家庭向けエアコン

ルームエアコン「エオリア」Xシリーズは、昨今の電気代高騰を受け、省エネに対する関心が一段と高まる中、年間を通じて快適性と省エネ性を両立する製品です。
昨今の物価上昇や電気代の高騰を背景に、エアコンに対する省エネニーズが高まっています。一方で、夏の厳しい暑さにより、エアコンを長時間つけっぱなしで使用する傾向も強まっています。
本製品では、冷房運転時に設定温度に到達した後、低出力での運転が多くなる点に着目し、コンプレッサー構造を刷新。新開発の「エコロータリー コンプレッサー」(9.0kWクラスを除く200V機種に搭載)を採用することで、冷房時の最小出力0.3kWを実現しました。最小出力を抑えることで、設定温度到達後の室温安定時における運転オン・オフ頻度を低減。これにより、快適な室温・湿度の維持と、消費電力量の削減を両立しています。

ルームエアコン CS-X404D2

GHP(ガスヒートポンプエアコン)

GHP(ガスヒートポンプエアコン)は、室外機内にあるコンプレッサーをガスエンジンで駆動し、ヒートポンプにより冷暖房を行う空調システムです。
2020年に発売した超高効率GHP「エグゼアⅢ」は、機器サイズおよびメンテナンススペースを削減し、設置面積を従来から17%低減しました。また、冷凍サイクル効率および送風機効率向上などの技術開発により、年間エネルギー消費量を前シリーズ比約10%削減し、コンパクト化と省エネ性を両立しました。
これらのことが高く評価され、2020年度省エネ大賞(資源エネルギー庁長官賞)他、数々の賞を受賞しました。

GHPエグゼアⅢ

エコキュート
<太陽光自家消費促進型 自然冷媒(CO2)ヒートポンプ給湯機>

パナソニックは、おひさまエコキュートで再生可能エネルギーの自家消費を促進し、カーボンニュートラルの実現に貢献します。
「おひさまエコキュート」はお湯を沸かす際、大気熱と太陽光発電と電気を併用。CO2排出量と給湯にかかる光熱費が削減できます。
エネルギーの自給自足をめざした新しい生活スタイルが求められる昨今、地球温暖化や自然災害など、私たちを取り巻く環境は、刻々と変化しています。
おひさまエコキュートは太陽光発電でつくったエネルギーを有効活用し環境に配慮してお湯をつくります。

エコキュート Yシリーズ

吸収式冷凍機『節電型ナチュラルチラーPR型ジェネリンク』

吸収式冷凍機は、圧縮機を使わず真空下での冷媒の気化熱を利用する空調システムです。冷媒に水を使い、運転動力源に工場の廃熱やガスの燃焼熱など熱エネルギーを使うため消費電力量が少なく環境にやさしい空調設備として、ドーム球場などの大規模施設の空調に適しています。冷房負荷が大きい時に電力負荷のピークを下げられることに加え、自然冷媒の水を使用していること、また、同程度の能力が必要な空調設備として室外機の設置スペースが少ないという大きなメリットがあります。
本製品は従来製品から定格冷却水流量を30%、冷却水ポンプ搬送動力を65.7%削減することで、電力消費の大きい冷却水ポンプの消費電力量を限界まで削減且つ、廃熱利用によるガス燃焼23.5%削減による製品全体としての省エネを実現したことを評価していただき、平成29年度(2017年)のデマンドサイドマネジメント表彰において、ヒートポンプ・蓄熱センター振興賞を受賞しました。

ナチュラルチラーPR型ジェネリンク

欧州向け温水暖房システム

欧州向けに販売しているAquarea Air to Water(A2W)は、再生可能エネルギーを活用した環境に優しい次世代暖房システムです。業界トップクラスの省エネ性を実現し、太陽光発電システムとの連動も可能です。各社に先駆け、自然冷媒であるプロパン(R290)を採用したラインアップもそろえ、さらなる環境負荷軽減に貢献しています。また、優れた工業デザインとして、グッドデザイン賞を受賞。IoTクラウドを用いた遠隔監視など、お客様の暮らしに寄り添ったサービスも展開しています。
2024年、集合住宅向けの大能力A2Wのラインアップも済み、環境にも人にもやさしい商品として、当社Aquareaは進化し続けます。

Aquarea

IAQ制御搭載 熱交換気システム

春秋の室内外の温度差が小さいときは、給気風量はそのままで、排気風量を絞った運転で消費電力を抑えます冬期は外気温が室内の温度より低くなり、すき間風などの自然換気が増えます。換気システムによる換気量(給気・排気共に)を減らして消費電力を抑えます。
風量一定制御機能付の給気・排気の2つのDCモーターと熱交換気・普通換気の切替えを温度センサー・湿度センサーで効率よくコントロール。最適な風量と換気方式で快適と省エネを実現します。

熱交換気ユニット
(カセット型・DCモータータイプ)

熱交換気のしくみ(冬期の場合)

再エネ利用最大化のための個別空調システム「ハイブリッドGHP」

本製品は、エンジン駆動式コンプレッサと電気駆動式コンプレッサを組み合わせたハイブリッドGHPであり、上げ下げDRへの対応を可能としたシステムです。主な機能としては、従来モデルである「スマートマルチ」の遠隔制御に加えて、外付け基板を介してアグリゲータ等からの信号を受信し、運転モードを切り替える機能を搭載し、空調性を損なうことなく手軽に電力変動への対応を可能としました。運転モードの1つには電力を優先的に使用するモードを搭載し、簡易的な上げデマンド運転も可能としました。
また、運転制御において電気とガスの良いとこ取りで標準GHPからAPFpを約16%向上し、業界トップクラスのAPF2.46(20馬力)を達成。さらに、設置スペースは標準モデルと同等とし、電気またはガス遮断時の運転継続範囲の拡大も実現しました。

一体型ハイブリッドGHP
U-GSH560U1DR

省エネマネジメントサービス

AIが外部環境と利用者の温度設定を学習し、約20%※1の省エネと快適性を両立するサービスです。本サービスは2024年4月よりHVAC CLOUDの省エネマネジメントサービスのプレミアムプラン「AI省エネコントロール」として提供※2しています。サービス提供時は契約前に1年間の試用期間を設け、実際の省エネ効果を踏まえて、導入を判断頂いています。
2024年4月よりオフィス・店舗用エアコンに展開しています。

業界初※3のAIによる運転制御で省エネと快適性を両立し、夏季期間での実地検証により、約20%※1の消費電力削減効果を確認しました。

省エネマネジメントサービスのイメージ
<某物販店舗様の結果>

※1 2022年6月~9月に関東地方の物販店舗(約1000m2)の施設で検証。「設定温度自動リターン」機能(一定時間で指定した温度設定に戻る機能)との比較。実際の省エネ効果は、使用環境等の条件により異なります。
※2 各サービスは、パナソニック産機システムズ株式会社より提供され、サービス提供にかかる同社との有償利用契約の締結が必要となります。
※3 空調機業界において、当社調べ(2023年3月8日時点)

『エコ・ハイブリッド方式』衣類乾燥除湿機 F-YEX120B

2つの冷却機構で除湿し、大幅な省エネ除湿を実現

本製品に搭載した「エコ・ハイブリッド方式」は、冷凍サイクルの冷却器で室内の空気を冷却・結露させた後、その冷却された空気と別経路から取り込んだ室内空気を空冷式熱交換器で熱交換し、再度冷却・結露させることで除湿を行う仕組みです。これまで利用されていなかった冷熱を有効利用することで、除湿効率を向上させ、省エネ性に優れた新しい除湿方式を実現しました。​その結果、消費電力は従来品と比べて約3分の1にまで削減されています。
この革新的な技術が評価され、2024年度には省エネ大賞「資源エネルギー庁長官賞」を受賞しました。

シルキーファインミスト

シルキーファインミストは、低圧エア(0.25MPa以下)でも微細ミスト粒径(約6~10μm)で噴霧可能なミストの登録商標です。シルキーファインミストを噴霧する二流体ミストノズルを用いた工場加湿システムは、人や建物、機械も濡れにくく、加湿によって空間内に、静電気対策など様々な効果を提供します。工場における加湿が必要な工程において利用することにより、従来の間接的蒸気式加湿装置の加熱エネルギーや電極式蒸気加湿装置の電気エネルギーを必要としないことで、従来の加湿設備に比べて、消費電力を大幅に削減することが可能です。また、省エア消費駆動のため省エネ性にすぐれており、大規模空間を微細ミストで加湿制御を行うことで、工場の省エネ化に貢献します。なお、工場加湿システム(制御盤【品番:AE-GSCU011】、電磁弁ユニット(空気)【品番:AE-GSVA011】、電磁弁ユニット(水)【品番:AE-GSVW011】、噴霧ユニット【品番:AE-GSUG011】)は、環境省LD-Tech「2024年度」認証製品に選ばれています。

工場加湿システム 4方向噴霧ユニット

家庭用冷蔵庫WXタイプ

2023年度省エネ大賞の製品・ビジネスモデル部門において最高賞である「経済産業大臣賞」を受賞したGX対応冷蔵庫9Xシリーズの後継機WXタイプの主な特長は、①AIが客先の使い方を学習、家庭ごとの生活に合わせ冷却器の霜取り運転を最適化することで、無駄な消費電力を削減する「AIクーリング」、②冷凍室上段ケースに専用カバーを搭載。ドアの開閉などによる温度変化を防ぎながら、ケース内の不要な湿気を逃がすことで着霜を防ぎ、冷凍焼けや霜つきから食品を守る「霜つき抑制冷凍」、③AIが気象警報と連携して停電時でも庫内の低温を長続きさせ、食品廃棄ロスを減らす「停電そなえモード」です。JIS条件においてトップクラスの消費電力量(600Lクラス)を達成するとともに、実使用環境下で霜取り時の消費電力量を22%削減しました。消費電力量削減によるCO2排出量削減、フードロス削減、気候変動に適応するレジリエンスに貢献します。

家庭用冷蔵庫WXタイプ

生ごみ処理機

生ごみ処理機は家庭から排出される生ごみを130℃の温風で乾燥し、体積を約5分の1まで減量かつ軽量化できることから、ごみの減量化に効果があり、自治体の焼却施設や焼却灰処理で発生するCO2排出量の削減への貢献が可能です。
昨今、日本においては老朽化などによりごみ焼却施設が減少傾向にあり、回収したごみを近隣自治体のごみ焼却施設まで長距離運搬する地方自治体も少なくありません。
当社はこれまでの活動をふまえ、生ごみ処理機のサブスクリプションサービスを開始し、自治体との連携により前記サービスへの補助金事業の立ち上げに貢献いたしました。
生ごみ減量化を目指すとともに住民一人ひとりのごみに対する意識改革を図り、ごみをなるべく排出しないライフスタイルなど循環型社会の構築に向け活動していきます。

生ごみ処理機 MS-N53XD

LED投光器「アウルビームER」

投光器は、スタジアムや多目的アリーナなどのスポーツ施設に設置され、特定の方向に強い光を照射できる照明器具です。LED投光器「アウルビームER」は、従来のHID投光器と比べて大幅な消費電力の削減を実現しています。必要な光をグラウンド面にしっかりと届けながら、周辺への光漏れやプレイヤーへのまぶしさを抑えることが可能です。また、当社独自の光学設計技術により、ルーバを使用して光漏れを防ぐ従来の方法に比べ、設置台数を削減できるため、周囲の環境に配慮しながら、省エネにも大きく貢献します。

LED投光器「アウルビームER」

一体型階段灯 ワイド・ミドル・スリム・コーナータイプ

蛍光灯センサなし器具から、一体型階段灯に改修すると年間約77%節電が可能。
人を検知して100%点灯、人がいない時は必要最小限の明るさに抑えて節電、もしくは人の動きを検知し、自動でON/OFF。人がいない時は消灯して節電します。

一体型階段灯

一体型ベースライト iDシリーズ用ライトバー「環境特化タイプ」

パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社は、消費電力1Wあたりの明るさ(光束)を示す固有エネルギー消費効率が業界最高クラス(※4)となる205.9 lm/W(※5)を実現した、一体型ベースライト iDシリーズ用ライトバー「環境特化タイプ」を2025年4月1日に発売しました。

近年、建築物の建設から解体までにかかる生涯CO2排出量の算出義務化が政府で検討されるなど、建築業界ではCO2削減への関心が高まっています。当社では、主力製品である一体型ベースライト iDシリーズを生産する新潟工場において、CO2排出量の削減に加え、再生可能エネルギーの活用やJ-クレジットの導入により、CO2実質ゼロ化(※6)を実現するなど、環境に配慮した事業活動を推進しています。

今回発売された「環境特化タイプ」は、照明器具のライフサイクル全体におけるCO2排出量の低減を目指して開発された新製品です。カバーの透過性や器具内部の反射性能を見直すことで、業界最高クラス(※4)の固有エネルギー消費効率205.9 lm/W(※5)を達成。これにより、照明器具使用時に最も多く排出されるCO2の削減に貢献します。さらに、本製品は原材料調達および生産時に発生するCO2を、当社がJ-クレジット制度を活用してオフセットしたうえで出荷されます。

当社は今後も、照明事業を通じて快適で省エネルギーなくらしの実現に貢献していきます。

※4 :直付型照明器具本体との組み合わせ品番XFX460AUN LA9において。一体型べースライトにおいて、2025年3月19日現在。当社調べ
※5 :ライトバーは照明器具本体と組み合わせて使用します。NEL4600UN LA9と直付型照明器具本体との組み合わせ品番XFX460AUN LA9において
※6:当社のCO2ゼロの工場とは、省エネ技術、生産性向上などの推進と再生可能エネルギーの利活用の推進などを組み合わせ、化石燃料由来CO2の排出をオフセットするクレジットの活用によりCO2排出を実質的にゼロにしたものを指します。

一体型ベースライト iDシリーズ用ライトバー「環境特化タイプ」

電気自動車時代を見据えた【住宅用】V2H蓄電システム「eneplat(エネプラット)」

太陽光でつくった電気を売電するのではなく、家庭内で利用する自家消費のニーズが高まっています。V2H蓄電システム「eneplat(エネプラット)」は電気自動車のバッテリーに蓄えた電力を家庭へ供給するV2H(Vehicle to Home)と蓄電池を連携させたシステムで業界初※7の電気自動車※8と蓄電池による同時充放電を実現。より多くの太陽光発電を家庭内で有効活用でき、太陽光発電の売電量・系統からの購入電力量を減らし電気の自給自足を目指します。
また、家庭内の様々な家電や住宅設備機器を連携させるエネルギーソリューションの中核機器「AiSEG3(アイセグ3)」と「eneplat」と連携し自家消費向上、CO2削減に貢献します。

※7 国内の住宅用DC連携タイプV2H蓄電システムの2022年11月25日時点で発売済みの商品において(2022年11月25日時点 当社調べ)
※8 接続可能な電気自動車は、当社公表の対応車種に限ります。

「eneplat」のイメージ
V2H蓄電システム eneplat

家庭用燃料電池「エネファーム」

家庭用燃料電池 エネファームは、都市ガス(天然ガス)またはLPガスから水素を取り出し、空気中の酸素と化学反応させて発電させ、その反応時に出る熱は貯湯タンクに蓄えて家庭で活用することができる、高い発電効率と省エネ性を兼ね備えたシステムです。
エネファームは、全数にLPWA(Low Power Wide Area)通信機能を標準搭載し、クラウドを通じて気象情報を受信できます。「停電リスク予測」を受信した場合には、自動的に発電モードを切り替えて停電に備えます。深夜などエネファームが発電を停止している時間帯に停電が発生した場合においても外部電源による再起動が不要になり、停電発生時でも安心して電気をお使いいただけます。
また、ガス供給が停止した場合には、電気ヒーターを使用してお湯をわかす機能を新たに搭載。さらに断水時には貯湯タンクのお湯を、生活用水として使用する事もできます。これらの機能により、エネファーム1台で「停電時の電力」「ガス供給停止時のお湯」「断水時の生活用水」という災害時における必要最低限のインフラ確保がより容易になり、在宅での避難が必要なときでも、あんしんな気持ちでお過ごしいただけます。

家庭用燃料電池「エネファーム」

エネルギーマネジメントソリューション「エマネージ」

エマネージは、施設の省エネ活動を問題発見から運用及び設備改善まで継続的にサポートするクラウド型サービスです。見える化では、ブレーカ別の電力計測結果、ガスなどの計測結果の推移を年、月、週、日(1時間)、日(30分)単位に切り替えて表示。系統別の電力計測結果、さらに電灯系統・動力系統の詳細も積み上げグラフで確認できます。いつ、どこで、何に、どれくらい電力を使っているのかを明確にして、発見した問題点に対して照明機器やエアコンのデマンド制御など運用の改善を図ることにより、お客様の使用エネルギーの削減に貢献します。

エマネージで提供される画面の一例

純水素型燃料電池「H2 KIBOU」

純水素型燃料電池は、家庭用燃料電池「エネファーム」で培った技術を応用しています。例えば、燃料電池のキーデバイスであるスタックをエネファームと共用化することにより、安定した発電性能と業界最高水準※9の発電効率56%※10を実現しました。また、本製品は業務用途をターゲットにしているため、家庭用エネファームの発電出力(700W)の14倍以上となる9.9kWに発電出力を強化。さらに、複数台を連結制御することで需要に応じて発電出力をスケールアウト可能にするほか、軽量・コンパクトな筐体サイズを生かして、建物の屋上や狭小地などさまざまな設置条件にも柔軟に対応します。
また、2022年度には、純水素型燃料電池と太陽電池を組み合わせた自家発電により、当社滋賀県草津拠点内にある燃料電池工場の製造部門の全使用電力を100%再生可能エネルギー※11で賄う実証施設「Panasonic HX KUSATSU」を稼働させました。本施設をご見学いただくことで、水素を使ったCO2削減のソリューションを身近に実感いただけるようになりました。
パナソニックは、水素の本格活用という再生可能エネルギーの導入拡大に向けた新たな選択肢の提案を通じて、脱炭素社会の実現に貢献していきます。

※9 2021年10月1日現在、純水素型燃料電池における発電効率において パナソニック調べ
※10 効率は全てLHV基準で表しています(LHV=燃料ガスを完全に燃焼させた時に生成する水蒸気の凝縮潜熱を差し引いた発熱量)
※11 環境価値証書の活用を含む再生可能エネルギーにて生成されたグリーン水素を活用することで対応可能、実証時は再エネ由来の水素を用いるものではありませんが、将来的には再エネ由来水素の使用を目指しています。

純水素型燃料電池 「H2 KIBOU」

「AiSEG3」

「AiSEG3」は、家庭内のさまざまな設備と連携・制御することで、生活コストの削減だけでなく、快適なくらしをサポートするHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)です。
たとえば、「AIソーラーチャージPlus」では、天気予報から太陽光の発電量を、日常の生活パターンから電力使用量を予測。これにより、発電した電気を無駄なく賢く活用し、電気代の削減を支援します。また、「AiSEG2」では8つまでだった機器制御シーンの設定数を、「AiSEG3」では48シーンに拡大。起床から就寝まで、より細やかにくらしにフィットした機器コントロールが可能になりました。さらに、機能面だけでなく、Archi Designの思想を取り入れたシンプルなデザインにより、空間に美しく調和します。
今後は、住まい手が操作しなくても、集約されたデータをAIが分析し、生活パターンに応じてエネルギー効率を最適化する司令塔としての役割を果たすことを目指しています。これにより、近年高まる家庭のエネルギーマネジメントニーズに応えていきます。

左:AiSEG3(7型モニター付)(MKN7140, MKN7141)、 右:AiSEG3(ゲートウェイ型)(MKN706)

左:AiSEG3(7型モニター付)(MKN7140, MKN7141)、
右:AiSEG3(ゲートウェイ型)(MKN706)

宅配コミュニケーションボックス「e-COMBO-LIGHT(イーコンボライト)」

日本国内における宅配便再配達は1日で約150万件にも上ります。
同じ数の不在票が消費されるだけでなく、約690トンのCO2が再配達のためのトラックから排出されると試算されます※12
宅配コミュニケーションボックス eーCOMBO LIGHT(イーコンボライト)は、不在時の荷物の受け取りにより再配達に関わるCO2や不在票を削減するだけでなく、発送もできる電子錠(電池式)タイプの宅配ボックスです。※13
カラーは7色。据え置き・機能門柱への取り付け・外構への埋め込みと豊富な設置スタイルで、新築、リフォーム問わず様々な住まいに合わせることができます。

※12 2022年国土交通省調査を基に当社で試算
※13 集荷サービスの利用方法は、各宅配業者へお問い合わせください

宅配コミュニケーションボックス「e-COMBO-LIGHT(イーコンボライト)」

耐震住宅工法テクノストラクチャー専用断熱パネル「テクノあったかパネル」

テクノあったかパネルは、耐震住宅工法テクノストラクチャー専用のパネルです。髪の毛の太さ(100ミクロン未満)ほどの微細な気泡構造に断熱性の高い発泡ガスを注入した断熱素材が用いられます。その断熱材と枠材を工場で一体化加工することで、高い断熱施工品質を実現しています。また、高い断熱性をもつ住まいを省施工で実現します。
テクノストラクチャーは、独自の木と鉄の複合梁「テクノビーム」と高度な構造計算により、従来の木造建築では実現することの難しかった大空間や斬新な外観デザインが実現可能な、耐震性に優れた木造住宅工法です。この工法の壁にテクノあったかパネルを使用し、天井、床などその他部位にもそれぞれ断熱を行うことで、ZEH※14に対応が可能です。

※14 ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス。省エネルギーと再生可能エネルギーの導入により、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した住宅。

テクノあったかパネル施工イメージ

真空断熱ガラス「Glavenir(グラベニール)」

プラズマディスプレイパネルの開発・製造技術を応用し、約6mmの薄さで業界最高クラス※15の断熱性能を有する真空断熱ガラスを製造、事業展開しています。フロートガラス※16仕様に加え、国内で初めて強化ガラス仕様も開発しました。真空層は熱伝導しない特性を活かし、約0.1mmの真空層を支えるために一定間隔でピラー(直径約0.5mm)を配置します。ピラーには非常に強い圧力がかかるため、通常、金属などの高強度な材料が使われますが、当社は「高強度断熱素材」の開発とそれを高速マウントする技術開発により薄くて高断熱な真空断熱ガラスを実現しています。
Glavenirはこれらの技術開発が認められ、2020年度省エネ大賞経済産業大臣賞を受賞いたしました。建築物の窓ガラスの断熱性向上や快適性向上だけでなく、強化ガラス仕様の登場により冷蔵冷凍ショーケースの大幅な省エネにも貢献しています。
ガラスの省エネルギーが必要な世界の各業界にご採用いただくことによりグローバルでカーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。

※15 真空断熱ガラス市場において。総厚約6mmの真空断熱ガラス単体の熱貫流率として0.7W/(m2・K)2024年4月1日現在 当社調べ。
※16 窓ガラスなどに一般的に広く用いられるガラス。

真空断熱ガラス「Glavenir(グラベニール)」
2020年度 省エネ大賞

車載用リチウムイオン電池

電気自動車(EV)は、内燃機関車(ICE)と比較してエネルギー効率に優れ、走行時における直接的なCO2排出量の削減に貢献します。中でも、BEV(バッテリー式電気自動車)はモーター駆動に必要な電力を車載バッテリーから供給するため、電池はその中核を担う重要な構成要素です。
当社の車載用リチウムイオン電池は、高容量・高出力の実現により、EVの長距離走行の向上にも寄与しています。
日本および北米を中心に生産体制を強化し、EVの普及促進と環境負荷のさらなる低減を通じて、脱炭素化の実現に貢献してまいります。

円筒形車載用リチウムイオン電池

低コスト・高精細有機EL(OLED)ディスプレイ向け産業用インクジェット装置

基板上に赤、緑、青(RGB)の発光材料を塗布し、電流を流すことで映像を表示する有機EL(OLED)ディスプレイは、テレビ、スマートフォン、サイネージなど、さまざまな分野で広く活用されています。
従来、OLEDディスプレイの製造には真空蒸着方式が用いられてきましたが、この方式では材料の利用効率が非常に低く、高価な材料の多くが廃棄されてしまうという課題がありました。当社が開発したインクジェット方式は、真空プロセス装置に比べて装置コストが低く、材料の利用効率を高められるうえ、大型基板への対応も可能です。さらに、真空環境を必要とせず印刷できるため、製造時の省エネルギー化にも貢献します。また、インクジェット方式で生産されたディスプレイは、RGB自発光によりカラーフィルターによる光の損失が少なく、従来のホワイトOLEDに比べてエネルギー変換効率が高いという特長があります。これにより、ディスプレイ使用時の省エネにもつながります。
この技術は、科学技術の進歩と産業の発展に大きく寄与するものとして高く評価され、市村産業賞功績賞や大河内記念技術賞など、数々の賞を受賞しています。

開発したインクジェット装置のラインヘッドユニット