Aquaponicsのメイン画像 Aquaponicsのメイン画像

Aquaponics

本作品は、本来この場所にあったであろうかつての自然循環の姿を表現しています。

雨が降り、雨水は山の動植物に栄養を与え、川へ流れ、そして海に辿り着く。やがて雲となり再び雨を降らせ生命に恵みを与える。この循環を何度も繰り返してきた地球の姿、いわばエコシステムを凝縮したのが今回の作品です。

より分かりやすく循環の仕組みを可視化するためにアクアポニックスと呼ばれるシステムを採用しました。魚の排泄物など有機物を含む水を微生物が分解することで栄養を作り出し、それらを野菜や植物の生育に活用しています。

今回は、子供も大人も見て楽しめるように、多くの種類の魚と色彩が綺麗なエディブルフラワーを採用しました。

クリエイターからのコメント

コンセプト

日本の原風景である「里山」をコンセプトテーマにしています。
都市空間において、身近に自然循環やその摂理を垣間見る場所は昔より少なくなってきていると感じていました。気づかぬうちに開発が進むこの街のど真ん中に佇む「小さな地球」は人々にとって心安らぐ場所になれるのではないか、と思い制作しました。
凝縮された生態系を直に見ることで、何を感じ、どんな行動へと変化していくのか。この惑星が重ねてきた年月には及びませんが、長い目で見た壮大な社会実験なのです。

 

感じて欲しいこと、伝えたいこと

本作品を通して、生活の中にある身近な自然に目を向けてほしいなと思っています。
自然ってなんだろう?と考えると、私たちが毎日食べている食事も土や水、様々な栄養が巡り巡ることで作られています。道端の落ち葉も小さな虫たちの住みかになり、食事にもなる。上下右左、周りを見渡せば見えていない自然の循環、地球の呼吸は至るところに存在しています。ここにある小さな地球だけでなく、みなさんの身近にある地球の呼吸を見つけて、周りに教えてあげてもらえたら嬉しいです。そして興味があれば、あなたの思い描く「小さな地球」をおうちでも作ってみてください。好きなお魚と好きなお花や植物、野菜でもいいかもしれません。地球の姿に答えはなくて、皆さんが感じたものがすべて正解です。小さな地球が増えれば、ハッピーな連鎖が起こるかもしれません。

 

メッセージ

目まぐるしく変化する時代だからこそ、目を向けて立ち止まり、内省する瞬間も必要なのかもしれません。大人も子供も楽しめる作品が多くありますのでぜひ楽しんでください。

 

制作年:2021
素材:木材、ガラス、ステンレス、不織布

クリエイター

顔写真:邦高柚樹

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