:PETEC)
写真:パナソニック エコテクノロジーセンター株式会社(略称:PETEC)

商品に使われている資源は、そのほとんどがリサイクルできます。ただし、そのためには高度な選別作業や技術が必要となります。パナソニックでは、リサイクル工場「PETEC」を中心に、使い終わった商品を資源として活かす取り組みにチカラを入れています。

資源循環の大切さを理解いただくために

2001年4月、兵庫県加東市にオープンした循環型モノづくりの先進拠点「パナソニック エコテクノロジーセンター株式会社」(略称:PETEC)。ここでは「トレジャーハンティング」をコンセプトに、最新のリサイクル技術で使い終わった商品から資源を回収し、新しい商品に使う資源を生み出しています。また、環境学習の生きた教材として多くの人にご利用いただけるよう、工場見学の受け入れも積極的に行っています。

PETECで稼動している樹脂選別装置のイメージ

■PETEC概要
設立:2000年4月4日
稼動:2001年4月1日

■2001年~2023年度末までの処理台数と見学者数
(累計処理台数)19,096,582台
(累計見学者数)215,824名

■2001年~2023年度末までに回収した資源量
鉄 350,101t
銅 55,211t
アルミ 30,159t
樹脂 155,811t

商品を資源にもどす

エアコン、冷蔵庫、洗濯機、薄型テレビなど、使い終わった商品は「手解体~破砕~選別~加工」の流れでリサイクルします。PETECでは、商品から鉄や銅、プラスチックなど、それぞれの資源に適したリサイクル技術で資源を回収しています。

リサイクル工場の声をモノづくりに活かします

資源循環を促進するには、リサイクルまで考えた商品開発も重要です。部品数や使う素材の種類の削減、また再生しやすい資源や環境に配慮した材料の使用、さらに分解しやすい設計など、リサイクルの現場で得たノウハウや工夫すべきポイントを商品開発へフィードバックしています。

リサイクル設計の研修のイメージ

再生資源で新しい商品をつくる

パナソニックは再生資源で新しい商品を作る技術開発を行っています。さまざまな種類のプラスチックを選別するための装置や、選別したプラスチックを新たな商品に使うための成形技術。さらに、植物由来のセルロースファイバーを添加原料とした複合樹脂の開発技術。これからも再生資源を活用する技術開発を続けていきます。